「お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?それともわ・た「間違えました」ちょっと!?」
私はドアを閉めた…え?今のは何?幻覚?どうしてエプロン姿の刀奈がここに!?しかもエプロンの下に何も着てないように見えた気が…!
「もう一度確かめよう…」
私は再びドアを開「何で閉めるのよ十秋ちゃん!」
「……」
向こうから開けられたドアをこちらから閉める。…見間違いとかじゃなかったんだ…。ドアに激突したらしく向こう側で悲鳴を上げる刀奈?を無視しつつ何が起きてるのか考える…
「とっ、取り敢えず一夏の様子を見に行こうかな…。」
私は悶絶する刀奈?の声を無視し、状況の理解を放棄すると弟の部屋に…と言っても実は隣なんだけどね…
「…で、この部屋に来たと。」
「…うん。ごめんね、一夏、箒…」
一夏の同室の相手は箒だった…さすがにあの格好の刀奈?のいる部屋に入れなかったから来ちゃったけど迷惑じゃなかったかな…?ちなみに一夏が来たとき箒はシャワーを浴びていて、一夏もあわやトラブルか?と、冷や汗を流したらしいけど箒の方が出る直前に一夏の気配に気付いたので特に問題は起こらなかったらしい…
「…迷惑なものか。お前も一夏も私の幼馴染だぞ?別に何時でも遊びに来たらいい…正直に言えば私は今の所まだ友人も作れてないしな…」
そもそもここに来るまで何度も引越しを繰り返す羽目になった箒じゃあ今日まで友人は出来なかったんじゃないかな…昔に比べたらだいぶ雰囲気が柔らかくなってたけど今でもあまり愛想の良い方じゃないし…。
「…相変わらず一言多いな、お前は。さっき散々言ったし今は流そう。」
「…十秋姉…。」
あっ!まっ、またやっちゃった!?
「…ごめん箒…。」
「まあ私の愛想が悪いのは今に始まった事じゃないからな…。」
ああ!凹まないで箒!?
「…大丈夫だ、箒。お前は愛想が悪くなんか無い。そうだな、少し口数が少ないだけだろ?」
「…そういうものか…だが、あまり喋らないと言うのも…」
「喋り過ぎるのが良いとは限らない。それも箒の魅力だろ?」
「…そうか、ありがとう。」
俯く箒…耳がかなり赤いけど指摘しないでおこう。
「…十秋姉、伝わるんだから気をつけてくれ…」
…そんな事言われてもどうすれば良いのか分からないんだけど…
「…と、そろそろ消灯の時間だな。戻った方が良いぞ、十秋姉」
「…うん…でも…」
「…刀奈さんの事だから多分、十秋姉に軽くちょっかいかけようとしただけだろう?さすがにもう何か仕掛ける時間は無いって。」
「…そうだね…分かった…それじゃあお休み…一夏、箒」
「お休み十秋姉。」
「お休み十秋。」
私は二人の部屋を出た。
「お帰りなさい。ご飯にする?お風呂にする?それともわ・た・し?」
額に瘤をつけた刀奈が先程と同じ格好で、同じ出迎えをしてきた…さっきと同じ笑顔だけど何か青筋が…私悪くないよね…!?
「……」
「ヒイッ!」
狼狽えてる私の腕を無言で引っ張り刀奈は私を部屋に引きずり込んだ…。