東方幻想最速伝説   作:白狐のイナリュウ

10 / 18
レミリアと霊夢とのバトルを終えしばらく休戦していたのだが、魔理沙と霊夢達にさらなる刺客が訪れることになる


妖々夢編
Act,10 アメリカンパワー


レミリアとの接戦の後、霊夢の"紅い流れるようなロードスター"という名はすぐに噂が流れ幻想峠では霊夢は恐れられる存在となった。

魔理沙も同様、"雨のように流れるFD"という通り名で峠の走り屋には恐れられていた。だが2人は満足はしなかった。

だが大神は満足だった、それは大神が改造したロードスターやFDが世に知らしめることが出来たからだ。そのおかげで店は大繁盛。大神は南と協力しながら店を継続していたのだ。

しかし、何故客が大神の店の事を知ることが出来たのかそれはフロントガラスに大神の店名が書いたステッカーが勝手に貼らされていたからである。魔理沙や霊夢は反発しステッカーを取ってもらうように言ったが、大神の口取りに踊らされ今に至る。

次の日の夜、大神は久々に自分の愛車NISSAN GT-R R35に乗り少しばかりドリフトをしていた。すると後ろから物凄い勢いで迫ってくる車がやってきた。暗くヘッドライトが照らしているため、車種まではわからなかったがV型8気筒のスーパーチャージャーエンジンだと言うのがわかった。

大神(なんだ、この車…いつの間に張り付かれたんだ?)

大神(Egからして、きっとV8だ…コルベットかカマロ辺りだろうか。)

大神(けど、ずっとケツ見せてる訳にも行かねーよな…来いよ。)

大神はめいいっぱいアクセルを踏み後ろにいる車を振り切ろうとした。

しかし、コーナーで詰められなかなか逃げられない。そして大神はあることに気づく。

大神(馬鹿な、俺のRは1000馬力以上あるんだぞこのスピードとコーナリングではついてこれるはずないんだ!)

大神(なんて改造力だ、そしてなんてパワーだ…動きにくい車を無理矢理動かすテク、相当並外れた車に乗り慣れてる証拠だ。)

大神(それに車種が割れた、まさかFord Mustang RTR仕様だったとはな。)

大神は必死に逃げるが、高馬力のマスタングに逃げることが出来ずにいた。次のコーナーに入ると、マスタングの切れ角がおかしいことに気づく。なんとそのマスタングは切れ角度が90度近く切れているのだ。

普通ならある程度の角度をつけるとあるとスピンする、普通の車ならそうだがあの白色のマスタングは違った。

なんとあのマスタングは、おかしな角度で突っ込んでも綺麗に曲がってしまうのだ。そのマスタングを作った人はマスタングの限界領域も熟知した奴だと大神は確信する。次のコーナーに入った時には白色のマスタングに抜かれてしまった。大神は今までそんな角度で曲がるはずのないマスタングを目の前にアクセルを抜いてしまった。高馬力のエンジンとシャシーに切れ角がおかしい足回り、いくら新型のマスタングでもそこまでの角度がつく車はこの目では信じられなかった。しかし、確信したことは冥界の妖怪というのに気づいたことだった。

Ford mustang、1964年から出た出た車である。エンジンはV型8気筒エンジンを搭載、映画「ワイルドスピード」のX3 Tokyo Driftというシリーズに登場した1台でもある。1969年では、Ford mustang BOSS 429というモデルとしてモデルチェンジ。さらに、Ford mustang Mach1という車がレース用ホモロゲとして登場した。またBOSS mustangには少し種類があり、BOSS302とBOSS429モデルがあった。エンジンは変わらずV8ではあるがHEIMIエンジンが搭載されており、カタログ値では375馬力なのだが実際には600馬力というパワーがある。またフォード・モーターの協力会社である、シェルビー・アメリカンが作成したFord mustang BOSS302 エレノアが映画「60セカンズ」に登場し人気を収めた車でも。(正確にはバニシングイン60という1974年出た映画をリメイクしたのが2000年に出来た60セカンズなのだ、Ford mustang BOSS302 シェルビーが主人公役 ニコラス・ケイジがエレノアと呼んでいた事からその名がついた。)

1974年、マスタングはフルモデルチェンジし当初はV8エンジンの設定もなかった為ハッチバックとクーペの2種類が設定され1977年にはTバールーフが追加された。そして1979年、マスタングは形を変えハッチバック型とクーペ型が存在している。形は以前あったFord Sierra RS コスワースとFord エスコート RS コスワースによく似ている。また、マスタングに初めてターボチャージャー搭載された。しかしエンジンは直列4気筒エンジンのみにだけ搭載されている。

そして時代は変わり1993年、マスタングはさらに形を変えたエンジンはV6 OHVとV8 OHVエンジンに変更したが1996年には、V8 OHVからV8 SOHCに変更された。また2003年に出た映画「ワイルドスピードX2」では、Ford マスタング BOSS302 シェルビーが登場したが主人公 ブライアン達がトラックの間を通った後に通ろうとした為、不可抗力でトラックに衝突そしてトラックの荷台に空いていた隙間に入ってしまい悲惨な事故を遂げるワンシーンがあった。

そして時代は2005年、マスタングはさらに進化を遂げ3.8L OHVエンジンから4.0L V8 SOHCエンジンに変更されマスタングにはGTとBOSSが追加されることになる。また2005年から出たマスタングはオーバルコース、NASCARで使われる事が可能になりまた、アメリカのドリフト競技Formula Drift(フォーミュラ・ドリフト)マスタングがエントリーしている。2009年にはシェルビーがスーパースネークという名前でマスタングを売りに出したパワーはかなりあり普通のマスタングより高パワーな車と言えるだろう。そして2015年、先程言ったマスタングはこの型になる。

シェルビーはまだ、350R程度しか出してはいないがマスタングGTと50周年アニバーサリーカーが登場している。あの有名なエナジードリンク、MONSTER ENERGYがフォーミュラ ドリフトで使っている1台でもある。また白色のマスタングはRTRというドレスアップ会社であり、あのMONSTER ENERGYもあのRTRのエアロパーツを使っている。

今でもマスタングの制作が進められている。

次の日、大神は南に昨日いた白色のマスタングの事を話した。

南「白色の新型フォード マスタング?」

大神「ああ、馬力は約900馬力あるモンスターマシンだ…エンジンはスーチャのV8エンジンだった。」

南「そんなハイチューンな車幻想郷にいるなら噂になると思うけれど…特徴はどんな感じなのその車。」

大神「なんて言うか、緑のRTRホイール履かせててRTRのエアロパーツ付けたやつ。」

南「RTRのフルエアロか…ちょっと心当たりあるかも。」

といい、南は南の愛車のIMPREZAに大神を連れてにとりの工場へと向かった。南が車を停めると、早速南は車から降りにとりに大神が知っている事を全て話した。

にとり「白色の新型マスタング?」

にとり「それならうちでモンエナ マスタング号の設計図見ながら作ったよ、RTRの人って凄いよね角度が異常な程つく足回りを開発してくれたからね。」

南「その話もっと聞かせて。」

にとり「お、今日の南は食い付きがいいな特別に教えてあげるよ、エンジンをオーバーホールしてスーチャをドでかいヤツに変えてやったのさ、それでマフラーもシャシーも全てやり直してとんでもないパワー出す仕様に改造してやったのさ。」

にとり「それで限界以上の走りができるように足回りをモンエナ マスタング号通りに作ったのさ、車内にあるのはマスタングのインパネとバケットシートだけさ。」

大神「ロールケージとバケットしかない…これで約100kg以下の軽量化が出来る…。」

南「あら、でもなんでシートふたつあるのかしら…?」

大神「それは乗る人がいるからだろう…トランクは防音剤と内張りは剥がしていないらしいしな、それにリアシートを外した理由はNOSを搭載してあるからだろう。」

南が大神とにとりが持っていた資料を確認するとNOS 3本搭載と書いてあった。軽量化とパワーを載せたじゃじゃ馬だ。そして可愛らしい幽霊の黒色のステッカーがサイドガラスに貼るように指示してあることから関して大神はあることに気づく。

大神(これってやっぱり…。)

すると、にとりが依頼書を取ってきてくれた。その依頼書の名前の欄を確認すると驚くことに気づく。

南「ねぇ、これって…。」

大神「やっぱり…。」

大神「魂魄妖夢(こんぱくようむ)の車だったのか…どうやら中古で買ったらしいな、ハズレくじ引いたからマスタングの足回りのリセッティングとエンジンオーバーホールだけは頼んでるが…にとりが勝手やるからどうせならと思って思い切って改造したんだろうな…金額やばい事になってっけど…。」

南「うわ、1000万ってどんだけお金かけてるのよこの子…。」

大神「まぁ、理由はわかった…まさかあんな所で交わされたとは思わなかったが…これが"答え"だったんだな、しかも妖夢以外にも改造依頼をしたやつもいるみたいだしな。」

一方冥界では、妖夢は自分の愛車をじっと見つめていた。そう妖夢はこう思っていたのだ。非力なロードスターやFDにこのアメリカン・マッスルカーに勝つことは不可能、これであの二人の不敗神話もここまでと。

そしてもう1台車が止まっていた。その車は誰の物だろうか、ただ灰色でスプライトのバイナルが貼ってあるのは確かではある、ホイールは黒色のRTRでエアロパーツもRTR専用のエアロパーツだ。マフラーはサイドエアロ1本出しで、スーパーチャージャーがボンネットから剥き出しになっている。それで熱を逃がすダクトがついていることから、妖夢のマスタングよりパワーがあることがわかる。エンジンはV8HEIMIのSOHCエンジンだ。そう Ford Mustang BOSS302 エレノア風RTRモデル、モンスターエナジー風シェルビーだ。

しかし、何者の車かはわからない。だが、とてつもなく凄腕なドライバーなのは確かなのだ。

次の日、魔理沙アリスに家に来るように呼ばれアリスの家に行くようになった。家に行くと、アリスの家に無いはずの車が何故かそこにあるのだ。

アリスは車には興味が無いと自分で言っていたらしいが、その車があると言うことは魔理沙は何かを察した。

アリス「来たのね、魔理沙。」

魔理沙「来たけど、なんだよ"見せたい物"って。」

アリス「それはガレージに行ってからよ。」

アリスと一緒にガレージに行くと、先程あった車を目の前にしてこう言った。

アリス「買ったのよ、あなたが言う自動車って奴をね?」

魔理沙「BMW M3か、E92って奴か?」

アリス「そう、多分そうよ…中古で安く買ったのよ。」

魔理沙「何万で買ったんだよ…しかもMスポーツモデルだし。」

アリス「300万ちょっとしたけど?」

魔理沙「うわ…高っけ…。」

アリス「あなたのも変わらないじゃない…。」

魔理沙「私のは150万から50万までまけてもらったんだよ、いっこ型落ちのM3なら安く済んだかもしれねーのに。」

アリス「いいじゃないの…私が欲しくて買ったんだから。」

魔理沙「まぁいいけどよ、ちょっと運転させてくれよ。」

アリス「ダメよ、あなた絶対車壊すじゃない!」

魔理沙「おいおい、私を甘く見ちゃいけねぇ…これでも上手くなったんだからよ。」

と言いながらアリスからキーを取り上げM3に乗り込んだ。アリスも心配そうだったがM3に同乗した。すると、魔理沙はあることに気づく。

コーナーを曲がると何故か外に流れアンダー気味になる。ペースは約140km/h程度、減速をしアウトインアウトで攻めても外でしか攻めていけない感じが何故か残る。そして、上りになると加速がかったるくなり足回りに変な異音が聞こえ始めた。今までアウトインアウトで攻めていけれたコーナーが突然アウトでしか行けなくなってしまった。原因はタイヤかと思ったがアリスが言うには、消耗しにくいエコノミーのミシュランの新品タイヤに変えたと言っているらしいがグリップ力が一向に変わらない。

むしろどんどん悪化していっている。タイヤが問題ではなくボディ面でも問題点があるとわかった。エンジン質力もノーマルのM3より馬力がない。だいたい200馬力ロスしている感じが取られる。メーターの走行距離は1万キロちょっとしかないのだが、どこにも異常が見られずエンジンの確認マークも出ないオイル確認マークすら出ないとなると原因がわからない。そう思った魔理沙はアリスにこう言い出す。

魔理沙「なぁ、アリスちょっとこれ大神の所に持って行っていいか?」

アリス「え、どうして?」

魔理沙「いいから。」

そう言うと、魔理沙は大神の店に持っていった。大神の店に行くと大神に、M3のエンジンや足回りを見て欲しいとお願いし車を預けた。

大神「うわ…なんだこれホントにこれ直6かよ…ヘッドがボロボロで歪んでるし、ピストンとかクランクとかズタズタじゃねぇか…。」

大神「それに、足回りのサスも前と後ろ入れ替えて入れてるみたいだけどセッティングがめちゃめちゃ…なんでこれトー角がおかしなことになってんの?」

大神「ボディもガタが来ててやばいし、配線はめちゃくちゃ…メーターに何も表示しないの違う配線からコード引っ張ってきたからだろ。」

大神「こんな欠陥車初めて見たわ…まだアリス手つけてないんだろ?」

アリス「まだ買ったばっかりだもの…何もしてないわ。」

大神「アリス…ハズレ品引いたみたいだな…こんな欠陥車初めてだわ…普通オーバーホールしてから出すだろ…。」

大神「これどこで買ったよ。」

アリス「正邪からよ、安くていい車紹介してやるって言われたから…。」

魔理沙「正邪は口取りは上手いからなぁ…欠陥車を拾ってきてはいい車だのなんだの言ってくるやつだからよ。」

大神「まぁ、普通は騙されないんだがな…流石にアリスは目の欲しさのせいで買っちまった車…車選びはもっと慎重に選ぶべきだよ。」

大神「って言っても遅いか…。」

大神「可愛そうだしおまけしとくか、ボディ補強とエンジンをV8ターボに載せ替えて足回りを良い奴に変えよう、キャリパーはProjectuを使ってタイヤはミシュランのまましてホイールはBBSにしてやる…それからエアロパーツはGT300やニュルで使われるGTR専用のフルエアロを付けてやるよGTウイングも特別だ。」

アリス「え、いいの?」

大神「魔理沙と走りたいのならこれがいいだろう、シートやロールケージは俺が選ぶぞ。」

魔理沙「そんなにしていいのかよ…幻想郷でも一応車検規定ってあるんだぜ?」

大神「大丈夫大丈夫、バレなきゃ犯罪じゃないんですよ…ぐふふふ。」

アリス(悪人かな?)

アリスがそう思っている間に、大神が早速作業を始めた。今まで灰色カラーだったM3が白色にボディカラーが変更され、スポット増しやボディ補強を行った。エンジンは直列6気筒エンジンはもう使い物にならないほどボロボロでオイルとガソリンがピストンの方まで漏れ出ていた下手をすればエンジンブロー所かアリスは死んでいた。なのでエンジンはV8ターボ仕様のエンジンを搭載した。シャシーを馬力に耐えられるように補強し、エンジンの出力馬力が300シャシーで200で約500馬力のパワーが上がった。ロールケージはレース限定のものを使いコックピットはRECAROのレーシングフルバケットシートを設置、フルフェイスヘルメットをして頭まで守られるほどのシートでアリスが事故っても安全に走れる仕様だ。

メーター類はMoTeCのデジタルメーターを装着しエアコンとナビのみ車内に残しフルバケットシートとレーシングフルバケットシートを搭載した。トランクと車内の防音剤と内張りは剥がしドアノブのみ残したあとはカーボンを貼り付け完璧なサーキット仕様のBMWが完成した。

それがその、BMW M3 M Sports E92 アリスGTRモデルだ。そのうち青に塗り替える予定であるが恐ろしい事に見た目がごつくなり魔理沙のFDやパチュリーのDC2の様な姿と比べるとクール差と言うより空力系統に買っている感じがある。それが大神と南の車と肩を並べるほどの車になってしまったことに魔理沙は少し腹を立て私にもこんなごついエアロパーツつけろよと言ってきた。大神は了承し、そのうち2人のエアロパーツはクールにサーキット仕様になるぞと魔理沙に言い聞かせた。

すると、突然白色の新型マスタングが大神の店にやってきた。そしてその車は大神には見に覚えがあり、この間の夜にぶち抜かれたマスタングだと言うのがわかった。そしてその顔に既読感を覚え大神はあることに気づいた。

大神「なっ…お、お前!」

???「すいません、タイヤ交換とオイルマネージメントお願いします。」

???「ってあれ、ここ大神の店だったんだ…知らなかった。」

そうあの魂魄妖夢があのマスタングから降りてそう言い出したのだ。

あの依頼書に書いてあった魂魄妖夢が大神の店に来てあのマスタングのタイヤ交換とオイルマネージメントをお願いしてきたのだ。

大神は堪らずこう言った。

大神「なんでうちに来たんだよ…。」

妖夢「いや、たまたま店があったから…タイヤ交換とオイルマネージメントだけでもお願いしてもらおうかなと思って来たんだけど。」

大神「そうなのか…それじゃあの黄色いR35に見に覚えは?」

妖夢「黄色いR35?」

妖夢「なんのことでしたっけ?」

大神「いやいやだから、この間の水曜日の夜黄色いR35ぶち抜いていったろ!」

妖夢「あ~…あの時のR35かぁ、独特なエアロパーツ付けるのやっぱり大神しかいないよね…。」

大神「だからそうなんだって…。」

妖夢「あれはただ急いで買い物行って、幻想峠が近道だったから通ったら大神にあって自力で振り切っただけだよ。」

大神「それにしてもあんなモンスターマシン…よく振り回せたな。」

妖夢「簡単だよ、マスタングはノーマルでも剛性がいいから私とマスタングは相性がいいんだ。」

大神「なるほどな、だからあんなにパワーを出しても乱れる事もなく早く走れる事が出来るのか…。」

妖夢「まぁ白楼剣同様、私のモットー"斬れぬ物などあんまり無い"だから!」

大神「とかいって俺にやられたって言うのは野暮か?」

妖夢「アスイマセンケンデハカテナイデス。」

大神「とりあえずオイルマネージメントとタイヤ交換ね。」

大神は早速タイヤを変えようとしたが、どのタイヤを付ければいいのかわからなかったがNITTOタイヤという事がわかりNITTOタイヤに変更した。オイルマネージメントをする時は慎重にオイル線を上に引き上げなければならない、その為慎重に作業をしなければならないのだ。妖夢はその作業を見ていて、とても刀のように繊細に素早く引き上げ布にオイルを付けオイルの色を確認した。大神が特に問題がないとわかるとすぐにオイル線を拭き取り元の位置に戻した。

大神「特に異常は見られない、とりあえずオイル交換もしておくよ…タイヤは異常に減りが早いみたいだな、高馬力な車に乗ると必ずタイヤは無駄に消耗するから仕方ないが…とりあえずNITTOタイヤを付けといた、これで今まで通りの走りはできるだろう。」

妖夢「そうなんだ…ありがとう大神、なんか時々オイルランプがつくようになって気がついたらオイルランプがずっとついたままになっちゃってて。」

大神「あ~、それ確認してみたけどスイッチが接触しててずっとつくようになってたんだ。」

大神「配線系統はタイラップとかで止めておくのがいいぞ、接触して電装系統が使えなくなるよりかはマシだからな。」

妖夢「わかった…私そこまでやれる暇ないから暇がある時にやっとくよ。」

大神「いや暇ないなら俺の所でやった方が早い、オイル交換が終わったらナビとかに繋いでる配線全部まとめておくよ。」

妖夢「そこまでしてもらわなくても…。」

大神「人生の中で1番覚えておかなきゃ行けないことは遠慮と遠慮なくだ、遠慮はしなくてもいい…主人の世話で忙しいみたいだしな、あまり無理はしない方がいい。」

妖夢「そこまでしてもらって悪いなぁ…。」

魔理沙「大神は困ったやつはほっとけないタチだからな遠慮すんなよ。」

アリス「私もわざわざM3のエアロパーツ、全てやってもらったからねやって貰っといて損はないわ。」

妖夢「あれ、アリスっていつから"E92"に乗るようになったの?」

アリス「つい最近よ。」

妖夢「じゃ…そこまで"E92"の事は知らないみたいね。」

アリス「何…その"E92"っていうの…?」

魔理沙「M3の型式だぜ、FDだってRX-7って言ってたってどっちのRX-7かわかんねぇじゃん。」

アリス「まぁ…そうね。」

妖夢「だからみんなは型式で呼んでるわけなのよ、でも私達のは型式がないから普通にマスタングって呼ぶしかないんだけどね。」

大神「正確には、フォード・マスタングGTのシェルビー350Rなんだけどな、それをRTRっていう改造屋のパーツをフルに使った車が妖夢の車ってわけ。」

大神「配線系統とオイル交換は終わったぜ。」

妖夢「ありがとう。」

と言うと、妖夢は金を払い大神の店を後にした。大神は魔理沙に、もしかしたら妖夢から挑戦状が来るかもなといい店内へと戻って行った。魔理沙はその大神が言った言葉に衝撃を受け、妖夢がいつも使っている冥界へ通れる道。異界の峠、白玉楼線専用道路へと向かった。思った通り、エキゾチックカーやアメ車のクラシックカーが多くいた。マスタングやカマロまたはコルベットやチャレンジャーやチャージャーなど、アメ車と呼ばれた車達が多くいた。

魔理沙「アメ車ばっかりだな…大排気量やビッグパワーカーばっかりだ…。」

魔理沙(ここはマジでアメリカかよ…妖夢がアメ車にこだわるのもわかる気がするわ、V8やV10エンジンの奴らばっかりだ…こんなの歯ごたえありすぎるヤツらばっかりじゃん!)

走り屋1「おいおいマジかよ、ガキのおもちゃがやってきたぜw?」

走り屋2「日本車とかしかもロータリーエンジンのFDじゃねーかw。」

走り屋3「なぁ、それ何処の菓子で貰える特典だぁ?」

魔理沙(馬鹿にしやがって…今に見てろよ日本車でしか得られない品質を今から教えってやっからよ!)

一方大神の方では、自分の店で霊夢と話をしていた。あれからレミリアと一緒に追走をしているらしい、楽しいからレミリアと勝負することは無いと言っていたのだが突然桜が大神の店に入店し大神に冥界の事を報告した。

大神「え、魔理沙のやつ冥界に居んのかよ…。」

霊夢「どうしたの?」

大神「魔理沙が冥界にいるらしい、あそこにはV8エンジンのアメ車やビッグパワーのクラッシックカーが多く居るんだ…。」

大神「V8とV10、V12エンジン以外が行くとほぼ泣きをみる場所だ…俺もあまり行く気になれん所だ。」

霊夢「V8?」

桜「V8というのはV型8気筒の事を言うんです、V型の形をしたエンジンに8気筒あるピストン…気筒数が増えるだけ回転数などが変わっていきます。」

大神「そう、馬力が上がればエキゾーストサウンドはF1みたいな音が出るようになる、V8は物によるが音が少し低くなる。」

霊夢「その音に何か関係があるの?」

桜「特にはないですが…やはりV型はパワーとトルクが違いますね、排気量が大きい分日本車は目じゃ無いほどです。」

大神「アメリカと日本の平均排気量が全然違うからな…それにしても何で魔理沙が冥界に―。」

というと大神はある事に気づいた。そう大神は魔理沙に言った言葉を思い出した。そうすると大神は大量の汗をかき始め自分が言った言葉を真に受けたのではないかと思ったのだ。

大神「エ…マッテ、オレノセイヤン…。

霊夢「はぁ!?」

桜「魔理沙さんに何か言ったんですか?」

大神「魔理沙に"妖夢から挑戦状来るかもな”とか言っちゃった…。

霊夢「魔理沙そんなことで真に受けたの!?

大神「そうだと思います…。

桜「とりあえず、変えのタイヤとブレーキパッドと工具持って行きますよ!」

霊夢「私もロードスターで付いていくわ。」

一方、魔理沙の方はと言うと。魔理沙はV8エンジンのアメ車を前に余裕な顔をしていた。それらそうだ、魔理沙はもう10連勝以上もしアメ車を蹴散らしてきたのだ。それを見た奴らは、言葉を失い魔理沙を警戒していた。V8が最強と思っていた事が完璧に崩れ去った事、アメ車以外にも子供のおもちゃのように思っていた日本車のロータリーエンジンのFDに完璧に負けてしまった。まさに兎とカエル状態だ。

すると、妖夢がたまたまその峠に現れ魔理沙に勝負をふっかけた。

魔理沙「ようやくお出ましか…半霊!」

妖夢「良くもまぁここまで派手にやってくれたわね…まぁ所詮ここにいる奴らはV8信者の集まり…雑魚に過ぎないわ。」

魔理沙「お前もそのマスタングのV8エンジンは飾りじゃねーんだろ?」

妖夢「どうやら口だけは達者なようね…今に見せてあげるV8エンジンの本性を!」

???「ちょーっと待ったぁ!」

妖夢「誰かと思えば大神じゃない、何しに来たの…?」

走り屋1「おいおい…V6エンジンのGT-Rが来たぜ。」

走り屋1「あんなのガキのおもちゃと同類だぜ。」

走り屋2「おい馬鹿、あいつ知らねぇのかよ!?」

走り屋1「なんだよ…ただのイキリ野郎じゃねーのか?」

走り屋3「あいつは幻想峠で"噂の黄色いR35"だぜ…通り名が"稲妻"って言うあの!」

走り屋1「え…マジで…!?」

大神「人気者は辛いね…俺の事きちんと知ってもらえてるなんてな。」

桜「さぁ、タイヤなどの交換しますよ!」

大神「さて、魔理沙と勝負するなら条件付きだ。」

妖夢「条件…成程、霊夢もバトルさせろって言う奴ね。」

大神「正解、上りと下りの一本勝負だ…それで意義はないな?」

妖夢「勿論、霊達にも替えのタイヤを用意させるよう言っといたからこれで平等ね。」

大神「そうだな。」

すると、魔理沙のタイヤ交換とブレーキパッドの交換が済み2台スタート位置に並んだ。魔理沙の車のロータリーサウンドが峠に響き渡るが、それ以外にV8サウンドが峠にいた霊や人を盛り上がらせた。V8は改造しだいではかなりうるさく、そして化け物じみたパワーを発揮する凄い車なのだ。大して魔理沙のFDは周りに取ってはしょぼく感じうるささを感じさせない静かなサウンドに変わってしまった。

魔理沙「うわ…超うるせぇ…あれが妖夢のマスタングかよ、バケモンだぜやっぱり妖夢の車はよ。」

妖夢(こんなの簡単に倒せるわ…。)

大神「それじゃカウントはじめるぞ!」

桜「カウント私にやらせてくれませんか、1度やってみたかったんです。」

大神「いいぜ、そろそろ喉が痛くなってきたぜ。」

桜「カウント5秒前!」

桜「5,4,3,2!」

桜「1!」

桜「Go!」

2台一斉にロケットスタートを決めた、一体誰が勝利を掴むのかそして旧式マスタングのドライバーは一体誰なのか。




皆様お久しぶりです、Act,10アメリカンパワーを見て頂き誠にありがとうございます。今日から夏休みが終了し学校が始まりました。皆さんはいかがお過ごしでしょうか?僕は明け方の4:00まで必死に課題と見つめ死ぬ物狂いで書いていました(汗)。おかげで寝れた時間は約2時間半、フラフラな状態でした。しばらく小説の投稿頻度を低くし完全休止してた事を誠に申し訳ないと思っております。
しかしこれから、どんどん書いていこうと努力して行きたいと思います。ですがもしかしたらまた、忙しくなり投稿頻度が少なくなったり休止してしまう時があるかもしれませんがその時はちゃんと報告し出来る限り投稿出来るよう努力して行きたいと思います。

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。