「……ねぇあんたは蒼紫様の居場所知らない…?」
「……俺は単なる暗殺者だ。……御庭番衆の頭なんて雲の上の存在と面識があるわけ無いだろ?」
「……だよねぇ、ハァ……」
「……」
……まあ親父はあるかも知んねぇな。江戸城に暗殺者として出入りした事があったらしいからな……
「……もうこうなったら頼みの綱はあんただけよ、緋村!」
「……何度も言うように拙者にも心当たりが無いでござるよ……」
巻町操……あの御庭番衆の人間で今は頭の四乃森蒼紫を探してるんだとか……最近緋村の奴が会ったらしく緋村が今の居場所を知ってるんじゃないかと思って来たらしい……
「……」
無言の斎藤だが機嫌悪そうだな……
「……なぁ小娘「巻町操よ。」……小娘、御庭番衆ってのは忍だろ?もう少し静かに歩けねぇのか?」
「だから巻町操だって言ってんでしょ!?」
「知るか。俺ぁ人の名前覚えんの苦手なんだよ。」
「……お主は覚える気が無いだけでござろう……」
そらそうだ。殺す価値すら無い奴の名など一々覚えていられるか。
「……何よ!?あんたなんか蒼紫様が「黙ってろ小娘」!……」
殺気を飛ばして黙らせる。喉笛を掻っ切って黙らせてやろうか……
「……七夜、止めるでござる。」
「……チッ。」
「……で、何で俺もこんな事に付き合わなきゃならん?」
「何よ!?あんた血も涙もない訳!?」
「……俺は暗殺者だ。金を貰えない依頼受ける気になるかよ……」
瀕死の重症を負った男から頼まれて餓鬼を連れ新月村へ……本当に志々雄がいんのかぁ?
「……緋村、こいつら生かして何の益がある?」
「……拙者はお主の様に非道にはなれんでござるよ……」
良く言う。……新月村にて遭遇した志々雄一派を逆刃刀とやらで殺さず気絶させる緋村……下らねぇ。
「……俺には理解出来ん。こいつらみたいのは地獄に送るべきじゃないのか?」
向かって来た奴の急所を突き気絶させる……抑えが効かなくなりそうだ……
「……七夜、拙者がいる限りお主に誰一人殺させるつもりは無いでござる。」
「……じゃあこの昂りを鎮めてくれないか?もうそろそろ限界なんだ……!」
「止めろ、阿呆。」
刀の切っ先を俺に突き付ける斎藤……チッ。
「……分かったよ。その代わり、志々雄がいたら止めるなよ……!」
文句は言わせない。そもそも志々雄は今回の標的だ。……確実に俺が首を貰う……!
「……よぅ先輩、それから新選組の斎藤一だな……お前は?」
「……単なる殺人鬼だよ。名前なんて無い。」
「……志々雄さん、この人の相手は僕がしても良いですか?」
「……好きにしろ。……じゃあな、俺は京で待つ。」
「…!待て「諦めろ緋村。」七夜!?」
「決着を着けるのはここじゃねぇよ。……それに目の前のこいつはここを通す気が無さそうだ……!」
「……ええ。ここを通す事は出来ません。……相手が僕では不服ですか?」
「……いや、悪くない。」
こいつからは殺気が感じられない……強そうにも見えない……だが分かる。こいつは強い……何より……
「……この昂りを鎮めてくれるなら誰でも良い……!」
今、この場で……!俺にお前を殺させろ……!