ネタ帳   作:三和

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偽黒の剣士26

レコンを家に入れキリト君の様子を見に行くと眠っていたのでホッとする……そう言えば……

 

「……ねぇ、レコン?」

 

「……何?リーファちゃん?」

 

私はキッチンでお茶を用意しながら気になった事を聞いてみる。

 

「あんた今日……いや。もう昨日ね。ボス戦参加してた?私見た覚えないんだけど?」

 

「……実を言うと前からアルゴさんに内容の確認を頼まれてたクエストがあって……」

 

「……ああ、うん。大体分かったわ。」

 

「……ごめん。」

 

レコンは一応攻略組なのだがボス戦への出席率は悪い。自分の予定を組むのが苦手でもあるらしいけど、そもそも時間には多少ルーズなのだ。……その癖慎重派だったりするからレベル上げしてたせいでボス会議に参加し損ねて仕方無く私がボス戦の開始を告げるメール送ったりしてもボス戦が終わった後に街に帰って来たりなんてこともしばしば……レベル上げしてても肝心のボス戦に来てないなら意味無いでしょうに……

 

「……一応今回のボスに関する情報が出るかもしれなかったから……」

 

「……肝心のボス戦に間に合わなかったから意味無いけどね……ちなみに有力な情報は出たの?」

 

「……ありませんでした、はい……」

 

「……クエスト報酬は?」

 

「……片手剣です……」

 

「……」

 

レコンの使用武器は短剣である。

 

「……そうだ!これリーファちゃんにあげるよ!」

 

「……そう?ちょっと見せて……ごめん。私の剣よりステータス低いから良いわ。」

 

「……そっ、そう……」

 

私の剣もクエスト報酬なのだがやけにステータスは高い……その分要求スペックもやたら高いので初めは中々装備出来なくてやきもきしたっけ……

 

「……」

 

お茶をテーブルに置く

 

「……ありがとう。それで、何があったの?」

 

「……今日アルゴさんとサチさんが訪ねてきて「キリトは!?大丈夫なの!?」大丈夫。キリト君には会わせて無いから。」

 

「そうか。良かった……」

 

「……」

 

この自然にキリト君を心配出来るレコンの気質が羨ましい……昔の私は出来てたのかもしれないけど今の私は一杯一杯でどうしても優先順位は攻略が上になる……まあ早く攻略が終わればキリト君を向こうに帰してあげられるし良いのかもしれないけど……

 

「……で、二人は何の用で来たの?」

 

レコンは怒っている……一応レコンには月夜の黒猫団の事は話している。特にサチさんとケイタさんの事を毛嫌いしているのだ。

 

「……それがね……」

 

私は月夜の黒猫団の真実を話した……

 

 

 

「……そんな話ってあるかよ……!」

 

レコンは第一声からそう吐き捨てた。

 

「……」

 

「……リーファちゃん……まさかサチさんを許した訳じゃないよね……?」

 

「……それは無いよ。私は今でもサチさんが許せない……!」

 

理由が何であれ彼女がキリト君を拒絶したのは事実なんだから。

 

「……彼女を巡る愛憎が全ての原因か。……僕はサチさんが今回の話で被害者面しているのが一番気に食わないな。」

 

「……」

 

「……彼女は多分ケイタさんの気持ちに気付いていた筈だ。なのにケイタさんが暴走するまで何もしなかったのは彼女の責任だよ……少なくともリーファちゃんのせいじゃない。」

 

「…!そっか、そうだね……」

 

私の懸念事項については話してないのに……レコンは正確に当てて来た……こういう所が彼を恋愛対象に見れない一因だ……彼は察しが良すぎる……!何時も彼に負けた気がしてしまう……!……でも……

 

「……正直に言うと気にしてたんだ。ありがとう、レコン。おかげで少し気が楽になったよ。」

 

「……そう?それなら良かったよ……時間も遅いしそろそろ帰るね……」

 

「……待って。今から帰っても朝になるよ?どうせ明日は休みにする予定でしょう?」

 

「……まあ二徹目だしね……」

 

「……なら……泊まっていきなよ。」

 

「……へ!?いやいやそんな訳には……」

 

「……何?レコンは私を「リーファちゃん」ごめん。」

 

「……正直言うとね、まだ少し心細いんだ……」

 

私は自分の身体を抱く。……まだ震えが治まってない……

 

「……そういう事か、分かった。今日は泊まってくよ。」

 

ストレージから寝袋を出すレコン……は?

 

「……ちょっと待って。ここで寝る気?」

 

「……そうだけど?だって空いてる部屋無いでしょ?」

 

「……」

 

このホームに来客用の空き部屋は無い。キリト君と私が使ってる寝室しか無い。

 

「……部屋に来て。」

 

「……え!?いやそれはさすがに「……」分かったよ。」

 

来客用の部屋が無いからってこんな所にレコンを寝かせる気にはならない。

 

「……襲わないでよ?」

 

「……それならもう少しムードのある時を狙うよ。」

 

「……何かカッコイイこと言おうとしてるみたいだけど似合わない。」

 

「……そっ、そう……」

 

凹んでその場を動かないレコンの手を掴み、引きずって私は寝室に向かった。

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