ネタ帳   作:三和

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偽黒の剣士31

「ちょっと~!?話聞いて…あっ…ふふふ。」

 

「…何ですか…?」

 

「別に~?何でもな~い。」

 

気付いたらアスナさんが笑顔でこっちを見てた…何なの…一体…?

 

「まだあるけど食べ「食べます」はい、どうぞ~。」

 

 

 

「ご馳走様でした。」

 

「はい。お粗末さまでした~。」

「…何で…そんなに楽しそうなんですか…?」

 

アスナさんは私が食べる姿を見てずっと笑っていた…そんなに私の食べ方、可笑しいの…?

 

「それはね~…食べてる間、リーファちゃんがずっと笑顔だったからかな~。」

 

「……」

 

私が笑っていた…?

 

「ねぇ、リーファちゃん?」

 

「…何ですか?」

 

「また…こうやって外でご飯食べましょ「そんな暇は」…そうやって意地張ってたら何時か潰れちゃうわよ?」

 

「…貴女に言われたくないです…貴女だってずっと一人で意地張って攻略に勤しんでいたじゃないですか…!」

 

「…うん、そうだね…そうだった…」

 

笑っているアスナさん…どうして!?何でこの人はそんな風に笑っていられるの!?…自分の中の黒い物をぶちまけそうになるのを必死で抑えようとしたけど…出来なかった…

 

「分かってますか?私たちは多分現実では病院のベッドの上で眠ってる状態です…こうやってここでは元気でいられてますけど、現実の肉体は段々衰弱してる筈です…!」

 

運動もろくにせず所か…そもそも食事も取っておらず…栄養は点滴だけ…こんなんで身体が保つ筈無い…!

 

「もうすぐ…あの忌まわしき日から二年が経過します…貴女は二年も寝たきりだった身体が…普通に日常生活に復帰できると本気で思っているんですか!?…そもそも私たちが生きていられるとでも!?」

 

「…そうだね…もちろん分かってる…きっと私たちに残された時間は少ない…」

 

「なら!何で貴女はそんな風に笑っていられるんですか!?焦ってくださいもっと!…まあでも、そうですね!別に貴女はそれでいいのかもしれません。この世界に楽しみを見付けた…希望を持った…貴女はそれでいいのかも…しれません…でも!私は駄目なんです!」

 

「リーファちゃん…」

 

「私は!早くキリト君を現実の世界に帰してあげたいんです!…この世界…で…遊んでる暇なんて…無いんです…!」

 

「リーファちゃん…もう良いから…」

 

「アスナさん…貴女は…諦めてしまったんですか…?なら…もう好きにすれば良い…私を巻き込まないで…!私は…カズ君を現実に帰すために戦い続ける…!…潰れてしまう?…それでも良いです!私は…!カズ君さえ帰してあげられるなら自分の事なんてどうだって「リーファちゃん!」っ!何するんですか!?」

 

私はアスナさんにひっぱたかれた…何のつもりなの!?

 

「キリト君が向こうに帰れて!でも貴女はいなくて!それでキリト君が悲しまないと思ってるの!?」

 

「っ!だったら…だったらどうすれば良いって言うんですか!?キリト君は戦えない!だったら私が戦うしかないじゃないですか…もし…今もキリト君が戦えていたなら…私たち二人で帰る事も出来たかも知れません…!でもキリト君は戦えなくなった…!私が…頑張るしか…ないじゃないですか…!」

 

「リーファちゃん…」

 

「私は弱い…キリト君みたいにはなれないんです…!だから…私は「もう良いから…!一人で…頑張らなくて…良いから…!」…何を…?」

 

私はアスナさんに抱き締められていた…

 

「ずっと…辛かったんだよね…?…一人で…頑張って来て「私は…辛くなんて…」なら、どうしてリーファちゃんは泣いてるの…?」

 

そう言われて私は自分の顔に手をやって、漸く自分が泣いている事に気付いた…

 

「…この世界ではね、感情を隠す事が出来ないんだって。…ねぇ、リーファちゃん?」

 

「なん…ですか…」

 

「…貴女はこの世界が嫌いなのかもしれない…でも、この世界にも良い所はたくさんある…一緒に探しましょ?」

 

「…私に…そんな暇は…」

 

「一人で抱え込まないで。攻略も一緒に頑張るの。…一人で無理なら二人で…二人で無理だったら皆で…一人じゃなきゃ…きっと出来るよ。」

 

私は…良いの…?もう一人で頑張らなくて…甘えても良いの…?

 

「アスナさん…こんな私でも…力を…貸してくれますか…?」

 

アスナさんが私から離れ私の前に手を差し出す。

 

「はい、喜んで。」

 

差し出された手を握る…暖かい…こんなまやかしの様な世界でも…人の体温はちゃんとそこにある…アスナさんも私もここにいる…私はこの世界に生きている…そんな事も私は忘れていた…本当に余裕が無かったんだな~私…私はアスナさんのとても綺麗な笑顔を見ながらそう考えていた。

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