「そう言えばセシリアには何て言って断ったの?」
「…十秋姉はまだ、具合悪いらしいからあんまり重いのはちょっと…サンドイッチって要はパンだからな…そう言ったら納得はしたみたいだけどちょっと残念そうではあったな…」
「いや、その断り方だと多分、明日辺りまた持って来そうなんだけど…」
「十秋姉は明日何も無ければ授業に出るんだよな…だから昼休みに教室か、屋上か…」
「そんな派手な色で中の具が光ってたサンドイッチ食べる勇気無いんだけど…」
「…俺もその場ではキツく言う事はちょっと出来なくてさ…どうせ俺も食う羽目になるんだろうし、それで勘弁してくれないか?」
「…分かった。」
一夏が食べるなら私だけ食べないわけにはいかないよね…
「箒にも多分渡してくるだろうな…後で伝えておくか…」
「その方が良いね…それでさ一夏…」
「あー…大体分かるよ…セシリアに料理教えるのは別に構わない…ただなぁ…」
「厳しそう?」
「…アレが後から色付けしたとかじゃなくて自然に出た色なら…どう考えても人間の食べられる物じゃないだろうからな…味覚音痴か、そうでないかで教え方を変えないと…」
「そんな見た目の物を持って来るのに味覚音痴じゃない場合って…」
「…いや、そう決め付けた物でも無くてさ…俺の知ってる料理下手な奴だと失敗の理由が大抵、途中までは味見してたのに最終確認を忘れるって奴だった…途中まで調味料を少しづつ入れながら調整してて…最後はこれくらいならちょうど良いだろって感じで調味料を入れた後、完成したなと考え、味見はせずにそのまま食べさせる相手に出してしまうんだよ…」
「あー…そういう場合もあるんだね…」
「取り敢えず俺の手に負えるレベルである事を祈るよ…千冬姉クラスだと俺にも箒にもどうしようも無いし…」
「あー…うん…姉さんはね…」
料理っていうか、一種の破壊活動というか…出来た物を廃棄するしか無い上に、千冬の場合、散らかったキッチンの掃除も出来ないから…だから一夏は千冬にキッチンに立つのを禁止したんだよね…
「ん?そろそろ時間か…じゃあ十秋姉、俺は戻るわ。」
「うん、明日には出られると思うから皆にはそう伝えといて。」
「おう、分かった。」
「へぇ…セシリアちゃん料理下手なんだ?」
「明日は食べなきゃいけないでしょうし…ちょっと気が重いです…」
夕方になり戻って来た刀奈に私はセシリアの話をしていた。
「う~ん…そんなに嫌なら断ったら?」
「友人がせっかく作った物ですから…断れないですよ。」
「友人だからこそ、よ。嫌な物は嫌とはっきり言うのも私は大事な事だと思うわよ?」
「それはまあ…分かりますけど…」
「どうするのかは十秋ちゃんの自由だけど…実際に食べてみてもし美味しくなかったら、ちゃんと言わないとダメよ?最終的に傷付く事になるのはセシリアちゃんだからね?」
……精神年齢は私の方が上なんだけど…刀奈には毎回色々と教わる事が多い気がするなぁ…