ネタ帳   作:三和

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るろうに剣心の世界に七夜の里があったら15

…手痛い一撃は貰ったがお陰で目は覚めた…

 

「ッ!…アンタ…中々えげつない手を使うやないかい…!」

 

「いやいや…食らったのは本当に俺のヘマだよ?でもさ、ただやられるのは俺は我慢ならないんだ…まっ、俺も足斬られた事だし、お相子って事で。」

 

奴が大腿部の横に刺さった短刀を抜き、投げ捨てる…さて…

 

「お前さ、忘れてないか?ここは…」

 

俺は懐から短刀を取り出し、立ち上がる…あの事務所での殺しの時、何となく一本持ち帰っていたんだが…役に立ったな…

 

「俺の間合いだ!」

 

奴の喉笛を掻っ切る…この距離なら足が斬られてようが関係無い…ここでこいつを確実に殺る!

 

「ッ!…アンタ…本当に怖いわ…まるで獣みたいや…」

 

奴が刀を地面に落とし、短刀を持つ俺の手首を掴んで止める…くそっ!動かん!

 

「もう動かせんみたいやな。どうやらアンタは基本、打ち合いには向いてない様やな。」

 

「…いや、ご推察の通り…俺はこう、土壇場になるとどうしても踏ん張りが利かない。」

 

だから大抵は出会い頭にいきなり殺る…刀を抜かせず…幕末の頃の俺はそうだった…まあ、大半は殺れるんだけど…一定数いるんだよな…思わぬ反撃をする奴が…所謂…本物の連中が。あ~あ…こいつは…どうだったんだろうな…この結果は明らかに緩み切ってた俺のせいだ…相手が強いと楽しくなっちゃって…暗殺だって事、完全に忘れて手の内見せまくるのはあの頃と全然変わらないけど。

 

「何のつもりや!?」

 

左足を振り上げ、奴の横っ面に足を叩き込んだ…地面に倒れ込んだ奴の顔面を蹴り飛ばす。

 

「ヴェッ!?」

 

思いの外飛んでった奴の上に乗り、喉に短刀を当てた。

 

「まぁ…少しは楽しめたよ、お前の曲芸。最期に聞いてやる…名は?」

 

「…先ずはアンタの方から名乗んのが筋やろ。」

 

「それは失礼…だが、俺は化生の類でね、生憎と人の名を持ち合わせて無いんだよ…俺はただの…人を殺す鬼だ。」

 

「何やそれ…ならこっちも答える義理は無いわ「ただ…」ん?」

 

「七夜、と呼ばれた事はあった…地獄でこの名を出せば少しは良い酒が飲めるんじゃないか?」

 

「…アンタの名、知っとるわ。…人斬り抜刀斎に次いでよう聞いた名…まあアンタの武器は短刀やさかい、あまり興味は無かったけどな…アンタに習って通り名だけ教えたる…ワイは張…刀狩の張や。」

 

「そうか…じゃあ、逝け。」

 

短刀を横に引…

 

「もう止めるでござる。」

 

「…無粋だぜ、緋村。」

 

その手を緋村に上から押さえられる。

 

「既に勝負はついているでござる。」

 

「チッ…興が冷めた…離せよ、殺しやしねぇ。」

 

「本当でござるな?」

 

「ああ。」

 

緋村が手を離す…俺は張の首に手を掛けた。

 

「七夜!何を!?」

 

「慌てんな…気絶させただけだよ。」

 

張の意識が無くなった所で、這うようにして身体から下りる…少々、血を流し過ぎた…

 

「緋村…後、頼む。」

 

俺は地面に寝転がり目を閉じた。

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