自分でも言うのも何だけど、私の話はそれなりに濃い…マスターとしての心労なら彼も経験してるだろうけど、私の場合、それ以上に抱えてる事があるからなぁ…ん?
「…これ、気になる?」
「…え!?ごめん!違うんだ「良いって。やっぱり気になるよね」……うん…ごめん…」
彼の視線は私の足元に向いていた…まあ、そりゃ気になるよね…
「謝らなくて良いよ。そうだね、じゃあこの足の事から話そうか…これねぇ、別に特異点に行って怪我したとかじゃないんだ。」
「え?じゃあ…」
「これはね、生まれつき。」
「生まれつきって「私、物心ついた時には既に歩けなかったの。というか生まれてから一度も歩いた事は無いの。」そんな…何で…?」
こうやって普通なら聞きづらい事も相手に少しでも話す気があるならつい、遠慮なく聞いちゃうスタンス…うん、私と同じだね…
「原因不明。何処のお医者さんも私の足は治せなかった、というか異常無しって言われるんだよね…でも困っちゃったよ、私としては別に歩く気が無いんじゃなくて本当に足の感覚が無いのに…歩ける筈だって言われてもねぇ…」
「……」
「そんな顔しないでよ、結局カルデアに来て原因は分かったんだからさ。」
「え?何で…まさか…!」
「そっ。私の足はね、魔術による呪いがかかってたんだ。」
「そっ、それなら「でも…そこで終わり」え?終わりって…」
「カルデアで原因は分かっても治す事は出来無かった…この呪いはね、近代の魔術による物じゃなくて、古代の魔術による物だったんだってさ。そっちに精通してる人をウチのカルデアは呼べなくてさ…」
「そんな「しかもこの呪い…歩けないだけじゃすまなかったんだよねぇ」え?」
「一旦話は変わるけど、君はガンドは使える?」
「え?うん「私は使えない」え?だって「出来無くはないよ」え?でも今…」
「見た方が早いかな『ガンド』」
「わ!?」
私は指先から赤黒い呪いの塊を撃ち出す…私の場合、ガンド程度ならカルデア戦闘服じゃなくても出るんだよね…っ!
「びっくりした…何するんだよいきな…どうしたの!?」
「ゴホッ…!ゴホッ…!大…丈夫…すぐに治まるから…ゴホッ…!」
私、魂だけの存在って聞いてたんだけど…やっぱり反動あったや…咳が中々止まってくれない…高々ガンド一つでもこうなるんだからなぁ…
「立香ちゃん!?何やってるの!?」
武蔵さんが慌ててこっちにやって来て背中をさすってくれる…
「大…丈夫「何処が!?全然大丈夫じゃないよ!」…ガンドぐらいならそろそろ…ゴホッ…!」
いやぁ…何か懐かしいね…武蔵さんも剣士だから…沖田さんの事、思い出すよ…特異点で会っただけでその後、正式な召喚こそ結局出来無かったけど、あの時は散々面倒見てもらったからね…
「しっかりして立香ちゃん!」
「大…丈夫…ごめん…話はまた後…で…良いかな?」
「うっ、うん…」
「全く…おい、そいつを奥に行って寝かせて来い。俺は、女将に伝えて来る。」
「ちょっと!何勝手に決めて「俺が運んで良いのか?」~~~!分かったよ!」
「マスターの小僧「え?何?」自分の部屋に帰れ。」
「でも「貴様がここにいても何の役にも立たん」っ…分かった…戻るよ。」
「ハァ…ハァ…武蔵さん…大丈夫ですから…もう、咳も止まりましたし…「そんな青い顔して何言ってるの!」……」
いやそりゃ顔色も悪くなるでしょ…息苦しかったし…
「取り敢えず部屋に運ぶから!」
「大丈夫「もう黙ってて!」……はい」