ネタ帳   作:三和

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キリトがスターオーシャンの世界に転生した4

この世界の識字率は意外な程高い(いや、そもそも俺はここクラトスと比較的近くにあるクール村以外の状況を知らないが。しかもこの世界に来た当初寧ろ俺の方がこの世界の文字を全く読めなかった。…何故か言ってることは通じたのである程度読めるように教わる事は出来たが)

 

店の帳簿はちゃんと紙に手書きで書かれているし、剣技の書かれた奥義書ももちろん文字と図で書かれている。

 

「…キリト君、ちょっと良いかな?」

 

「…はい?」

 

俺はペンを動かす手を止めマルトスさんの方を見る。

ここはミリーの家だ。ちなみに今日は休日でミリーはラティとドーンと共に出かけた。

 

「君は何故法術を教わりたいと思ったのかね?その…こう言っては何だが君は恐らく法術よりも剣技の方が向いている…そちらを磨くべきじゃないか?」

 

「…知識があって困る事って無いですから。」

 

「…ふむ。心掛けとしては正しいがそれだけかね?」

 

「…後は、守る為です。」

 

「守る?」

 

「ミリー…娘さんは良く俺たちの仕事に着いて回ってるのは知ってますよね?」

 

「…君たちには悪いが私は…」

 

「いえ。俺も同意見です。俺もミリーが戦いに出るのは反対です。…二人も恐らく同意見でしょう。でもそれ以上に法術…癒しの力を使えるミリーの存在は仲間として心強いんですよ。」

 

「……」

 

「ミリーが戦いに出ないに越したことはありません。でもミリーの力が必要な場面は少なからず所か俺たちが未熟で何度も傷を負う事もあるせいで多いし、俺たちが止めてもミリーは自分の力が必要だと思えば自分から戦いに出るでしょう…なら、俺に出来ることはそんな彼女を守る事だけです。」

 

「…君の覚悟は分かった。だが、それと君が法術を習う事に何の関係が?」

 

「正直な話、仮に俺が法術を使えなくても構いません。」

 

「何だって?」

 

「本当の所を言えば俺は法術について理解を深めたいんですよ。それがミリーを守る事に繋がります。」

 

「何故だい?」

 

「……もし、俺が敵対者なら、術者であるミリーを真っ先に狙います。」

 

「なっ!?」

 

「ミリーはそれだけ危険な立場にいるんです。ラティやドーンは本能でミリーを庇おうとするでしょう。それで二人に何かあればミリーは一生自分を責め続ける事になる。…だから俺はそうならない様にミリーのサポートに回れるよう法術の特性を理解しておきたい。」

 

「…君は戦場にいた事が?」

 

「いえ、ありません。でも…」

 

「…でも?」

 

「…いや、忘れて下さい。」

 

「…ふぅ…凄いな。やはり君たちなら娘の事を任せられそうだ。」

 

「縁起でもない事を言わないでください。ミリーは口にこそ出しませんが貴方を本当に大切に思っているんですよ?」

 

「…すまない。そんなつもりでは無かったんだが…」

 

「…いえ。俺も過剰に反応してしまいました。」

 

俺は顔を前に戻し再びペンを動かす…

 

「知識欲があると言うならどうだい?私の知り合いに手紙を出すが、彼の元に行ってみないか?何せここにある法術の本には限りがある」

 

「有難い話ですが遠慮しておきます。…俺の仕事はこの町を守る事です。」

 

「…ラティ君やドーン君にも言える事だが君たちはこのままこの町で一生を終えるのは勿体ない。…君たちはまだ若いんだ、全てを放り出して旅に出ても誰も怒らないさ…」

 

「……考えておきますよ。」

 

 

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