「……そう露骨に殺気向けないでくれよ遠坂。疼いて襲いたくなるだろ?」
「……」
さて、俺の目の前には俺の同級生してあかいあくま……もとい、一流の魔術師の家柄である遠坂家の当主にしてここ冬木市セカンドオーナーの遠坂凛嬢がいる
……この女、ランサーが逃げた後俺がセイバーとゆっくり親睦を深めようとしたら襲撃してきたのだ。
そう、襲撃だ。訪問ではなく、な。
……俺も聖杯戦争の参加者となった以上別にアポを取れなんて言わない。これは戦争だ。不意討ち上等、何でも御座れだ。正しい、間違っちゃいない。だかな……
「……さっきも言ったが俺自身は聖杯になんて興味無いんだよ。ただ巻き込まれたから仕方無くサーヴァントを召喚しただけでな。」
「……その話をそっくりそのまま信じろ、と?ふざけないで。あんたは私にすら自分が魔術師だと悟らせなかったのよ?」
「……その辺はこっちも事情があってな魔術師には語れなかったんだよ……というか遠坂、キャラ壊れてるぞ」
「……放っといてくれる?私はそもそもこれが素なの。……話が逸れたわ。だから私はその事情とやらを聞いてるのよ。」
これである。先はサーヴァント同士が一触即発となり何とか止めれば出てきたマスターの遠坂も臨戦態勢。話し合いに持ち込む迄時間がかかってしまった。……もっと言えば……
「……俺はお前を……いや。魔術師を信用出来ない。だから話す気はねぇ。後、俺は個人的にお前が大嫌いなんでな。」
「……へえ。そう。」
とまあ俺も無意識に煽っちまうから話は堂々巡りのままだ。俺も自分の秘密を話したくないんだから仕方無いが。
「……なら話し合いの余地は無いわね。このまま再開しましょう」
その言葉と共に殺気を向けてくる遠坂。……チッ!だから魔術師は嫌いなんだ。
「……解ったよ。話しゃあ良いんだろ。その代わりこれを話すには条件がある」
「……何かしら?でもあんたがその態度を改めないなら確約は出来ないわよ?」
「……その態度とは?」
「…!それよ、それ!あんたずっとヘラヘラ笑ってるそれがムカつくのよ!」
「……そうかい。」
それを聞いた俺は目を細め笑顔を止める
「……貴様、何をするつもりだ?」
「……何もしないさ。お前のマスターが真面目にしろと言ったからそうした迄だが?」
先程まで彫像のようだった遠坂のサーヴァントがいつの間にか俺の横にいて首に剣を当ててくる。
……こいつ弓兵じゃないのか?
「……貴様、今直ぐそれを止めろ。」
「生憎こいつは俺の意志で制御出来ない。この状況を何とかしたいなら先の発言を撤回するように言ってくれ」
アーチャーが遠坂の方を見るとそこには顔を蒼白にしている遠坂がいた。彼女が頷くのに合わせ俺は笑顔を作る
「……ハア……ハア……あっ、あんた……何なの…?」
ようやく体調の戻ってきたらしい遠坂。
「……話してやるよ。俺に何があったのか?それとこの聖杯戦争の秘密を、な。」