教室に箒と戻ればクラスの皆からの質問攻め…そりゃあ二日風邪で休んで、復帰したとは言え普通に病み上がりの人間が、一時限分授業すっぽかしたら何かあったと思うよね…とは言え理由を答えられる筈も無く…
見兼ねてやって来た一夏と私の隣にいる箒が誤魔化してくれなかったら多分何時までも話が終わらなかっただろうね…
「十秋ちゃん、本当に大丈夫?」
この子は確か…そうそう、鷹月静寐だったね…実はまだクラスの全員の顔と名前ちゃんと一致して無いんだよねぇ…多分合ってる筈だけど…
「うん、大丈夫だよ鷹月さん。」
「あっ、名前で良いよ。」
「そう?なら、静寐さん…」
「う~ん…何か堅いね…」
……どうしろと?何か随分距離詰めて来るなぁ、この子。
「…じゃあ、呼び捨ての方が良い?」
実は私からしたらその方が楽なんだよね…
「うん、それが良いかな…私も十秋って呼ぶし…それで本当に…本当に大丈夫?」
……私って…そんなに弱々しく見える…?何か本当にショックなんだけど…
「もう風邪は治ってるよ。さっきいなかったのは箒に色々相談に乗って貰っただけ…ちょっと色々あって…授業間に合わなかったんだよねぇ…」
一応、先に相談を持ち掛けて来たのは箒だけどそこまで言う必要は無いよね…
「そっか…何か困った事あるなら私にも相談してくれて良いからね?」
嬉しいんだけど、ねぇ…
「ありがとう…でもま、一応身内の話だからね…」
恋愛話で好きな人が同性、それも実の姉であるなんてとても言えない…と言うかシスコン扱いされるのもちょっと…私からしたら前世は他人だったからそれを引きずってるだけだし…
「十秋さん…」
「セシリア…ごめんね、心配かけたみたいで…」
今度はセシリアが声をかけて来る…そんな深刻そうな顔しなくても…別にセシリアのせいって訳じゃないしね。
「本当ですわ…何せ貴女はかなり無茶をするタイプだと聞いていますので…」
「え?誰から?」
え?何…その評価…
「主に一夏さんからですわ。」
「……」
一夏の中では私はそう言う評価と…私以上に無茶をする人にそう思われてるとなると反発したくなるなぁ…チラッと一夏の方を見れば今は箒と話してる…箒がベラベラ話すとは思わないけど…ちょっと不安…
「とにかく、私はもう大丈夫だよ。」
「良かったですわ…では、今日の昼食はご一緒出来ますわね。」
あー…そうだった…忘れてた訳じゃないけど改めて言われると…あ、チャイムだ…
「あら?では十秋さん…また…」
「うん、またねセシリア。」