母さんのせいで無駄に疲れたリしたけど…最終的に今回の一件は放置される事が改めて決定した…まあ、確かに今の所は大騒ぎしたって仕方無いし。そして…今は兄さんと束が一夏君だけが何故ISを展開出来るのか意見を出し合い始め、母さんは一夏君とクロエの三人を連れて夕食の買い物へ…
というか結局父さんはこのまま放置なの?荷物持ちでもさせたら良いのに。そんな中、束と兄さんの会話は専門用語が飛び交い、何時の間にか私ではほとんど理解出来無いレベルに…とは言え、やる事が無くて暇な私も自然と思考がそっちに…そんな私の中で何となくこれじゃないかって可能性が一つ浮かんでる…ISに本当に意思があるのかは別にして、女性と男性を識別してるのは確かな事実…なら非常にシンプルな答えが浮かんで来る…
即ち、一夏君の方に原因があるんじゃないか、って事。…いや、別に悪い事したとかじゃなくて、一夏君にISが女性と誤認する何かがあるんじゃないかって。……まあ確証は何も無いけど…そう言えば…本当に束は何でISが女性しか展開出来無いのか分からないんだろうか…?もしかしてもう気付いていたり…
「■ちゃん…?」
「わ!?…どうしたの、束?」
何時の間にか束の顔が目の前にあって思わず後ずさった…
「どうしたの、はこっちのセリフだと思うけど…いや、さっきから黙ったままだったから気になって…」
「…ちょっと考え事…束は兄さんとの話は終わった?」
「終わったと言えば、終わったかな…■くん、仕事が残ってるとか言って今さっき、帰っちゃったんだよね…」
「え…帰った…?」
帰るなら一言くらい声掛けてくれればいいのに…本当に良く分からない人…
「それで、何考えてたの?」
「……」
…まあ当然か。何だかんだ束は抜け目無いし…
「暇だったからね…私の方も何で一夏君がISを動かせるか考えてたんだよ…」
「それで、■ちゃんは何か浮かんだ?」
「……私の意見聞いても参考にならないんじゃない…?」
「そんな事無いって!話してみてよ!」
「単純な話だよ?仮に本当にISに意思が有って、女性のみを選んでるって場合に基づいての話…」
「うんうん!それで?」
「二人はISの方についての話ばかりしてたみたいだけど…そもそも一夏君の方に原因があるんじゃないかと思ってさ…」
「原因?」
「…別に一夏君が悪いとかじゃなくてね、ISが女性と男性を識別するのに必要な要素…それがたまたま一夏君に含まれてたんじゃないか、そんな風に思ったの。」
「ふ~ん…それだけ?」
「え…それだけって…?」
「そこまで行ったなら他に思った事あるでしょ?」
「……」
言いたくは無い…私はさっき束疑っていたのだ…束は既にISが女性しか展開出来無い理由を知ってる、もしくはそれが束の仕込んだ機能で…どちらにしてもこの状況は束が仕組んだ事じゃないかって…
「…別に無いよ、私が思ったのはそれだけ…参考になりそう?」
「…うん!そうだね、実は束さんもいっくんは健康状態に異常が無いか調べただけだから、詳しくは調べてないんだよね…ありがとう!十分参考になったよ!」
急に笑顔を向けて来る束に不安を感じる…束、本当に何もしてないよね…?これは、私の考え過ぎなんだよね…?
「そう…一夏君を検査するなら私も協力させてね?」
私から言い出して何もしないのは何も知らない一夏君に悪いし…私だって動かせる女性のサンプルにはなるはず…それに束に全部任せるのは…やっぱり疑いが消えない…
「うん!ありがとう、■ちゃん!」