「ここです。」
「…ここが…」
弾君と蘭ちゃんに案内された五反田食堂…これと言って特徴は無いけど…うん、良いお店だね…後、凄くいい匂いが…あ…
「…早く入りましょうか…」
「…うん。」
私のお腹から鳴った音を聞いた蘭ちゃんがそう言ってくれる…うん…もう恥ずかしいも何も無いかな…私は二人とお店に入った…
「んじゃ、■■さん、メニューはそこにあるから「油売ってないでとっとと手伝え!」はいよ!じゃあ蘭と待っててくれ」
「うん。決まったら呼ぶから」
「ほら、早く行きなよお兄…あ…」
弾君に向かって飛んで来た中華鍋を席から立ち上がり、キャッチする…危ないなぁ…
「うおっ…!■■さん大丈夫っすか!?」
「大丈夫ですか!?」
「私は大丈夫だけど…」
これ、弾君の頭に飛んで来たんだよ?何で私の心配してるの?
「…あの…弾君、蘭ちゃん「早く来い!」「分かったって!それじゃあこれ戻して来るんで貸して下さい!蘭!悪いけど説明頼む!」あ…」
弾君が中華鍋を持って厨房に走って行った…
「ちょっと待って「あー、取り敢えず座って下さい、説明しますから」…分かった。」
「…教育方針?」
「と言うかこの店のルールに近いですね、お兄に限らずうるさいお客さんとかなら初見の人にも物投げますから…」
私が可笑しいのかな?到底理解出来ないんだけど…
「…口頭で注意するとか、どうしても聞かない人にちょっと物投げるとかなら分かるよ?」
注意の一環としておたまやらしゃもじやら飛んで来たとかならまだ納得出来なくもない。危なくないとは言わないけど怪我する確率も低いからね(衛生的には多少問題かもしれないけど)…でもね…
「…頭に中華鍋は…許容出来ないかな…」
漫画の世界じゃないのだ…あんな重たい物投げて…打ち所悪かったら死んじゃう…
「…カウンター空いてるね、私そっちに移るね?」
「えっ…?ちょっと■■さん!?」
色々事情はあるとは思うけど…これは一言くらい文句言わないと…
「はいよ、スタミナチャーハンに、ラーメンに、餃子。」
「ありがとう、弾君。」
「生姜焼き定食は待っててくれ、つか、多分じいちゃんの方針的にそれ食い終わらないと出ないと思ってくれていい。」
「…うん。」
「んじゃ、俺は行くから。」
私は出された料理に箸をつけた…
「ご馳走様でした。」
出された料理を平らげ、一息吐く…美味しかった。だからこそ美味しい料理のお礼じゃなくてこんな事言わなきゃならないのが本当に残念…
…周りを見れば他にお客さんは居ない…丁度いいかな…
「…巌さん。」
「おう、何だ?金が無いのか?「いえ、大丈夫です。」なら、何だ?」
「…この家での弾君の扱いについて私からどうしても言いたい事があります…」
私が口を出して良い問題じゃないのは分かってる…でも、こればっかりは我慢出来ない…!