「…んん…」
千冬が部屋に入ってからどれくらい経っただろうか…?再び物音を感じて目を覚ます…私、結構寝付きいい方なんだけど…やっぱりここで寝るのは無理があったかな…?…取り敢えず軽く伸びをして起き上がると音のした台所へ向かった…
「…ん?ああ…■■さんか?悪い、起こしちまったか?」
「…別に良いけど…何してるの?」
さっき時計を見れば四時を指していた…今日は午前中から家を出る予定だけど、いくら何でも早すぎる…
「…いや、せっかくだからもう少し追加しようかと…」
……どうも一夏君は今日食べるお弁当を詰めてたようだ…と言うか昨日作ってた料理を詰めた四段重ねのお重の横にもう一つお重があるんだけど…もしかして…
「…私の為?」
「……女性にこんな事言いたくないけど…ジト目向ける前に自分の食べる量考えてくれ。」
「…ごめん…」
「…いや、そんな暗い顔しないでくれよ…別に責めてるわけじゃないから。あれだけ美味しそうに食べてくれたら作る方も嬉しいし…。」
「…ごめん…何か手伝おうか?」
「もうそろそろ終わりだから大丈夫だよ。…今から寝るには遅いか…この時間大した物もやってないだろうけど何ならテレビでも見ててくれ…あっ、ボリュームは絞ってくれな?多分大丈夫だと思うけどまだ千冬姉起こしたくないし。」
「…うん。」
私は茶の間に戻り毛布を畳むとテレビのリモコンを手に取る……うん、ほとんどニュースくらいしかやってないね…あっ、天気予報…今日は天気は良いんだね、良かった…私は欠伸を噛み殺しつつボーッとテレビを眺めた…
「…■■、起きろ。そろそろ時間だぞ?」
「…んっ…えっ!?千冬!?私寝ちゃった!?」
「…ぐっすりな。良くもまあ座ったまま爆睡出来るなと思わず感心してしまったよ。」
苦笑を浮かべた千冬から時計に視線を移せばもう八時を回ってる…四時間近くも寝ちゃったのか…
「千冬姉?■■さん起きたか?」
「ああ。今目を覚ました。」
「ごめん、千冬、一夏君…」
「…気にしなくて良いって。大体偉そうにしてるけど千冬姉だって起きたのせいぜい十分くらい前だし「一夏!?」おっと!」
怒った千冬が一夏君の所へ向かうのを見つつ私は台所に寄り顔を洗うと次に千冬の部屋に向かった(荷物はこっちに置いてるんだよね…)
部屋の外から聞こえる喧騒を聞き流しつつ着替える…ウチは割と休みの日でも特に騒がしさは無いから最初に泊まった時は戸惑ったけど今は慣れつつある(主にうるさいのは千冬だけど)
「…これにするかな…」
バッグの中から適当に黒いシャツと黒の春用カーディガンと黒のボトムスを取り出し着る…今日暑くならないよね…?黒は好きな色だけどどうしても日に当たると、ね…気温はそこまで高くは無かったと思うけど…念の為取り出したキャップを持つと部屋を出た。