「…!ミリーたちが来る…!キリト…!」
「…ああ、分かってるさ。」
「…世話かけるな。」
「…そう思ってんならさっさとミリーに告白しろ。何で、毎回人の、それも男の恋愛事情を聞かなきゃならないんだか。」
「おいおい、今はそんなの関係無いだろ。」
二人で笑う。…今、俺は笑えてるのか…?
「…ドーン!?……何してるの?」
やって来て早々、呆れを通り越して完全に怒ってるミリー。…連れてこられたラティは意味が分からないのかポカンとしてるぞ…。
「…どうしたんだミリー?そんなに血相変えて?」
白々しくもミリーにそう話しかけるドーン…。
「何言ってるの!?さっきドーンが…!ほら!キリトも見たでしょ!?」
俺に振ってくるミリー…そんなに視線送らなくても分かってるさ、ドーン…
「…このお騒がせ馬鹿ならこの通りピンピンしてるよ。ちょっと立ちくらみがしたんだとさ…大丈夫だろ、多分。」
「おう!俺は元気だぞ!」
「…全く。ミリーが凄い焦って呼びに来るから何かと思ったよ…心配したんだぞ?何も無くて良かったよ……」
「そうよ!本当に人騒がせなんだから…!」
「悪い悪い。それよりラティ?メトークス山の頂上にある薬草を取りに行こうぜ!ミリーの親父さんを助けるんだ!」
「…ああ、あれならクールの北か…分かった、行くよ。キリト、ミリー?準備は良いか?」
「…寧ろこの中で支度が出来てるか一番不安なのはお前だよ、大丈夫なのか?」
「…うっ。…ああ、大丈夫だよ。行こう。」
ミリーを後ろに下げ、ラティ、ドーンと歩く……ミリーはさっさと行きたがっているがメトークス山は多少人の手が入ってるし、頂上への道のりはそう長くは無いものの険しい事には変わりない。…フェルウォームの相手もしなきゃならないし体力は少しでも温存した方が良い…。
クール村を出る直前…
「ミリー、親父さんに会っていくか…?」
俺はミリーに聞いた。
「ううん。お父さんに見つかったら怒られちゃうから…」
「それもそうか。」
俺たちはクール村を出た。
メトークス山の入り口で一旦足を止め確認する…。
「良いか?奴らは手強い、間違っても侮るなよ?囲まれたりもしないように気をつけろよ?後、奴らの卵は孵化したら大変な事になるからな…絶対にくっつけたままにするなよ?」
奴らは襲った生物に自分の卵を植え付けてくるんだ。本当に厄介な生態だよな…。
「…それは分かったけどさ、キリト?お前、何かやけに詳しくないか?」
「!いや、その…」
しまった!?
「…キリト、お前ここに来た事あるな?それも一人で。」
ドーン!?お前の事黙っててやってるっていうのに…。そこは気付いても口に出さない所だろ!?
「…キリト…ちょっとそこに正座。」
「…いや、急がないとまず「正座。」…はい。」
あっちでもそうだったけど…やっぱり女子は怒らすと怖すぎる…!