「……立香君、検査の結果が出たよ」
「……どうでしたか?」
「……」
「……はっきり言ってくれていいですよ?覚悟は出来てますから。」
「……君の言っていた通りだよ。カルデアに来て最初に検査をしたのは特異点Fから戻って来てすぐ。その時は君の自己申告通り爪先から脛辺りまでの筋肉が完全に硬直してるのが確認出来た。物心着く前から足が動かないと言えば医学的には筋ジストロフィーと判断すべきなんだろうが明らかにそれとは症例が違った……」
「……」
「医学的には完全に原因不明。そこで魔術的な原因を疑ったところ……ビンゴだった。ただ古代魔術によるものだと分かり精通しているサーヴァントが来るまで保留にするしか無かった……」
「そして今回の検査の結果……筋肉の硬直は膝元まで確認出来た……」
「……そうですか」
「……すまない。僕たちでは君を助けることが出来ない……」
……幼いときからずっと言われ続けてきた事をこの歳になって改めて宣告される……慣れているつもりだったが全く堪えないと言えば嘘になる
私は血の滲んでるロマンさんの手を両手で包み込む
「……大丈夫ですよ。私はここにいる皆に助けられてます。……不謹慎ですけど少し楽しいし嬉しいんです。こうやって外の世界を見て回れることが。多分私はカルデアに来なければこんな体験できませんでした。」
「……立香君……」
「……だから、良いんです。まあ、でも強いて問題があるとすればこのままだと全ての特異点を修復する前に私が動けなくなることですかね……」
「……分かってるさ。そうならないようこっちも特異点の特定に全力を注ぐし君の身体の異常の原因も探る。だから君は自分の身体の事だけを考えていてくれ」
「…はい。」
「……じゃあ検査はこれで終わりだよ……ああ、そうだレオナルドが車椅子の調整をしたいそうだから研究室に寄っていってくれって。」
私は今多分困り顔を浮かべていると思う。
だって……
「……そろそろ魔改造されすぎて原型が無くなってきてるんですけど……」
「……うーん……まあ彼は彼で君の事を思ってやってくれてるんだろうけどね……いや、まあ多分……あんまりやり過ぎるようなら僕から言っておこうか?」
「……いえ。大丈夫です。私から言います。それに便利なのは確かですし……」
「……レオナルドお手製の使い捨て礼装システムは画期的だと思うよ、うん。」
「私は魔術が使えないですからね……」
詳しい事は分からないがなんでも私は魔術回路が一般人とは思えないほど多いんだそうだ。ただ……
「……まあ使えないと判断してるなら助かるよ……前みたいに特異点で血を吐いて倒れるとかやられるとこっちは気が気じゃないから。」
私にかけられてる魔術の影響で魔術を使用すると私にフィードバックがあるらしい
「……はい。気をつけます」
あの時はマシュが顔面蒼白で私を静止していたっけ。私は少しでも皆の負担を減らしたかったからあの時は何がなんでも魔術の行使を止めるつもりは無かったけど。
「……ただこれもずっと使えるわけじゃないですから」
この使い捨て魔術礼装は車椅子内の内蔵バッテリーの電気を魔力に変換して使用しているとか。故に……
「……それじゃあダヴィンチちゃんの所に行きますね」
私はいざという時は自身の魔力を使っての魔術行使を躊躇うつもりはない
……バッテリーの節約のため手動で車椅子を動かす……重い。バッテリーの小形化、軽量化+容量増はエジソンさんやニコラ・テスラさんの担当だが今の所これが限界だという……
車椅子を進めていく……別にカルデア内なら補給は出来るがだからと言って自動運転に頼り過ぎて腕が鈍るのも困る……
「……あれ?おかあさんどうしたの?」
「……あっ、ジャックちゃん」
「……おかあさん、どこか行くの?」
「……うん。ダヴィンチちゃんの研究室にね」
「……じゃあ私たちが車椅子押してあげるね!」
ジャックちゃんが車椅子に手を掛ける
「……じゃあ、お願いしようかな?」
「うん!任せて!」
……さすがに断れないかな。こんな純粋な笑顔向けられたら……
特異点修復の難易度は確実にルナティック……
というか時間制限……orz
安易に足治したらタイトル詐欺も良いところだしどうするか……