『…所属してる艦娘が増えたようだが…』
「…ええまぁ…で、それが何か?」
『…ふん。元帥殿に目をかけられているからといって調子に乗るなよ?貴様はずっとそこの鎮守府の維持に専念してればいいんだ…それ以上何もするな。海に出る必要は無い。』
「…ここが復興作業に専念している限り、復興名目に出されてる資金を着服出来ますもんねぇ~?精々復興作業を進めている振りを頑張らせていただきますとも~」
「きっ、貴様!?何故それを「ではまた~」まっ、待て…!」
通信を切る…ハア…
「…胸糞悪い話ね…今書いてる予算申請の書類通るのかしら?」
「…最悪爺さんに話を通すさ。」
「…アンタはそれで良いの?」
「……正直に言やぁ…良くねぇな…あの日約束しちまったからな、"何時か自分の功績で正式に給料貰って"酒を振る舞ってやるってな…」
「変な所で律儀よね、アンタ…」
「借りは返す主義なんだ…チッ…気分悪いぜ…」
俺はケツのポケットを弄る…ん?切らしてたか?
「…はい。アンタまたこれ落としたでしょ?何度も言うけど胸ポケットに入れなさい。それなら落としにくくなるでしょ?」
叢雲が俺の机の上に煙草とライターを置く…元帥の爺さんの口利きがなきゃ、これすら支給物資に入ってなかったからな…たくっ。借りばっかり増えて行くぜ…
「ああ。すまねぇな…」
俺は煙草を箱から一本抜き、ライターを…
「ああもう…!吸うなら窓くらい開けてよ!」
肩をいからせながら叢雲が窓を全開に開ける…おい。
「全開にすんじゃねぇよ。網戸がねえから虫入って来んじゃねぇか」
「なら、アンタがそれ止めたら良いじゃない?こっちはその臭いがとにかく嫌いなの。大体、そんな身体に悪い物、ストレス発散の名目で吸うアンタの神経が理解出来ないわ…余計に気分悪くなるじゃない。」
「…フゥ…ヒデェ言われ様だ。…何なら一回吸ってみろよ?そしたら良さが分かるんじゃ…おい!」
叢雲が俺の口から火をつけたばかりの煙草を引っこ抜き、咥えると一気に吸い込む…と、次の瞬間には顔が真っ赤になり、口から煙草を落とすと涙目で噎せ始めた…
「ゲホッ!ゲホッ!…何これ!?死ぬほど不味いじゃない!?」
俺は仕方無く席を立つと煙草を足で踏み消しながら蹲る叢雲の背中を摩った。
「まっ、初めてならそんなモンだろ。そもそも俺が吸ってるのは割とキツい奴だしな。」
「…アンタ…これ本当に美味しいと思って吸ってるの…?」
「……美味い、不味いの基準で吸うようなモンじゃないからな「要するに不味いのね?」……さあな。」
……後に叢雲が俺の前で煙草を吸って見せ、偉そうに「吸えるようになったわよ?」…と、ドヤ顔をかました時は思わず腹抱えて笑っちまった。軽い煙草吸ってそんな事言われてもなぁ…