『苦戦しているようだな、手助けは必要かね?』
『自分の相手に集中しろよ…まだ終わって無いんだろ?』
アーチャーとの念話を打ち切る。…直後の監督役の拳をトンファーで弾く…!
「…っ…ほう…?」
「やっとこいつの使い方が分かってきたよ…ふんっ!」
こいつは棒の部分を当てなければ武器としての効力は無い…なら…!
「…遅い!」
上から振り下ろしたトンファーを弾かれ…!
「まだ、だ!」
横に弾かれたトンファーをそのまま振り戻し胴に叩き付ける!
「…見事。初めて持った武器をそこまで使えれば上出来と言った所だろう…だが…」
「…っ!膝!?」
今度は奴の上げた膝で弾かれる…硬い…付け入る隙が…無い…!
「っ!」
油断した瞬間に飛んで来た肘を腕を上げてトンファーで受け…切れない!
「…うぐぐ…!」
拮抗したのは一瞬…すぐに腕も痺れ、勢いで後ろに下がる…そのまま奴が懐に入るのを認識し、トンファーで…!
「…受けない、か…良い判断だな。」
「っ…ハア…!良く言うよ…!涼しい顔して捌き切った癖に…!」
防御したら返って不味いと瞬時に判断し、僕も腹をトンファーで突こうとした…確実にカウンターで入ったと思ったのに…!
「意識外の筈の攻撃に対応出来るとかさぁ…アンタ本当に人間?」
「それは違うぞ少年。少なくとも今のは見えていたからな…。」
……つまりこいつは僕の一挙手一投足が見えるのか…本当に面倒臭い!目にも強化をかけてる僕より明らかに視野が広い…!
「……」
しかもこうやってお喋りに興じる辺り本当に僕を脅威とは認識してないようだ…ムカつくなあ…ホント!
今更ながらトンファーを出してもらったのを後悔してきた…こいつは地にしっかり足を着けてないと威力は無い…ここは足場が悪いし、そもそも僕もそこまで脚力に自信は無い…寧ろ…
「ふむ…」
「っ!ガハッ…!」
瞬時に相手の懐に入りその勢い全てを破壊力に変えられる八極拳の方がこいつを使うのに向いている…!
「痛い、な!」
奴に叩き込まれた腕をさっきのように腕を交差させ止め、今度は逃げられる前に頭突きを…!
「ぐうっ!?」
「狙いが分かれば返すのは容易だ。」
硬い…!僕は思わず地面を転がる…何て硬さなんだ!?頭突き自体はタイミングや力の乗せ方で威力は変わる筈だ…でもこれはそんなんじゃなくて…!
「…あんたの頭…金属でも入ってるわけ?」
「先も言っただろう?武術は身体を硬質化させる所から始まるのだと。」
「そりゃそうだろうけどさぁ…そこまで鍛えるのは絶対可笑しい…」
マゾじゃないと判断したけど間違いだったかもしれないな…