『…■■さん、本当にあれで良かったのか…?多分千冬姉本命だなんて全く思ってないぞ…?』
「…あ、やっぱり…?」
今日はバレンタインデー。私は今日は日本に行けなかったので数日前にチョコをエアメールで送った。さっき千冬からお礼の連絡とホワイトデーは期待してくれと言う少し意外だったけど嬉しい言葉を貰った。それで今は一緒に送った一夏君の義理チョコのお礼の電話を受けている所…フランスは日本に比べて比較的温暖な気候だし日数もちゃんと調べてなかったから不安だったけど…幸い無事に届いたみたい…。ちなみに家族や友人には一応渡した…まあフランスは元々男性から女性に送るのが主流だから…兄や父、後は数少ない男友達からも私もいくつか貰ったけど。
『…千冬姉は昔から同性にも明らかに本命のチョコ貰ってたけど気付いてなかったからな…どんだけ鈍いんだか…。』
「…まあ私も本命だとははっきり書いてなかったからね…」
でも一夏君はそれについて本当は言う権利は無いと思う。だって…
「…そう言えば箒からはチョコ貰った?」
『ああ、さっき束さんが自分の分と一緒に持って来たよ…毎年律儀だよなぁ…』
「…そっ、そう…」
反応見る限り一夏君も箒からの好意に気付いてないみたい…箒も苦労するね…後で箒に電話しよう…
「…それじゃあ、ホワイトデーには休みとってそっちに行くから。」
『ああ。分かった。…もちろん別に用意もするけどお返しも兼ねてご馳走用意して待ってるよ、じゃあな。』
「うん、千冬に宜しくね。」
「…ふぅ。」
電話を切り一息つく。
「■ちゃん!」
「…こんにちは、束。今コーヒー入れるね?」
「ぶぅ。何か■ちゃん、最近全然驚かなくなってつまんな~い!」
「そんな理不尽な…毎回突然現れてたら慣れるよ。それに一夏君から束が来たって聞いたからそろそろこっちにも来ると思ってたし…というか驚かすためだけに人の部屋にいきなり現れないでよ、心臓に悪いから…」
「え~!良いじゃん!」
子供のように駄々を捏ねる束を見てると不思議とほっこりしてくる…と、コーヒー入れないと…
「うん!美味しい!■ちゃんの入れるコーヒーはやっぱり美味しいね!」
「…インスタントだし、そんなに砂糖やミルク入れてたらかなり味変わってると思うんだけど…」
「そりゃあだって、■ちゃんの愛情が篭ってるし当然だよ!」
「私が束に向けてるのは友愛なんだけど…」
「もちろんそれは分かってるよ!ちーちゃんが好きなんだもんね!」
「…うん…。」
「…あっ、照れてる■ちゃん可愛い!」
「揶揄わないでよ…それで今日は何しに?」
まあ大体分かるけど。
「そうそう!…え~っとねぇ…あっ、あった!はい!チョコ!」
「ありがとう束…あれ?これ二つあるけど?」
「それは箒ちゃんからだよ!」
「…ああ、ならちょうど良かったかな…はい、私からもチョコ…二つとも中身は一緒だから一個は箒に渡して?」
「ありがとう!ホワイトデーは期待してね?」
「あはは…うん…。」
何か束の場合不安なんだよね…普通の物を送ってくれれば良いんだけど…これだって別にそんなにお金かけてないし…。まあそんな心配出来るのも少し楽しいかな?