「ねぇキリト?私言ったよね?お父さんの護衛が終わったらすぐ帰って来てって。」
「……ああ。」
「じゃあどうして帰って来るのが夜中なの!?何でキリトはそんなに怪我をしてるの!?」
「……」
「答えろよキリト!今回は俺も怒ってるんだぞ!?」
「…こいつら程じゃないが俺も怒ってる。取り敢えず答えろ、キリト。…何があった?」
「…分かったよ……」
俺は口を開く…。
「…で、自分の無力を嘆いたお前は憂さ晴らしにさっきまでモンスターを殺しまくってたのか?」
「…そうだ。」
「この…!馬鹿野郎「止せ、ラティ。」ドーン!?何で止めるんだ!?」
「馬鹿。キリトはもう限界だ。自業自得だがある意味十分罰を受けてる…今日はこれで終わりにしよう。改めて明日話をする。…キリト、今日はラティの所に泊まれ。ラティのお袋さんもカンカンらしいぞ?ちゃんと謝っておくんだ。」
「…分かった。」
「…ミリーは…寝ちまってるな…。仕方ない…俺が家に…いや、今ミリーは一人だったな…ラティ、悪いが俺たちも泊めて貰っていいか?ミリーは今一人だし、全員で固まってた方が明日話もしやすい。」
「…分かった。どの道後はもう寝るだけだからな。ほら、キリト立て。」
俺はラティの手を掴み立ち上がる。
「…なぁ?」
「「ん?」」
二人がハモったのを見て思わず笑いそうになったが堪える。
「…悪かったな。」
「…それは明日ミリーに言ってやれ。俺たちの中で一番心配してたんだからな。」
「…分かってる。」
「…キリト、まずはどうやって母さんに許してもらうか考えた方が良いぞ…さっきお前が帰る前に様子を見に来てたけど本気で怒ってたからな。……俺たちはさっさと寝るけど最悪お前は朝まで説教コースだ。」
そう言われて急に冷や汗が出て来た。
「…やっぱ俺自分の家に帰「お前が帰って来たら家に連れて来るよう言われてるんだ。…じゃないと俺たちが怒られる。」さいで。」
足取りが重くなって来た。
「…お帰りなさい、キリト君?」
汗が止まらない。俺の目の前には今笑顔のラティのお袋さんが…後ろに般若が見えるのは気の所為だよな…?
「…母さん、俺たちは先に休むよ。…悪いんだけど明日は昼頃に起こしてくれ。」
「…分かったわ。お休みなさい。」
「俺も休「キリト君は座ってて」…はい。」
「…キリト君?私がどれだけ心配したか分かる?」
「…はい、ごめんなさい。」
俺は床に頭を付ける。何とかこれでやり過ごす。
「…顔を上げなさい。別にそんな事をしてもらいたい訳じゃないから。」
「……」
……一瞬顔を上げたが直ぐに戻す。……上げられない。さっきのは見間違いじゃなかった…やっぱりお袋さんの後ろに般若が見える……怖ぇ!
「…上げなさい。」
「……はい。」
一段低くなった声を聞いて思わず顔を上げる……。頼むから長引かせるのは止めてくれ…。
……SAOのフロアボスを遥かに超えるプレッシャーを感じながら俺はそう願った…。