「ほら、千冬、乾杯しよ?」
「……ああ。」
千冬はその後も順当に勝ち続け、決勝に進出…見事優勝した。
「気の無い返事だなぁ…優勝したのに嬉しくないの?」
「…いや…そういう訳じゃないが…」
優勝のお祝いを…と思ったけど千冬がやるなら日本が良いとの事で、こうして私の家でこじんまりと祝っている…まぁ向こうでも帰る前にそれなりに良い物食べに行ったけどね…
「……千冬には退屈だった?」
「!…まあ、な…」
千冬があまり、テンション上がってない上、一夏君も既に眠っているから、余計にしんみりしてる気はする。
「決勝もつまらなかった?」
「…正直に言ったら、な。」
千冬の決勝戦の相手は開始と同時に両肩に付いてるガトリング砲と手元のライフルを撃ち続け、広範囲の弾幕を貼った。正面から突っ込む以外の戦法が取れない千冬はそこで遂に猛攻が……止まらなかった
「飛ばないんじゃなかった?」
「……私は跳んだんだ。」
「…それ、口で言われても当ててる漢字違うの分からないよ。」
その状況でも千冬は突っ込み、途中で空中に跳んだ…飛んだのでは無い、跳んだのだ。そして相手に向かって落下しながら剣を振り下ろした。
相手は頭上の斬撃に対応出来ず、シールドエネルギーはゼロになった。
「というか、私が一番嫌なのは身内にすら化け物扱いされた事なんだがな。」
「う…ごめんね?そんなつもりじゃなかったんだけど…」
「…まあ、良いさ。ただ、やはりつまらなかったな…」
「取り敢えず賞金は貰ったでしょ?それに関しては喜んだら?」
「……」
「ふぅ。仕方無いな…なら、今度久しぶりに試合でもする?柳韻さんなら協力してくれるでしょ。」
「……それも良いが…やはりお前が今回の大会に出てくれていたら…」
「いや…無理だって…というか終わった事を言っても仕方無いでしょ。」
「なら…もし、次の大会が決まったら出てくれるか?」
真顔で私を見詰める千冬…ハァ…しょうがないな…
「分かったよ。次がもしあったら出るよ。」
次の大会の予定はまだ決まってない…恒例行事にならない事を祈ろう
「そうか…言質は取ったからな?」
何だろう…この悪寒…
「ねぇ千冬…もしかして…」
「実は次の大会があるのはもう決まってるんだ。」
「はい!?」
何それ!?何で後から言うの!?ズルくない!?
「今更撤回しないよな?」
「…ハァ…分かった…もう好きにして…」
まぁ私が選手になれるとは限らないし…千冬はシードなんだろうけどさ…
「言っておくが、逃がさないからな?第一回の優勝者の権利を主張してでもお前を出場させる。」
「……そう。」
次はさすがに人も増えるよね…どうせ千冬に辿り着く前に予選で落ちるから問題無いかな。