「ねぇ!聞いていい!?」
「ああ!?何だこんな時に!」
洞窟の崩落は止まらない…さっきはたまたま収まったみたいだが…こりゃ急がないと二人して生き埋めになるかも知れねぇな…!
「アンタ…その腕どうしたわけ?」
「ああっ!?これか!?これならアイツの宝具が刺さったから斬り落とした!」
「分かりやすい説明どうもありがとう!ホントに短絡的よね、アンタ!」
「うるせぇ!良いから黙って走れ!生き埋めになりてぇのか!?」
この状況で下らねぇ事聞いて来やがって…!やっぱこの女好きになれねぇわ!
「…チッ!行き止まりじゃねぇか!」
「待ちなさい!…この向こうも空洞よ!」
「うし!下がってろ、遠坂!」
俺は壁に宝具を突き刺し爆破した…
「シロウ!リン!無事だったのね!痛っ!?」
「るせぇ!寄るなクソロリ!」
こっちの姿を見つけるなり突進して来たロリを渾身の力で蹴り飛ばす…こっちは身体中痛てぇんだ…察しろ、クソが…
「姉さん…先輩も…無事で良かった…」
「無事じゃねぇよ…腕は無くなるし…満身創痍だぞ、こっちは…」
「あのねぇ…他に手が無かったのは分かるけど…結局その腕だってアンタが勝手に自分で斬り落としただけだし、怪我したのだってアンタが一人で無茶した結果でしょうが…自業自得よ。」
「チッ…」
今まで俺に肩を貸していた遠坂から離れ地面に寝転がる…クソッ…限界だぜ…
「汚れるわよ?」
「…知るか。見ろ、俺の姿を…汚れまくってるし、服もボロボロ…今更だ…そう言うお前だって唆る格好してるぞ?」
遠坂の服はあちこち破れ中々露出の高い格好になっていた…嫌いな女だが、中々どうして悪くない。
「……ホント、ブレないわね、アンタ…!」
遠坂が顔に向かって振り下ろして来た足を転がって躱す…その位置で足上げられたら余計に性欲を掻き立てられちまうぜ…!
「これが俺だ…死にかけようが変わら…ん?」
足音が聞こえてくる…この気配は…
「終わったのね…坊や。」
「……やっぱアンタは消えねぇのな…キャスター」
目を向ければ葛木とキャスターがこちらに向かって来ていた……一体どんな手を使ったんだ…この女?
「当たり前でしょ?宗一郎様の隣が私の居るべき場所よ。」
「…で、何か用か?……俺を殺しにでも来たか?」
「…死に損ないを嬲る趣味は無いわ。…最初に言った通り私たちは見届けに来ただけよ。終わったのであればもう用はないわ…じゃあね、今度こそ本当にもう会わない事を祈ってるわ。」
「……何処へ行くんだ?」
「……さあ?どうしようかしらね?」
「…では、な…行こう、キャスター…」
そう言うと二人は俺たちに背を向けて街の方に向かって行った…さてと。
「俺も行くかねぇ…」
俺は近くの木に手を当て力を込めて立ち上がった
「そんなボロボロで何処へ行く気?」
「親父の所。今回の件の報告にな…」
「シロウ…私もキリツグのお墓に行っていい?」
「……俺に止める権利は無いぜ、義姉さん?アンタは切嗣の娘だ。…じゃあな、遠坂に桜。」
「……ちゃんと戻って来るんでしょうね?」
「……」
俺は何も答えなかった。