「リトルネペント狩りに協力する…?」
「うん、どうかな?」
リトルネペントの出現が一旦収まり、休憩していたところ、コペルというプレイヤーが声をかけて来た。……僕らをベータテスターと思って声をかけた様だけど…
「これから先、俺の事は気付く奴いるかもしれないからな…一緒に行動する事も増えそうだし、アンタの事もベータテスターだと言っておいた方が良い…アンタ半端に知識あるから、やらかしかねない。」
「…成程、分かったよ。」
相談の名目で、僕を彼から距離の空いた所まで連れて来たキリト君に釘を刺される…しかし逆に中途半端にしか知識の無い僕がテスターだと言っても良いのだろうか…?
「製作メンバーの一人、それもアンタが須郷伸之とバレたら俺としては庇いきれない。糾弾されるのを覚悟の上で言いたいなら止めないけど…俺も自殺志願者を助ける程お人好しじゃないし。」
「それは…確かに困るね…」
「ちなみに…知識が半端でも知っているという事実さえあればベータテスターだと言い張れるから細かい事は気にしなくて大丈夫だ。…俺も全部覚えてる訳じゃないしな…もちろん一般プレイヤーから責められはするだろうけど、製作メンバーだったとバレるよりマシだろ?」
……確かに。テスターと一般プレイヤー両方から責められるより、遥かにマシだ…恐らくログインしてるだろう他の製作メンバーの事も警戒しなきゃならないのに無闇に敵を増やす事も無い。
「それじゃ本題だけど…」
「手が増えるのは有り難い…けど…」
「裏切られるかもしれない…考えられる手段としては実の破壊かな?」
実を破壊されて群れで集まって来たらキリト君はともかく初心者に毛の生えた程度の僕はひとたまりも無い…
「…断るのが一番安全ではあるけど…」
「でも多少なりとも楽になるし、この場で退かせて見えないところで裏切られる方が面倒だと僕は思うけど。」
結局、このまま二人でやって仮にその後花付きが出現しても疲れていたら狩るどころじゃないだろうという事で彼の手を借りる事にした…裏切る懸念はやっぱりあるけど、どうせ裏切られるなら見えるところでやられた方がまだ対処もしやすいからね…まあ釘を刺すのは忘れない様にしよう。
「そう言えば…コペル君?」
「え?何?」
「僕もキリト君に聞くまで知らなかったんだけど…リトルネペントには隠蔽スキルが聞かないんだってさ…君、知ってたかい?」
「え!?…いや、知らなかったな…そうだったんだ…」
……一緒に行動してる以上この状況で実を割ったら自分も巻き込まれるからね…裏切るとしたら先ず間違い無く隠蔽スキルを使って隠れるつもりだろうから。これで彼が裏切る事は多分無いだろう。スキルの説明を聞いた時、たまたま聞いたキリト君に聞いたエピソードだけどこんな所で使える知識になるなんて思いもしなかったよ。…タゲを取らせる関係上、コペル君に先頭を歩かせてるのを良い事にキリト君が立てた親指を見せて来たので僕も返す。
……こういうのも案外悪くないな…後はここがデスゲームじゃなかったら最高だったんだけどね…