「帰ったな…」
「そうだな…」
ミリアが部屋を出て私が溜め息と共に言葉を吐いたところでテレーズも言葉を零した…
「お前はミリアと面識はあったんだったか?」
「いや…はっきり記憶にあるのは最後の戦いの時、クレアの身体を通して私が表に出た時くらいだろう…他に接点は無い筈だ…と言うか、あの時もほとんど話した記憶は無い。戦いが終わった後は私もすぐ引っ込んだしな…」
「そうか…」
「ところで聞いても良いか?」
「何だ?」
「何故奴にまた来いと言った?次は多分二人を連れて来るぞ?」
「……」
そう言われ、考える…そう言えば何故だろうな…厄介事になる可能性が高いと言うのに。
「…その様子だと特に何も考えてなかった様だな…理由が有ったとしても大方…クレアに会わせて反応が見たいとかそんなところか?」
「……」
「私がまだお前の中にいた時から…と言うか、この世界に来た頃からそうなんだろうが…お前は口では面倒事を嫌いだと言いつつ…自分から巻き込まれる様な言動、行動を取るよな?矛盾してるぞ?」
「…ふぅ…正直、何も言い返せないな。」
「ま、今…私とお前は同じ存在では無いし、こちらに飛び火する様な事が無ければこれ以上何も言うつもりも無いがな…それでも敢えて一言言わせてもらうなら…一応自分のスタンスはちゃんと考えた方が良いぞ?」
「気を付けるよ。」
「私からも念押しするわね、もう少し行動を改めた方が「テレーズは良いが…お前に言われたくは無いな」何でよ?」
「私にいきなり攻撃を仕掛けて来たのは何処の誰だったかな?結局謝罪すらされてないぞ?最も今更謝られてどうなる話でも無いんだがな…」
「…昔の話を何時までもグチグチと…器が小さいわよ?」
「うるさい、これが私なんだ…さて、私はそろそろ帰るからな…と言っても隣だが。」
「良いからさっさと行け、割と長々と話していたからな…あいつらがキレても知らんぞ?」
「分かってるさ。じゃあな、テレーズ、オフィーリア。」
「ああ。」
「ええ、またね。」
「…で、大丈夫だったにゃ?」
「オフィーリアの十倍はまともだよ…あいつの連れ以外は。」
「相当立派な人なのね…」
「個人主義者が多いクレイモアの中で、数少ない指揮官適正持ちだからな…」
北の戦乱…仮にあの時、私がミリアの立場だったらどうなってたか…正直薬を使って死を偽装させる事すらままならず全滅させていたかも知れん…実際あいつより上手くやれる奴など、そうはいないだろう…
「そんなにすごいの…?」
「あいつの戦士時代のナンバーは6だが、集団戦ならNo.1以上と言われていたからな…」
「テレーズとどっちが…あ、比べる基準が違うかしら…」
「あくまで指揮官として、そして乱戦や多人数戦なら最強と言う話だ…それに戦士時代のテレーズは歴代のNo.1とは一線を画している…タメを張れる程では無いだろう…」
「何でかしらね、あんたがしっかりお墨付きを出してるのに問題が起きそうな気がする…」
「奇遇だな、私もだよ…大体、一緒にこの世界に来た二人はオフィーリア程じゃないが割と問題児だ…確実にこのままでは終わらん…」
「そんなに面倒な奴にゃの…?」
「……オフィーリアよりは遥かにマシだし、ミリアがいるならあまり暴走はしないだろう……多分。」