「キリト君がヒースクリフ団長とデュエル…?何でそんな事に?」
朝食をレコンと二人で食べた後、取り敢えず血盟騎士団のギルドホームに向かおうとしたらアスナさんからメッセージが届いた。今からそっちに向かうからホームにいて欲しい、というメッセージに従い、少ししてやって来たアスナさんに言われた事に私は困惑していた。
「キリト君はレベル差が多少着いちゃってるけどトッププレイヤーには違いないからね…さすがに入ったばかりでもう出て行きたいなんて勝手はそう簡単には通す訳に行かないのよ。…私個人としても思う所もあるし。」
「…私に気を遣わなくても「リーファちゃん、そういう事じゃないの…もちろんそういう思いも無くはないけど…結局は私が気に入らないの。」そうですか…」
「サチさんのギルド、月夜の黒猫団に入ったキリト君がどんな目にあったのかも聞いてるから、ね…」
「…それは分かりましたけど…結局何でヒースクリフ団長とデュエルする事に?」
「悔しいけど…キリト君の意思で入った訳じゃないのも事実だからね…具体的な話はしてないけど色恋沙汰が関わってるのは気付いたのか、団長が言ったのよ『男なら剣で語れ』って。」
「それでデュエル、ですか…」
現実世界なら、忌避される手段だけど…この世界は意見がぶつかったらデュエルで決めるのが定番になっちゃってるからね…そういう意味では普通の提案…ただ…
「攻略組の中でも更に突出した実力者同士の戦いだからね…幹部の人たち…特に会計担当の人が盛り上がっちゃって…既に宣伝も始めてるわ…」
「…見世物にしていい物じゃ無い気がしますけど。」
「この世界は娯楽はそう多くないから…攻略組は糧にする為、中~下層域のプレイヤーは雲の上の存在である攻略組の実力を垣間見れるチャンスになるから…ごめん…私じゃ、止められなかったわ…」
「…まぁキリト君が承諾してるなら私からは何もいいません…ちなみに勝ったらキリト君の脱退が決まるんでしょうけど、キリト君が負けた場合はどうなるんですか?」
結果は結果とはいえ、キリト君も万が一負けたら、と思うと受けない可能性は高い…となれば負けても納得の行く条件を設けて貰ってる筈…
「…キリト君が負けたらサチさんもウチに入る事になってるのよ「その条件無しに出来ません?」…無理ね…そうでないとキリト君が納得しないから…私としては反対だけど…そもそもね、本当はデュエルする理由も無い筈なのよね…」
「何でですか?」
「サチさんは元々、ウチに入るつもりだったそうなの…さっきも言った通り、私は反対だけど…それが一番丸く収まる方法だった筈なの…でも、ギルド月夜の黒猫団を残して置きたいサチさんの想いを汲み取ったキリト君がゴネたのよ…で、こうなった訳。」
「呆れた話ですね…」
本人が承諾してるならそれで良いでしょうに。そもそもたった二人しかいなくて攻略に出られるのはキリト君一人…そんなギルド残してどうするというのか……正直このデュエル自体が茶番に思えて来た…複雑ではあるけど私はキリト君を応援すべきなんだろうね…でも、そんな気にはとてもなれない…
「まあ娯楽だと言うなら私も楽しむとしましょうか。どうせ勝敗で賭け事してますよね?私はヒースクリフさんに賭けます。」
「リーファちゃん…さすがにそれは「じゃあアンタはレベル差が着いてるキリト君がヒースクリフさんに勝てると思う?」…う~ん…」
「何か、変わったわね…リーファちゃん。」
「やっと余裕を持てるようになりまして。まあとにかく私は団長に賭けますから「それは当日会場で自分で言って。」えー…」