「……それで?」
「ん?」
「魔術師を恨んでるあんたは……魔術師である私に何をさせたいわけ?」
「……さっきの話しか。あんなのはギアスロールも無いただの口約束だろ?反故しても構わないぜ?……まあ、俺の目的は一つだけだ……大聖杯の破壊。まあ一種の復讐だよ。……取り敢えず明日まで時間をやる。考えといてくれ……」
俺は席を立つ。
「待ちなさい。まだ話は「遠坂、お前が乗り気でもお前のサーヴァントはどうだ?」そっ、それは……」
「……夜食を用意する。……セイバー、悪いが手伝ってくれ。「わっ、私も」高々数人の食いもん用意すんのにそんなに人手は要らん。」
「……私は遠慮させてもらおう。食べ終わったら呼ぶが良い。」
「……そうかい。セイバーはどうだ?」
「……頂きましょう。」
「了解。押し付けるようで悪いが遠坂は食えよ?かなり顔色も悪い。胸糞悪い話だったのは解るがな」
「……」
俺はキッチンにセイバーを伴い向かう
「……さて、話してもらおうか?お前は何を隠してる?」
「……私はキリツグのサーヴァントでした」
「……初耳だな。親父からはそんな話聞いてないが……ん?ちょっと待て。確かサーヴァントは座にいる本体の分身みたいなもので前の聖杯戦争の記憶は残らないと聞いたが?」
「……厳密には私はまだ座に着いていません。私はまだ生きているのです。……私は嘗て聖杯を求め、死の直前世界と契約をしました。だから私は聖杯をこの手にするまで全ての聖杯戦争に呼ばれ続けるのです。そしてその時あった出来事の全ての事を記憶しています」
「……アルトリア、お前の願いは?」
「……選定の儀をやり直す事。きっと、私が王でなければブリテンは滅びなかった。」
「……そうかい。」
「……私はもう十分待ちました。シロウには悪いのですが私はどれだけ聖杯が穢れていようとこの願いだけは諦められない……!」
「……アルトリア……多分その願いは叶わない。いや。叶ったとしてもこの冬木の聖杯はその願いを滅びと引き換えに叶える」
アルトリアが俺の首に剣を当ててくる。……またこのパターンか。
「……親父はこうも言っていた。聖杯に取り込まれた際聖杯の本質を知ったと」
「……その本質が滅びと共にしか願いは叶えられない、と?」
「……剣を下ろせよ。そんなことをしてもお前の願いは叶わないぜ?」
「また諦めろと言うのですか「いや。今回だけでなくこれからも、だ」…!」
剣を持つ手に力が入るのが解る……参ったな、さすがに俺も首飛ばされたら死ぬんじゃねぇか…?
「……貴方だってそんな目にあったならやり直したいと「いや。そんな気は更々ねぇな」なっ、何故です!?」
「……自分を確立する物が無い俺にとってあの時もこれからも所詮意味ねぇのさ。俺が気にするのは今この瞬間だけだ。第一、俺は後どのくらい生きられるのかも解らねえからな。……まあ呪いで死ぬのは今日明日じゃねぇだろうが。」
「……」
「……アルトリア、お前は多分過去を変えても納得しない。何故なら……お前が王になった国はお前しか作れないし守れないから。他の誰かが王になってもお前と同じ国は作れないぜ。」