「それじゃあ近くの人とパーティを組んでくれ!」
……あっ……私は思わずキリト君の方を見た。
「……」
……この世界に来るようになってよく見るようになった顔だ。かなり険しい表情をしている。……ホルンカの森で私を助けてくれた時もしていた顔だけど……今回は別に危険な訳じゃない。……私はキリト君の頭を撫でながら話しかけた。
「……大丈夫だよ。交渉なら私がするから。」
「……ごめん、リーファ姉ちゃん……」
……キリト君は他人が苦手なのだ。それでも昔と違い通常なら最低限の会話なら出来るようになったけど今のこの雰囲気の中で初対面の人にキリト君が声をかけるのは難しい。
「……と言っても……」
私たちはそもそも最後に来ていたらしく既にもう何人かは特定の人員と集まっているようだった。ボス攻略のレイドパーティというのは普通何組かのパーティでチームを組んでいる事を言うらしい……見渡す限り広場にいる人たちはもう四~五人で固まっている。……どうしよう…
「……姉ちゃん、あれ……」
「……えっ?…あっ……」
広場から少し離れた所に一人だけポツンとフード付きローブを来た人が……あの人に声をかけようか。
「……あの、すいません……」
「……何?」
……思いの外棘のある反応が帰って来た。何か気に触って……ううん違う。これは警戒されてる……?というか声が高い……女性だったんだね……
「……あの……一人ですか?組む人は?」
「……皆もうお仲間と一緒にいたから遠慮したの。」
遠慮したって言うかそれって……
「……なら私たちと組みませんか?」
「……そっちから申請送ってくれたら良いわ。」
……妙に上から目線……歳上なんだろうけどそれだけじゃない様な……っていけない!
「……キリト君……パーティ申請ってどうやってやるんだっけ……?」
そう言えば私はやり方を聞いていなかった。キリト君からパーティ申請を受けてはいるけど自分から送った事は無い。
「……俺が送るよ。」
そう言ってキリト君は前に来た。……ごめん、キリト君……
キリト君がパーティ申請を送り彼女が受諾。パーティに彼女が入ったので名前が表示される。……アスナか……何と言うか……まさか本名じゃないよね……?
「……取り敢えず解散しようか。ボス戦は明日みたいだし。」
キリト君が纏めてくれる。
「……」
「……それじゃあまた明日……」
何も言わないアスナさんに気まずい空気になりかけたので私は声をかけキリト君と背を向けた。
「……さて、帰ったらどうしようか?」
「……飯を食いたい。さすがに腹が減ったよ……」
会議の時間にギリギリ間に合うようにはしてたけどさっきまでずっとフィールドにいたからね……
「……私はお風呂に入りた…!え!?」
私は後ろから服を引っ張られた。驚いて後ろを見ると先程の女性アスナさんが私たちの服を掴んでいる。
「……あの…何「お風呂あるの?」え?はい。私たちの泊まってる部屋に「案内しなさい」はい……」
私たちは頷く事しか出来無かった……