「…帰ったぞ。出て来たらどうだ?」
三人を見送り完全に気配が遠のいたのを確認してから私はもう一人(一匹?)の同居人に声をかける。
「……」
そこにいたのは黒い髪に猫耳の生えた妖艶な女性だった…また露出の高い格好をしているな…性別が女性になって以来、女性に大して劣情を抱く事は無くなったがそれでも目のやり場には困るから勘弁して欲しいのだが…。何せ私よりもスタイルが良いから変な対抗心燃やしそうにもなるしな。
「…また、サーゼクスに借りを作ったにゃ…。」
「…向こうもお前が留守な訳ではなく在宅していたのは気づいていたようだしな…敢えていないものとして扱った様だが…しかし、何故だ?」
私は理由を察しつつも敢えてそう問う。…ハイスクールDxDの話はいよいようろ覚えになりつつあるがまだこれくらいは覚えている…。
「…あの子、リアスちゃんだっけ?あの子の眷属に「いるのか?お前の妹が?」…そうにゃ…。」
「ふむ。…何故言わないんだ?それで妹には再会出来ただろう?」
「…私の手配はまだ正式に解かれてにゃいにゃ。…大体、私はあの子を見捨てたにゃ。今更どの面下げて会えば良いにゃ…。」
「何を言っている?この顔、この姿で会えば良い、ただそれだけだろう…?」
私はニヤニヤ笑いながら彼女に近付くとその頬を摘んで引っ張った。
「いひゃいにゃ!止めるにゃ!」
「う~ん…スベスベで悪くない触り心地だな、もう少し…」
背筋からえも言われぬ寒気が立ち上ってくる…成程、これが背徳感か。美女の顔を崩すのがこうも楽しいとは…!
「いいきゃげんにするにゃ!」
「…おっと。」
爪を振るわれ躱す…本気では無いとは言え、段々私に追随出来るようになってないか、こいつ?
「何のつもりにゃ!」
「そう怒るなよ、単なるスキンシップだろう…?…なあ、黒歌?何言ったってお前が姉である事実は変わらないだろう?見捨てたのも事実何だろうが、だから何だ? そんなに怖いか?妹に罵声を浴びせられるのが?」
「っ!怖いに決まってるにゃ!怖くにゃい方がどうかしてるにゃ!」
「それでもお前はその子の家族なんじゃないのか?その事実は覆るまい?」
「…あんたはどうにゃの?あんたはあの子の…クレアの姉だって!家族だって!胸張って言えるの!?」
「知らんよ。決めるのはクレアだ、私じゃない。そもそも私は人間ですら無いからな。」
「そんにゃの関係にゃい!」
「あんまり大声を出すな、クレアが起きる「あの子、リアスちゃんが思ったより声が大きかったからとっくに騒音防止用に仙術を使ったにゃ。」そうか。」
「…あんたは馬鹿にゃ。それも特大の大馬鹿者にゃ!」
「そうだな…。」
「…先に休むにゃ。あんたもとっとと寝るにゃ。」
そう言ってクレアの眠る部屋に入って行き、ドアを閉める黒歌。…言われずとも分かっているさ、私は馬鹿だ。だから何だ?…ふん。これだけは言わせてもらおうか?
「不器用なのはお互い様だろう?」
「…あんたに言われたくにゃいにゃ…」
そんな不機嫌気味な声が返って来た…。