『アーチャー、これからって時に悪いがちょっと良いか?』
アーチャーには悪いがこれは譲れない。
『…何かね…君も知っての通り今私は非常に忙しいのだが?』
『素手だとこいつの相手は辛すぎる…何か武器『その辺にいくらでもあるだろう?』察しろよ。僕に剣やら、槍やら、斧みたいな武器の素養があるわけないだろ?』
『むっ…道理だな…では何をご所望かね?』
そう言われ少し考える…刃物以外で僕でも多少なりとも扱えそうな武器…
『…トンファーをくれ。』
……弓を貰おうかと思ったがこいつにはどうせ当たらないだろう…
『承った…そいつが相手なら木製では辛いだろう?金属製で良いかね?何なら宝具に迫る強度の物も創れるが?』
『…普通で良いよ、普通で。普通に鉄製のトンファーを出してくれ。』
『分かった…悪いが私は手が離せない…後ろ手に投げるからキャッチしたまえ。』
…そりゃあそうだろうな…今も空を宝具が舞っている…僕自身も今、監督役の攻撃を捌き続けている…強化しているのに手がめちゃくちゃ痛い…あいつは魔術をほとんど使ってない様だから素の身体能力でこれらしい…全く冗談じゃない。
「っ!はあっ!」
監督役の足を払い、飛び越えた所を蹴りで迎撃して飛ばす…強化してる僕の足の方が明らかにダメージがデカい…!本当にどうなってるんだよ、こいつの身体…!…悪態をつきながら飛んで来たトンファーを掴み、昔見た映画の真似をして構える。
「…扱い慣れない物で私の相手をしようとはな…」
…バレてるな…
「素手でアンタとやるより何倍もマシさ。」
僕はトンファーを構え監督役に突っ込む。
「…でやっ!」
「……」
素手で弾かれ…あ…!
「隙だらけだな…」
トンファーを持った手を弾かれ、すぐに引き戻せず腹に打撃を貰う…まだだ…!
「…捕まえた!」
トンファーを持った両手を交差させ奴の腕を止める…このままへし折っ…て…!?
「硬っ!?」
奴の腕はあまりに硬かった。…可笑しい…筋肉だけでこんなに硬くなるわけないし…骨だって普通ここまで硬くはならない筈…!
「…少年よ、武術は身体を硬質化させる所から始まるものだ…!」
「…!グフッ!?」
油断してる間に腕を引っこ抜かれ勢いで前のめりになる…咄嗟に腕を交差した僕のガードの上から鳩尾に肘が入り、今度は普通に吹っ飛ぶ…!
「っ!」
地面に、刺さってる剣を掴み、無理矢理勢いを止めた。
…っ!胴は何とか無事だが両腕が骨折し上がらない!強化をかけた腕でもこいつの攻撃は防げないのか!?…くそっ!アーチャーが金髪の男を倒せても僕にはこいつを倒せない…!どうすれば…!