昨日のエミヤさんの用事が何かと気にしていたら、翌日になって意外な事を知る事になった…
「え?エミヤさんもここで働くんですか?」
「…正直、君をこのままにして帰る方が不安になったのでね、昨日女将と交渉した。」
エミヤさんがここにいてくれるのは…はっきり言って嬉しい…でも…
「あの…でも、それなら…カルデア「忘れてないかね?私は本体では無いぞ」あ…」
「案ずるな、座にいる私はちゃんと召喚には応じる。」
「良かった…じゃあ、早速ですけど一つ頼んでも良いですか?」
私は車椅子を押してくれているエミヤさんに顔を向けた。
「何かね?先ずは君を受付に連れて行くのが先では無いか?女将と約束しているのだが「すぐ終わります」…何かね?」
先ずは深呼吸しよう…すぅ~……ハァ……良し、落ち着いた…正直この程度でも告白よりはハードル高いから…
「えと…その…」
改めて周りを見渡す…うん、誰もいない。
「…キスして欲しいです…」
言った…言えた…うう…緊張する…
「……後では駄目なのかね?」
「…一瞬だけ…本当に少しで良いんです…お願いします…」
私は目を閉じた…断られたらどうしよう…立ち直れ無いかもしれない…ッ…今のって…?
「これでいいかね?」
その声に瞼を開く…うん、確かに唇に感触を感じた…軽く指で触れる…
「はい、ありがとうございます…あの…」
「…そんなに不安そうな顔をしなくても別に逃げたりはしない。……何なら更に上を行っても構わないぞ?」
「更に上って…!」
想像してしまった…身体が熱くなって来る…
「…その様子だと今はキスで限界の様だな。」
「笑わないでくださいよ…しょうがないじゃないですか…」
少なくとも今までそんな経験無い…そう言えばエミヤさんには身体見られた事ないんだっけ…?意識を失ってる事も何度か有った筈だから見られてても不思議は無いけど…
「……本当にエミヤさんは…私を受け入れてくれたんですよね…?」
「そうだ…信じられないかね?」
「何て言うか…実感湧かなくて…」
「私は当分ここにいると決めたからな…少しずつ慣れて行ったら良い…」
「はい…」
「あっ、立香ちゃん!」
「武蔵さん、仕事してください…何で受付にいるんですか…貴女の持ち場ここじゃないでしょう?」
エミヤさんと一緒に受付に来た私はそこで武蔵さんの姿を見た…話そうとは思ってたけど…これから仕事だし…
「だってぇ!「エミヤさん…申し訳無いんですけど武蔵さんの事お願いして良いですか?」立香ちゃん!」
「承った…では、後でな、マスター。」
「はい。」
私はエミヤさんに引っ張られて行く武蔵さんから目を逸らした。