「……見~つけた。」
「…!グッ!」
コンテナの陰から私は胸ぐらを掴まれ引っ張りだされた。
「……見て?貴女が付けてくれた傷よ?顔よ?跡残ったらどうしてくれるの?」
「……」
……怖い。彼女は笑ってるけど彼女の目は笑ってない。というか明らかに様子が変。
「……うふふふふ。悪い事したらどうなるか知ってる?そう、罰を受けるのよ。」
そう言って彼女は私を放り投げた。
「……あう!」
受け身も取れずにそのまま床に叩き付けられ思わず声を上げた。
身を起こそうとすると身体に重みがかかり床に床に押し付けられた。
「……あぐっ!…!痛い!離して!」
そのまま髪を掴まれ顔だけ起こされた。
「……貴女にも同じ傷を付けてあげるわね…」
そこに居たのはISを解除し私にのしかかる女……ナイフ!
「……あら?動いちゃダメよ?余計な所まで切っちゃうわよ?」
「……!」
首筋に当てられるナイフ。
「……大人しくしててね……」
……私もうダメかも……ごめんね、千冬、一夏……
「……十秋!」
「……なっ!?織斑千冬!?何故ここが!?」
「……貴様!十秋から離れろ!」
「……ちふ……姉さん。」
思わず千冬と呼んでしまいそうになり言い直した。……どうしてここに……?
「……このナイフが見えない?私に近付いたらこの子を殺すわ!……貴女も動いちゃダメよ?」
「……貴様ぁ!」
私の為に大会を蹴り助けに来てくれて私の危機に何も出来なくなる千冬。……不謹慎だけどちょっと嬉しかった。でも……
「……姉さん、大丈夫だよ。」
「……十秋?何を言って……やめろ!」
私は無理矢理身を起こす。もちろんそんな事をすれば……
「……動いちゃダメと言ったわよねぇ…?」
当然そのナイフが振るわれ……さよなら、千冬、一夏……
「……十秋姉!」
一夏の声が聞こえたかと思うとその身が軽くなるのを感じた。見れば彼女は倉庫の床に倒れている。声の聞こえた方を見れば一夏がいた。
「……一夏?何でここに…?」
「……何でって決まってるだろ!?十秋姉を助けに来たんだ!」
そう言う一夏。気を抜いた次の瞬間……
「……十秋!大丈夫だったか!?」
千冬が駆け寄って来てそのまま私に抱きついてくる。
「…!ねっ、姉さん……苦しい……」
「……千冬姉?心配だったのは分かるがちと抑えて。十秋姉がおちそうになってる。」
「…!すっ、すまん……」
「……」
私はどんな顔をしているだろう……冷静になってみると千冬の綺麗な顔がこんなに近くに……あっ、ダメ……
「……十秋!?」
「……十秋姉!?」
私はそのまま意識を失った。