「…はい、十秋ちゃん…あ~ん…」
「…あの…自分で食べたらいけない…ですか…?」
「…あ~ん…」
威圧を感じるレベルになって来たんだけど…仕方無いかな…私は口を開ける
「…どうかしら…実はお粥はあんまり作った事無いのよね…」
「…美味しいですよ…」
……気恥ずかしいのと熱のせいか味が良く分からない…梅干し入りだから酸味は分かるけど…まあ思ったより食べ易いのは確かかな…
「…取り敢えず食べる事は出来そうね…もう少し食べる…?」
「…はい…」
「…じゃ、あ~ん…」
「…あの…自分で…」
「あ~ん…」
「……」
「…全部食べたわね…。大丈夫?」
「…ええ…」
刀奈の作ったお粥は思いの外スルスル入って行った…今の所身体にも特に問題は無い…途中吹っ切れて来たけど改めて思い出すと恥ずかしさで辛いけど…
「…それじゃあ私は仕事があるから…何か用があったら言って?」
「…はい…」
……寝よう…これ以上迷惑かけたくないし…
「…用じゃなくても心細くなったら呼んでくれて良いからね?」
「…はい…」
……こういう時は普段強く振る舞ってる人でも寂しくなる…と言うのは知識でも知ってるし経験もあるけど…出来れば呼びたくない…邪魔したくないし。
「…十秋ちゃん?起こしちゃった?」
「…刀奈さ…ん?」
仕事するんじゃ?
「…そろそろお昼だけどお粥食べる?」
…そんなに寝ちゃってたのか…
「…はい…」
「…それじゃあ待っててね、今温めて…あ、忘れてた…はい、体温計。一応計っておいて。」
「…はい…」
「…40度?…上がってるわね…さっきの薬効いてないのかしら?…多分インフルエンザじゃないと思うんだけど…参ったわね…この状態じゃ迂闊に医務室にも連れていけないし…」
「…ごめんなさい…」
「十秋ちゃんのせいじゃないわ。…薬貰いに行きたいけど…取り敢えず誰か…ちょっと待っててね?」
そう言い電話をする刀奈…誰にかけるのかな…?
「…あ、十秋、起きた?」
「…簪…?何でここに…?」
「…お姉ちゃんに言われて来たの。十秋が風邪引いて寝てるから自分が薬貰いに行ってる間様子見ててって。」
「…そう…ごめんね…?」
「…気にしないで。やる事があったのは認めるけど…十秋の方が大事だもん。」
「…やる事?」
何だろう?そう言えばいくらクラスが違うとはいえ入学してから簪と全然顔合わせなかったけど…それが原因?
「…元気になったら教えるよ。せっかく久しぶりに会ったんだしそんな話今は良いよ。」
「…うん…でも…私…」
あんまり相手は出来ないと思う…また瞼が重くなって来たし…
「良いよ。私は今日は十秋の様子見に来ただけだから元気になったらまた話そう?私も時間作るから…。」
「…うん…」
眠い…
「…十秋?眠い…?」
「…うん…」
「…寝てて良いよ。…おやすみ、十秋。」
「…おやすみ…簪…」