「……ん?ここは……」
私はどことも知れない場所で目を覚ます。
……どう見たってカルデアの私にあてがわれた部屋じゃない……これは……石造りの牢屋……?
「……目が覚めたか?」
声が聞こえた方を見ると見覚えの無い男性がいた
……警戒、しなきゃいけないんだろうけど……身体が動かない……
「……無理に動く必要は無い……いや。もう動きたくても動けんか……。どちらにせよ、お前はここで終わりだろうよ……。哀れだな」
「……貴方は……敵ですか……?」
こんなこと聞いたところで馬鹿正直に答えるとも思えない……でももう頭に靄がかかったみたいで思考も纏まらない……
「……どちらでもない。大体俺が敵だとして、お前はどうするつもりだ……?戦うのか?……お前は戦うどころかその場から動くことも出来はしまい。……大人しく受け入れろ……お前はここで終わりだ……」
彼の言葉が思考が纏まらなくても染み通るように認識される
……そっか……私、もう……
「……一つ……聞いても、いいですか……?」
「……何だ?哀れな女よ?」
「……貴方の、名前を教えて、下さい……。」
「……それを聞いてどうする?まあ、答えてやってもいいが、まずは貴様から名乗れ」
「……藤丸立香、です……」
喋るのも辛い……呼吸が上手く出来ない……でも最後に彼と会話をしなきゃいけない……そんな気がする……
「……藤丸立香、か。俺のことは巌窟王とでも呼ぶがいい。」
「……モンテ・クリスト伯爵……?」
「……驚いたな。俺を知っているのか?」
「……こういう言い方……していいのか、わからないですけど……私は貴方の物語を良く読んでいましたから……」
「……そうか。」
「……どうして貴方はここに……?」
「……さあな。俺からすればお前の方が不思議だがな。お前は今、嘗て俺のいた監獄塔を模した世界にいるのだからな。」
「……私が…?」
……心当たりが無い……レイシフトした記憶もないのに……
「……脱出しない、と……」
どうやって……?この人の言うことが本当なら私は……
「……そんな目で俺を見ても手伝わんぞ。今のお前に最早脱出など不可能だ。ここで眠れ。俺で良ければ付いていてやる。」
「……私……私は……」
もう彼の顔も見えない……石のように固まっている手をなんとか持ち上げると誰かがその手を掴んでくれた。
「……安心して眠れ。もう何も気にする必要は無い。お前は十分に役目を果たした。」
優しい声……でも……
「……私は……まだ……」
言葉とは裏腹に身体からなけなしの力も抜けていくのを感じる……眠い……マシュ……ごめん、ね……
特にアイデア浮かばなきゃこのシリーズは完結