ネタ帳   作:三和

355 / 837
初代の方(作者は基本リメイク前の初代とセカンドしかやってない)


キリトがスターオーシャンの世界に転生した1

朝……

俺はベッドから身体を起こし伸びをする

ベッドを出てカーテンを明けるとまだ白み始めたばかりの空と家々が目に入った

 

ここはクラトスの町…

とはいえ町と呼んでいいのか分からないほどの田舎だ

俺は寝巻きから動きやすい軽鎧に着替えると二本の剣を手に取り背負う

 

家のドアを開ける

 

「あら?キリトくん。おはよう。今日も早起きね」

 

近所のおばさんが声をかけてきた

 

「おはようございます。今日も良い天気になりそうですね」

 

それから軽く雑談を交わして町の出口に向かう

……かつてはコミュ障の気があった俺だが今となってはこれぐらいの会話は普通に出来る

町の外に出ると俺は指二本を上から下に振る

 

「やっぱり何も起こらないか……」

 

これはいつもの事だ。俺がこの町で拾われてからもう10年以上経つが今でも癖でやってしまう

 

俺はキリト……これは本名では無い

だがあっちでアスナより先に死んでから気付いたら子供の頃の姿でこの異世界にいた

ここではこの名前の方が都合がいいのでこれで通している

 

俺は背中から剣を引き抜く

もちろんあの世界で使っていた物ではなくどこにでもある剣だ

 

後ろから襲ってきた兎の姿をした怪物を躱しそのままレイジスパイクで喉を突く

 

ソードスキルの光は無い

それにあの頃は無かった肉を刺す生々しい感覚

……今は慣れてしまった

 

当時はキツくて仕方なかったが…

口からゴボゴボと血の泡を出しながらのたうち回る兎の首を落とす

 

静かになった所で血払い

と、いつの間にか囲まれていることに気付く

俺は溜息を吐いた

 

兎共の一斉攻撃を躱し

 

「…ワンパターンなんだよ。」

 

一体ずつ確実に仕留めていく

 

「ウォーミングアップにもならないな」

 

あっちでの人生は終わった。アスナ一人残していくことを除けば別にやり残したことは無かった

 

幸せだった。若い時は仕事も充実していたし子宝にも恵まれた

子供も大きくなりやがて自立

俺も仕事もゲームも引退し満足に身体が動かなくなっても家族とはずっと繋がっていた

 

そうしてとうとう深い眠りに着いた俺が次に見たのがこの世界

 

家族もおらずクラトスの町の人達に育てられた俺が思ったのは恩を返したいだった

 

だから幼馴染のラティやドーン、ミリーと共に自警団に入った

 

日々は充実している。だが退屈に尽きる

そもそもこの町娯楽が少ないのだ、極端に

 

自警団としての仕事も時々弱い盗賊が来るくらいではっきり言って歯応えが無さすぎる

……分かっている。平和な方が良いということは

でもせっかく異世界に来たというのにこうまで退屈だと……

 

「やめやめ。こんなこと考えてても仕方ない。さてとそろそろラティを起こしてくるか」

 

俺は幼馴染兼同僚の家を目指して歩く

俺もあまり朝は強い方でも無かったが今では普通に明け方には目が覚める

 

今日はどんな起こし方をしてやろうか……

 

俺の顔には黒い笑みが浮かんでいるだろう

正直娯楽の無い今の身の上ではこれが毎日の楽しみなのだから……

 




プロローグだけでオチるな
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。