身を翻し、キリトの君の所まで走る…さっきは彼が戻って来た嬉しさで忘れてたけど…キリト君はずっと攻略に参加していなかった。命がかかってるこの世界でブランクというのはやはり大きい…それに、単純にレベルだって足りてない…最も、普段から絶えず安全マージンをすっ飛ばす勢いで攻略+レベリングに私とキリト君は勤しんでいたから、今のこの層でもギリギリ戦えるレベルではある筈だけど…
「キリト!スイッチだ!」
「了解!」
……良かった、何とかなりそう…この場には私以外にアスナさんとクラインさんがいる…二人のフォローがあればキリト君もあまり無茶しないです、む…?そこで私は気付いた。
「…レコン…?」
そもそもキリト君の事は今日はレコンに任せて来たはず…何でキリト君だけこの場にやって来たの…?一度足を止め、そう考えていると私の横に誰かが立った。
「…ごめん、リーファちゃん…遅くなって「それより何でキリト君がここにいるの?」それなんだけど…」
何時の間にか私の横に来ていたレコンを問い質す事にした。アスナさんやクラインさんだけにキリト君のフォローを任せる訳にはいかないけど、あの状態だったキリト君がどうして戻れたのか聞いてはおかないとね…取り敢えず三人の様子を見つつレコンの話を聞く事にした。
「…今朝リーファちゃんたちが出発した後にね、ホームにお客さんが来たんだ…」
「…お客さん?」
私のホームの場所を現在把握している知り合いはレコンとアスナさんとアルゴさん。それに…サチさんだけ。
「…サチさんが来たんだ「まさか…中に入れたの!?どうして!?」僕だって嫌だったさ…!帰ってもらおうとしたら、キリトが、言ったんだ。サチさんと話したいって…僕に…止められる訳無いじゃないか…!」
「ふざけないでよ!招かれざる客を通さないのが今回のアンタの役目でしょうが!」
「……サチさんを許すつもりは無いよ。でも…あの通りサチさんと二人で話しただけであの通りキリトは元に戻った…僕とリーファちゃんには出来無い事をあの人はやったんだ…!文句なんて言えやしない!」
歯を噛み締める…!何時もそう…!どうして私はキリト君に何もしてあげられないの!?
「キリトから伝言があるんだ『今までありがとう姉ちゃん』…だってさ。」
「何よ、それ…!まるで別れの言葉みたいな「事実、そうなんだろうね」……どういう事?」
「キリトはさ、血盟騎士団を抜けて今はサチさんしか残ってない月夜の黒猫団にまた入るつもりなんだってさ……本当は口止めされてたけど僕も黙ってるなんて出来ないから、さ…」
「それってまさか「キリトはリーファちゃんのホームを出て月夜の黒猫団のホームにサチさんと住むんだって…これからはそこから攻略に参加するつもりだって」そんなの…認め、ない…」
「リーファちゃん…僕も勝手だと思うよ。でも…キリトが望んだ事だ。」
私はその場に膝を着いた…私は今までキリト君の為に頑張って来たつもりだ…でも、そのキリト君から握っていたその手を離されたら…私は…もう…
「リーファちゃん…取り敢えず下がってなよ。今はもう戦える様な状態じゃないでしょ?」
「……分かった…レコン…悪いけどキリト君の事、お願いして良い…?」
「…もちろん。僕にとっても弟みたいな物だからね、任せて。」