「ちょっと待ってくれ…!君の言っている事には致命的な矛盾があるよ…!」
必死で否定材料を探そうとする僕に彼は溜息を吐いた。くそっ!僕が何で子どもにこんな態度を取られないといけないんだ…!?
「…大体想像はつくけど…言ってみろよ、何だ?」
「連中は茅場晶彦に目をかけられていなかった…この世界はほとんど茅場晶彦が一人で創ったんだ…!デスゲームのプログラムを彼らが組めるとは思えないし、彼らがここがデスゲームと化す事を伝えられていた筈も無い…!」
これならどうだとばかりに鼻息を荒くしてしまう僕を彼は冷めた目で見る…そんな…そんな目で僕を見るんじゃない…!
「…先ずアンタに聞きたいんだけど…アンタこのゲームを仕上げる際に構成データに関しては全て確認した筈だよな?でもアンタはゲームを発売する事を決定した…つまりアンタはこのゲームがデスゲームになる事を知らなかったんだろう?」
「そっ、そうだよ!それが「残念だけど…アンタが分からない=そいつらが分からないって事にはならないよ。」馬鹿な…!?」
そんな筈は…!?
「ゲーム音痴のアンタが外側の構成データを見て気付かなくても、ゲームに関してのノウハウを持ってるそいつらが気付くのは何の不思議も無い。…別に茅場晶彦から目をかけられてなくても問題は無いんだよ、彼らがたまたま構成データをアンタが知らないタイミングで閲覧してデスゲーム化するプログラムに気付いた…それでアンタを殺す事を考えた…ただそれだけの話って事だよ。」
「しっ、しかし…なら、僕がGM権限を取り上げられた理由は!?こんなもの茅場晶彦にしか作れない!彼らが協力してないと「いや、あのさ…それも連中がたまたま調べて気付いただけだと思うけど」そんな馬鹿な…!じゃあ君はそのプログラムは奴が始めから組んでいたというのか!?何故!?」
「アンタ自分で話したじゃないか。遺書に書いてたんだろ、アンタに嫉妬してたって。動機はあった訳だな。」
「いや、だが…彼らと奴が協力関係に無かったなら僕がログインするかなんて「茅場晶彦はもう自殺してるだろ?既にどっちでも良かったんじゃないか?別にログインしても、しなくても構わないぐらいの気持ちだったんだろう…最も理由はどうあれ、アンタが確実にログインする自信があったのかもしれないな」そんな…」
「要するにアンタはとことん運が悪かったんだな…俺からはそれ以上何も言えないな…まぁ流されるだけのアンタがログインした後にやった事だけは間違ってなかったと思うけど。」
「……何がだい?「アンタ、手鏡をオブジェクト化しなかったせいで設定した顔から変わってないんだろ?これから先、ベータテスターと一般プレイヤーとの格差による抗争は避けられないかもしれないけど…もし素顔を晒したアンタがこの世界にいたら…多分、今頃アンタはテスターと一般プレイヤーの両方から糾弾され、最悪殺されていただろうからな。」……」
僕はもうその場で項垂れるしか無かった…何で僕がこんな目に…!
「で?アンタはどうするんだ?このまま攻略を続けるつもりなら俺は手を貸しても良いけど?」