「……結局お前はずっと寝ていたな、衛宮……」
「そう怒るなって。ほれとっとと飯食いに行こうぜ。」
一時間目終了後に保健室を追い出された俺は結局二時間目以降も机の上に突っ伏し爆睡していた。……何度か教師が……どころか何処ぞの虎も俺の頭をしばいたらしいが無反応で寝続けて居たらしい……まあ昼飯には起きれたが……体内時計はきっちり仕事しているようで何よりだ。
「おい!まだ話は……仕方の無い奴だ……」
一成はとにかく説教が長い……素直に聞いてた日にゃ昼飯を食いっぱぐれるからな……午後に備えてでもなく腹一杯になったらどうせ放課後まで寝るんだろうが。
「……ん?」
「……どうした?衛宮?」
俺は魔術師としては三流以下だが武術の心得が多少あるせいか殺気などには割と敏感な方だ。とはいえ俺には元々それとは関係無く察知出来るものがある。
「……悪ぃ一成、飲み物買ってくるから先に生徒会室行っててくれ。」
「むっ?そうか?ならば先に行っていよう。」
一成を見送ると俺は自販機のある購買とは違う方向へ向かう。……そもそも購買は一階にあるが俺の足は階段を登っている。屋上の扉が見える。俺はドアを開けた。
……冬木市は冬場でも昼間は比較的温暖な町だ。最も肌寒い事には変わりないのでこの時期の屋上は人気が無く昼休みでも人はほとんどいない。……だが今日は違った。
「……うんうん。やはり俺がこいつの気配を間違えるわけないな!」
俺が必ず感じ取れるもの。それは間桐慎二の気配だ。他の連中はてんで分からないのに同じ建物内にいればほぼはっきり居場所が分かる程正確だ。建物の広さで精度は変化するが居ることは分かるし、ましてや学校程度の広さなら俺が居場所を間違えるわけも無い。
「……無防備に寝てやがんな……」
俺としては朝来てみたらお目当ての人物がいなくて休むつもりだったのに学校に来てしまったという理不尽へのムカつきをこいつにぶつけたくて仕方が無い。八つ当たりだとしてもこれは譲れない。
「……おっ!良い物見っけ!」
眠っている奴の頭の近くに飲みかけのペットボトル入りのスポーツドリンクがある。
「……」
俺はそれを掴むとキャップを捻りそのまま少し飲みその後口に含んだ。
「……」
俺は奴の両足を開き奴を跨ぐようにして屈むとと奴の顔に自分の顔を近づける
……そして奴の口に俺の口が触れた辺りでようやく目を覚ました慎二が暴れようとするがすかさず奴の上に座るとまずは足の動きを止める。次に両手を左手で抑え完全に抵抗を封じると俺は奴の口を無理やり舌でこじ開けると含んでいた飲み物を口に流し込みそのまま舌を絡めてやった。
……しばらくそうして俺は口を開き奴の上から退けてやった。
「よう。お目覚めのキスの味はどうだ?サボり魔?」
「ゲホッ!ゲホッ!最悪だ!てか誰がサボり魔だ!普段授業サボってんのはお前だろうが!」
「……そうだったか?まあいい。もう昼飯だ。……そのカバンを見るに道具一式はもちろん弁当も持って来てんだろう?一緒に食おうぜ。」
「……きょっ、拒否「させると思うか?」分かったよ……」
俺は屋上のドアを開けてやると奴に入れと促す。渋々従った奴の後ろに続き俺は屋上を後にした。