「……解析魔術は使えるな?」
「何?馬鹿にしてるの?」
「……俺に使ってみろ。話はそれからだ。」
「……!なっ、何これ!?」
「……これが聖杯戦争の真実の一部だ。この先を知る覚悟は?」
「……分かったわ。話してくれる?」
「……事の発端は第四次聖杯戦争の時に遡る。」
俺は衛宮切嗣が見たものを話した。細部に多少の違いはあるが大体遠坂に話したのと同じ内容だな
「……」
「……遠坂に話したのはここまでだ。……ここから先はアインツベルンの人間であるお前は聞く義務がある。」
「……どういう事?」
「……そもそもだ。何で聖杯は汚染されていたと思う?少なくとも最初は根源に至るため作られたのが聖杯だ。願いを叶える、というのは後に魔術師とサーヴァントを集めるため付与された後付けの情報に過ぎない。…だが、願望器としては確かに文句の無い逸品だった筈だ。」
「……」
「……聖杯が汚染されたのは第三次聖杯戦争の時だ。アインツベルンが確実な勝利を狙って英霊では無く悪神を召喚しようとした。」
「…!そんなの……」
「……そう。明確なルール違反だ。……結局召喚されたのは悪であれという役割を押し付けられ惨殺された単なる若い男だったそうだ。ちなみに英霊としての名前はアンリ・マユ。……ゾロアスター教の悪神だな。」
「……」
「……当然ながら呼び出された所でそいつは役に立つ筈も無くあっという間に敗退し聖杯に取り込まれた。……で、問題はここからだ……」
「……無色の願望器だった聖杯はこいつに課せられた悪であれという願いを汲み取った。」
「……それが聖杯が汚染された原因なのね……」
「……これは切嗣が後に調べて判明した事実だ。今となっては本当にあった事か実は証明出来ない。だが……」
「……分かってる。それが一番可能性が高いんでしょ…?」
「そういう事だ。」
「……シロウは魔術師を、アインツベルン…ううん。私を恨んでるの?」
「……いや?別に。魔術師を好きにはなれないが正直に言えばもうどうでもいい。今更魔術師をいくら恨んでも何も変わらないし変えられない。どうせ切嗣と同じく俺も長くないだろうしな。」
「……キリツグはもう居ないのね……」
「……ああ、一つ忘れてたな。お前は切嗣が裏切りお前を捨てたと思ってるだろうが少し違う。」
「……」
「……切嗣は何度もお前を迎えに行っていた。その度にボロボロになってな。」
「……呪いで体力も落ち、魔術も使えないキリツグはアインツベルンの結界を突破出来なかった……」
「……そうだ。さて、これが俺の知る真実だ。」
「……ねぇ、何で私に話したの?」
「……真実を話したのは大聖杯破壊に協力して欲しいからだ。何せ手が足りなくてな」
「……そう。少し…考えさせて。」
「……明日の夜までだ。悪いがそれ以上待てない。……ああ、お前はアインツベルン陣営に帰れないよな。部屋は空いてる、適当に泊まってきな。」
「……ありがとう。」
「……あんたは俺の義姉だ。気にしなくて良いさ。」
「……」