束はウチの両親を苦手にしている…束のイメージでは親と言うのは上から押さえ付けるのが普通だと思ってるから(柳韻さん、今はやり方を間違えたと後悔してるんだけどね…)
だから…多少法に触れたぐらいじゃ絶対に怒らず…夢を全力で応援し、内容を興味津々で聞いて来るウチの両親は昔から天敵な訳で…
『■ちゃん、何とかしてよ…!』
「……ごめん…無理…」
「ほら、出て来なさい束ちゃん…私は別に怒ってないから。」
…姿を隠したまま小声で私に助けを求める束を私は見捨てるしか無かった……大体、母さんは何で姿を隠してる束の事が分かるの…
「あの…■さん…束さんがいるの分かるんですか…?」
一夏君が母さんに恐る恐る確認する…
「ええ、もちろん分かるわよ。」
あっけらかんと答える母さんに開いた口が塞がらないという態の一夏君…私は以前見破ったのを知ってるから特に驚きは無いんだけど…というか、父さんはニコニコしてないでいい加減母さんを止めて欲しい…このままだと返って束は出て来る気が無くなるし、このまま私の部屋の家探し始めそうだから…
早く兄さん来ないかな…千冬はまだ来れないって言うし…後、他にあの人止められるの兄さんしかいないのに…
結局、一時間程してやって来た兄さんのお陰で漸く母さんの暴走は止まった…元々天然の気があるせいか、人が入るスペースの無い食器棚開けて呼び掛けるとかとんちんかんな行動取ってたけど…その足元で束が戦々恐々してたり(私は束が渡して来たコンタクトレンズのお陰で何処にいるのか分かる)
いるのは分かっても具体的な座標は分からない筈なのに何度かニアミスしてるのが本当に恐ろしい…父さんに至っては母さんを見守ってる振りしてちゃっかりずっと束のいる方をチラチラ見てるし(場所分かってるならさっさと教えて止めて欲しかった…)我が両親ながら本当にとんでもない…
「それで束ちゃん、どういう事なの?」
「……」
母さんが笑顔で問いただす…特に威圧とかは込められて無いんだけど…束は母さんが苦手だから、完全にビビってるね…束に親の様に接するのはアウトだと知ってる筈なんだけどなぁ…
「母さん…それじゃあ束を責めてるみたいだから…」
「あら?ごめんなさい…そんなつもりじゃなかったんだけど…」
「彼女は干渉されるのが苦手な様だからな、母さんのやり方だと逆に萎縮するんだよ。」
兄さんが私に続いてフォロー入れた事であからさまにしょぼんとする母さん…それなりに年齢行ってる筈なんだけど見た目が異様に若いからそんな仕草も妙に様になってる…
その後さめざめと泣き始めた母さんを私と兄さんに束、それから一夏君とクロエまで加わって宥める羽目に……だから父さんは娘の部屋のソファで置物やってないで少しは手伝ってよ!この状態の母さん宥めるの大変なんだからさぁ!