「ところで、別に後払いでも素体は用意出来るが?」
「冗談じゃない。アンタに借りを作ると高くつくに決まってる。」
「時間が無いんじゃないのか?」
「後で面倒な条件突き付けられるより良いからな、これはあくまでビジネス…アンタもそのつもりで聞いてくれ。」
「そうか…」
身体を用意すると言っても、人数は頗る多いからな…イリヤにセラ、それから遠坂の口利きで再建されたアインツベルンの屋敷に住むリズと数十人程の俺がろくに名前を把握出来ていない生き残りのホムンクルスたち…
…さて、何を要求されることやら…更にこいつは間桐桜の主治医をする事を勝手に宣言している…その請求もするつもりなのだろう…後は…
「ちなみに今やってる俺の家庭教師としての代価は?」
「それは必要経費だ、金は取らん…住む場所と食事を提供してもらっている事でチャラだ。」
「あっそ。まあ後で請求しないなら良い。」
「…それはそうと手が止まっているぞ、時間を割いてやってるんだ、課題はきっちりこなせよ?」
「了解…」
……締めるところはきっちり締めるよなこの女…
「今日は一応アンタの歓迎会をやるんだとさ、何か食いたい物あるか?」
「一応、という言い方が気になるな…別に嫌なら無理に「そういう意味じゃねぇさ。」ほう?」
「作るのも俺じゃねぇからうるさく言う気もねぇが、このアイデア出したの藤ねぇなんだよ…」
「……それで?」
「藤ねぇは基本、食う専門でな。一切手伝わねぇからな。」
「成程な。」
「へぇ~、海外の留学経験があるんですか。」
「ええ。それ程長くないですが。」
藤ねぇと橙子の会話を聞き流しながらきゅうりのぬか漬けを噛む…薄い…
「シロウ、ダメですよ。」
テーブルの上の塩の瓶を掴もうとしたら、向かいに座るセラに腕を掴まれた。
「離せ。」
「では、調味料の瓶に触らないと約束出来ますか?」
「……良いから…離せ。」
「約束出来ないのであればこの手を離す訳にはいきません。」
「味が薄いんだよ。良いじゃねぇか、ちょっとくらい「貴方はちょっとで済まないでしょう?…そんなに塩を足したいなら私が入れますから。」……チッ、分かったよ、じゃあ頼むわ。」
そう言うとセラの手が腕から離れ、塩の瓶を掴み、さっきの様に身を乗り出して来たので自分のぬか漬けの入った皿をセラの方まで滑らす。
二、三回瓶を振ってから、俺の方へ戻して来た。
「……もっと振って欲しいんだが「貴方の注文をそのまま聞いてたら塩分過多で死にますから」俺の勝「……」分かった、分かったよ…」
セラに睨まれ、渋々従い、ぬか漬けを噛む…やっぱり味が薄い…塩が駄目なら醤油を「……」…チッ…
さっさと結果を出して、橙子にイリヤたちの身体作ってもらったら家を出よう…大体、何で家主の俺が居候に色々言われなきゃならねぇんだ…?俺はこいつらの為にやってるってのに…好き勝手やってるリズたちが羨ましいぜ、全く…