私はまたあの夢を見る……この夢は見てて辛い。
マシュが消されて……そして彼が生身でサーヴァントに向かって……!
……?突然彼が動きを止めた。よく見るとサーヴァントも微動だにしていない。そして……
『……初めまして、かな?俺は藤丸立香。平行世界の君って事になるのかな?多分。』
彼がこちらを見て話しかけてきたのだ。
『……ごめん。君が苦しんでいるのは俺のせいなんだ……俺があの時魔術王に向かって行った時かけられた魔術が俺の死んだ後巡り巡って君に呪いとして降り掛かっているんだよ。』
私は気にしていないと告げる。
彼は……
『……ああ、うん。君なら多分そう言うんじゃないかと思ったよ。……俺も散々お人好しだとか頭がおかしいとか言われてたけど……うん。君の方が凄いと思う。』
……褒められているのか、貶されているのか分からない。結局彼は何を言いに来たんだろう?
『……ごめん。話が逸れたね。俺が君に確認したいのは一つだけだ。……君が呼んだサーヴァントの皆も気になってる事みたいだけど……君はどうしてそこまで誰かのために動けるの?俺と違ってハンデを抱えてる君の方が辛いはずだよね…?』
「……ストレートに聞いてくるんだね。うーん……そうだね……私ね、凄く欲張りなんだよ。」
『……欲張り?』
「そう見えないって顔だね。私は人の笑った顔を見るのが好きなんだ。大事な人なら尚更ね。お父さんとお母さんや親友、それから良くボランティアで行ってた孤児院の子たち……」
『……ボランティアやってたんだ。』
「……どっちがお世話されてるのか分かんないだけどねー……あの子たち皆凄く元気なんだよ!行くたびにいつも振り回されて疲れちゃって……本当に可愛くて良い子たちばかりなんだ。」
『……本当に楽しそうだね。……でも尚更分からないな。それだけ大切な人たちが待っているならどうしてそんなに自分を蔑ろにするのか……俺でもそこまで酷くは無かったよ。』
「……カルデアに来てから人の笑顔も泣き顔も一杯見て来た。……私は泣いてる顔は見たくない。傲慢だと思うけど、どうしても悲しんで泣いてる顔は見たくないんだ。……だから悲しませないように一人でも多くの人を助けたいと思ったんだ。」
『……』
「……私一人が助けられるのはせいぜい一人、頑張っても多分二人……ううん。もしかしたら一人も助けられないかもしれない……だけどマシュやサーヴァントの皆も協力してくれたらきっともっとたくさんの人を助けられる……!でも……やっぱり全員は救えない……だからね……」
『…!まさか……』
「……うん。多分貴方の思ってる通り。私はこう思ったんだ……もし、私が『私』の事を諦めたら……後一人は助かるんじゃないかってさ。」
続いた(白目)