「むっ?そうか…君が…初めまして…私は■■の兄で■●と言う…以後宜しく頼む。」
「…初めまして…織斑千冬です。」
「うむ。…私はもう帰るが君はゆっくりして行くと良い。…■■、またな。」
「…うん。それじゃ…」
「…こういう言い方が正しいのか分からないが…中々古風な方だったな…」
「…うん…そうだね…」
「…どうした?」
「…うん…正直に言うとね…私、あの人苦手なんだよね…」
「……何かされたのか?」
心配そうに私を見て来る千冬に胸が高鳴る…でもね…
「…いや、そういう訳じゃないんだけど…歳が離れてるせいか、昔からあんまり話した事無いんだよね…普段も仕事が忙しいみたいであんまり家に居ないし…父さんと母さんとは仲良いみたいだけど…」
そもそも向こうは一人暮らしだしね…
「そうか…」
「…向こうも私を大切に思ってくれてるのは最近何となくだけど分かるようになったし…仲良くしたいんだけど…あの通り口数も少ない人だし、普段から人寄せ付けないオーラみたいのが出てる感じがして…どうしたら良いか分からなくて…」
「何だ、お前らしくないな。」
「えっ?」
「偉そうに高説を垂れるつもりもないが…お前はあの時私に積極的に話しかけて来ただろう?…あの人は明らかに私と似たタイプだ…ただ、話をすれば良い。大丈夫だ、お前なら出来る。」
「…うん。ありがとう、千冬…」
その後私は兄にせっかく二人きりの兄妹なんだし一度ゆっくり話が出来ないかと連絡をしたら『直ぐに休みを取ろう。』と言って電話を切られ、それから一時間もしないで家にやって来たから本当に驚いた。
…後に両親に聞いてみた所、私はそもそも小さい時は兄にベッタリだったらしい…私は欠片も覚えてなかったけど…ちなみに兄は子供の時から元々あんな感じだったらしいから…正直正反対とも言える性格の私が懐いていた絵が全く想像つかなかった…
二度目…
「久しぶりだな、ブリュンヒルデ…妹が何時も世話になっている…兄である私からも礼を言おう。」
「どうも…いえ、寧ろ世話になってるのは私ですよ…と言うかブリュンヒルデは止めてください…あの名は私はあまり好きでは無いので…」
「むっ…そうなのか?すまなかったな…と、もうこんな時間か…せっかく会ったのにすまない…今度時間を作るから良ければ食事にでも行かないか?」
「もう兄さん…良いから早く行ってよ…時間無いんでしょう?」
「…ああ、そうだったな…それでは千冬、また……■■、今日は父さんも母さんも居ないからな、上手くやるんだぞ?」
横を通る時私にそう耳打ちして来た…何だかこの人に話したの間違いだった気がする…
「良いから…早く行って…!」
最後に私の頭をポンポンと軽く叩きながら去って行った…もう…子供扱いして…
「…仲良くなったんだな…」
「んー…まあね…と言うか私は覚えてなかったけど元々は普通に仲が良かったらしいから…元鞘に戻った感じかな…」
改めて話して、今の印象は無口な人からただの変人になっている…いや、悪い人じゃないのはもう分かってるけどね…
「しかし…あの束が変わり者扱いしていたから身構えてしまったが…やはり初対面の時とそれ程印象は変わらないな…まあ正直、あいつの言ってる事はあまり当てにならんしな…」
ごめん…それで合ってる…
「取り敢えず二人きりの食事は止めておいた方が…」
「……そういう意味だったのか?お前の方を見つつ話していたからてっきりお前も一緒に、と言う意味だと思っていたが…」
……どっちだろう…?