「ちなみになんだけど…」
「何かな?」
「君、もしかしてずっとごり押しで特異点修復してたとか言わない?」
「…鋭いね、そもそもウチのカルデアと言うか、私が召喚する訳だから多分私に原因あるんだろうけど…実を言うと帰って来てから最初にエミヤさん召喚出来た以外は中々、サーヴァント来なくてさ…」
何がヤバいってそもそも当初は何回やっても礼装しか出て来ないから冬木の次の特異点の修復を遅らせる羽目になったんだよね…最終的には数は何とか集まって来たけど…
「散々召喚やって、やっと来たと思ったら色々不安がある子が来てさ…」
「…あれ?子?」
「うん。…君の所にもいない?ジャック・ザ・リッパー…ジャックちゃん。」
「あー…いるね、それなら苦労しただろうね…」
「あれ?君は大変だったの?」
「いや…俺もそれなりだけど…君は女性だから」
「あー…そう言う…」
ジャックちゃんの正体はこの世に産まれて来る事の出来無かった子供の集合体。その願いはこの世に産まれ落ちる事…その為に1888年のロンドンで女性のみを狙った連続殺人事件を起こしていた…って言う可能性の話から誕生したのがジャックちゃん。
え?殺人の理由?…物理的に女性のお腹開けて子宮に入る為。これだけ聞いたらその残虐性と意味の分からなさに吐き気が込み上げて来るけと…仕方無いっちゃあ仕方無いんだよね…あの子、実際は良くも悪くも子供なだけだから…
「そりゃまあ危険だよね…男の君と違って普通なら確実に私はターゲットになる筈だし。」
「…って事は、普通じゃない何かがあったって事?」
「…そもそも正しく産む方法があるなら私は子宮を提供しても構わなかったんだよね…これでも子供好きな自覚有るし…」
「…で、結局何が有ったの?」
「…召喚された直後、ナイフを向けながら私に自己紹介するジャックちゃんに言ったの…私が貴女たちを産む事は出来無いけど、全てが終わったら、受肉させて私が今の貴女だけでも自分の子供として引き取るってね…」
「…本当に凄いね…俺にはとてもそんな覚悟持てないよ…」
「…この分だとどうやっても約束、守れそうに無いけどね…と言うか、君だって凄いんじゃない?」
「え?何が?」
「エミヤさんなんかもそうだけど…あの子たちにとって、自分に優しくしてくれるのは皆、性別関係無くおかあさんなんだよ…君だってそう呼ばれてたんじゃない?」
「…それを受け入れるだけなら誰だって「出来無いよ。それだってそれなりに葛藤はある筈だからね。」…その程度じゃ、君には及ばない。」
「…そもそも私がその場しのぎでジャックちゃんに嘘を言ったとは思わないの?」
「いや言わないでしょ君の場合。」
「…ま、確かに本気だったけど。どうせこの身体で普通の恋愛して、将来…パートナーとの子供産んだりなんて考えられなかったし…養子に貰っても良いかなあって…普通にジャックちゃん可愛かったし…それにあの子、倫理観が崩壊しちゃってるだけで駄目な事は駄目だって教えたらちゃんと分かってくれる子だったから…うん。あの子はとっても優しい子だよ。」
「…惚れ込んでるね。」
「……この場合、その表現って合ってるの…?」
「どうだろう?でもさ…君、それこそエミヤと同程度の想いをジャックに抱いてる様に見えるけど?」
「う~ん…そう、かもね…」