「うえ~ん!!」
「……」
紅ちゃんの取り計らいか、掃除中の札が掛けられ貸し切りとなった温泉…意を決して脱衣場まで行き、満面の笑みの武蔵さんの前で着物の前を開いた所で、私の身体を見た武蔵さんに泣き出され、私は困惑していた…
「あの…すみません…こんな…傷だらけの身体で「え~ん!」あのですね…泣いてないで話を「え~ん!」……」
結局いくら声をかけても子供の様に泣き続ける武蔵さんに私は言葉をかけるのは止めた。……それにしても、何でこんな…泣かれる程醜いのかな、私の身体…
「グス…チーン!…ごめんね…はい、ハンカチ返すね…?」
「……」
美人の鼻水が付いたハンカチを取っておく趣味は無いけど、武蔵さんにあげても多分持って帰れないし、霊体の武蔵さんに洗ってって言っても無理だろうから仕方無く受け取る事にする…後で紅ちゃんに頼んで洗濯してもらおう…
「それで…何であんなに…結構ショックだったんですよ、私…」
ちょっと恨めしげな声を出してるな、と自分でも思うけどそれも仕方無い…そりゃ醜いのは知ってても泣かれる程嫌がられたら如何に図々しいとか、図太いとか言われてる私でも凹む…
「ごめん…でも、まさかあんなに傷だらけだったり、痩せ細ってるなんて思わなくて…」
「あー…」
そっか…この人、私の身体見て気持ち悪いと感じたから泣いたんじゃなくて、私の事を可哀想に思ったから…
「お見苦しい物をお見せしました…私帰り「ううん!一緒に入ろう!」……そうですか?じゃ、後お願いしますね…?」
さっきの事は気にしない様にして、私は武蔵さんに介助を頼む事にする…抱き抱えてくれないと、私は温泉まで行く事も、入る事も出来ないからね…
「分かった!よいしょ…」
着物を脱いで裸になった私を紅ちゃん以上に軽々と持ち上げた武蔵さんに少し驚く…既に裸になった武蔵さんの身体を見る限り、そこまで筋肉が着いてる様には見えないけど(寧ろかなり女性的な体型…スタイルもすごく良い…私程じゃないけどそれなりに身体に傷はあるけど、それも魅力的に見えて来る…)やっぱり重い刀を二本も振り回してるだけあるね…それとも単に私が極端に軽い…?
「ねぇ?聞いても良い?」
「何ですか?」
「その身体の傷の事…」
「……武蔵さんの時代なら珍しく無いのでは?」
「いやいや…十分に珍しいよ…私みたいなのもあんまりいなかったしさ…それに…君、私より未来の比較的平和な時代の生まれの子じゃないの?」
「……」
「いや…話せないなら別に良いんだけどさ、聞いたって私に何か出来る訳じゃないだろうし「良いですよ、話します」良いの…?」
「ええ。私も武蔵さんに聞いて貰いたいです…」
同性で…多分私より歳上のこの人なら…紅ちゃん以上に甘えても良いのかな…