東方幻想最速伝説   作:白狐のイナリュウ

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霊夢のロードスターがエンジンブローをしてしまった今、大神は動いた。果たして大神は幽々子に勝てるのだろうか。


Act,13 大神の本気

大神は店に置いてあった霊夢のロードスターをじっと見つめていた。オイルが下からサイドフェンダーの方まで漏れ出ていた跡がそこら中に残る。エンジンも燃えたようにボロボロになっていた。かなりの負荷がかかったことがよくわかる。大神は一肌脱ぎ昔の愛車に乗り出した。

一方幽々子は、霊夢のロードスターがエンジンブローしたことが気に食わなくもう一度勝負したいと後悔していた。

その時。

???「あら、どうしたのかしら亡霊さん浮かない顔して。」

幽々子「…電光 光(でんこう ひかる)…。」

光「そうそう、真面目な顔してる貴方の方が亡霊らしくて良いわぁ…。」

南(ついてきたのはいいけど…まさか霊夢の敵討ちとはね…大神も呆れるわ…。)

幽々子「何故、今の貴方はR32を乗る資格なんてないはずでしょ?」

光「あら、何勘違いしてるのかしら…別にRは私の事見てくれているし、私は大神の事を認めたのよ?」

幽々子「けれど数年前に事故を起こして貴方は死んでいると記憶しているけれど?」

光「そうね…確かに死んだわ、でも私は私…西行寺幽々子、貴方にバトルを挑ませてもらうわよ!」

幽々子「…。」

と言うと2人は車に乗りこみ、車をスタート地点に並べた。

南が2台の間に立つとカウントを始めた。

南「それじゃ、カウント始めるわ!」

南「5,4,3,2!」

南「1!」

南「Go!」

2台とも一斉にホイールスピンするが、立ち上がりではRの方が上だ。

光のR32はなんと1000馬力以上ある峠と首都高と両立できるセッティングだ。Rが先行した、幽々子のマスタングは後追いへと後退した。

ストレートをすぎるとコーナーに侵入、幽々子のマスタングは凄い角度でコーナーに侵入するが光のRも負けてはいなかった。

幽々子「流石ね…普通のRじゃないのはわかっていたけれどここまで四輪ドリフトを決めてくるとはね…R乗りは伊達じゃないって事かしら?」

幽々子「けれど、私が後ろに来れば余裕…エレノアはそこまでのどの峠でも速く走れるのよ、こんな暴れ馬を抑えれる人は私くらい。」

光「まだまだ勝負はこれからよ、でもまぁなかなかって所かな…マスタングも速いし暴れ馬な車なのにきちんと制御出来てる…でも。」

光「私のRもそれなりの暴れ馬なのよ、暴れ馬同士どれだけ持つか試してみましょ!」

2台ともドリフトで流していく、だが速いドリフトながら上手く対応していく幽々子。それを見計らって光も追いかける。

一方妖夢達はと言うと、周囲の状況を確認しバトルの行方を待っていた。

妖夢「南、光って実は大神なんじゃないの?」

南「さぁね、ただ光は私の親友だからついてきただけ。」

妖夢「でも、"1度死んだ"ってなんなの?」

南「そのままの意味よ、あの子は1度車と一緒に死んでいるわ。」

妖夢「あの車って…R32の事?」

妖夢「その光のR32ってどれだけ速いの?」

南「誰も勝てた事がないって噂されてる程よ、ただあのグループA R32…ちょっとわけアリでね。」

妖夢「いわく付きの車っていうのかな…確かに霊力は感じられたけど、どちらかと言うと妖力を感じたんだよね。」

南「そう、元々はあのR32はテストカー第1号として出てた車なの…でもドライバーは事故って死亡、あれ以来事故を重ねては人を殺して言った車なの。」

南「今は電光家である光が所有しているのだけれどね。」

妖夢「それって危ないんじゃ…誰も乗りこなせてないどころが人が死んでるんでしょ?」

南「ドライバーが死んでいってるわ…当時のR32はとんでもなく高かったって話だけどね。」

妖夢「…もっとその子の事聞かせて。」

南「わかったわ…あの子は当時首都高や峠とかでめちゃくちゃ速かったって有名で当時の通り名は"稲妻の狐"だったの。」

妖夢「大神と通り名一緒なんだね。」

南「大神は2代目だから。」

南「それでライバルから恐れられていた…ある時首都高でイベントがあって公道を閉鎖した公式レースに彼女は参加した、でもそれが行けなかったのね…。」

南「付喪神がそう言い聞かせたのか…それともR32の独断なのか…彼女はR32の思いを背負いながらガードレールにぶつかり宙をまい、死んでいったわ。」

妖夢「そんな酷い事が…。」

南「今じゃあのR32は彼女の体の一部に過ぎないのよ…だから、彼女は今あのR32から振り下ろされてないのよ。」

光は幽々子から必死に逃げるが幽々子も追いかける、今まであったマージンも既に無くなっていた。だが、両者は一歩も引かない。

4WDのグループA R32と魔改造された初期型マスタング エレノア、そして、幽々子が勝負に出た。

幽々子「見せてあげるわ、西行寺流の勝負の方程式を!」

幽々子「横に並んで伏せてしまえば、貴方のR32でも四駆のトラクションは生かせないはず。」

光「流石は幽々子が改造したマスタングね…ここまでやられるとは…舌を巻くわね。」

幽々子「ここからよ、これから見せるドリフトはアグレッシブな動きをする…一瞬にしてケリがつくわ。」

幽々子が離しに行く、ストレートでは差が詰まるがコーナーで徐々に離されていく。だが差ほど差は開かなく、チャンスを伺っていた。

幽々子が油断する程のチャンスを。

幽々子「差は開かなく、寄っても来ない…貴方のR32なら余裕なはずでしょ?」

幽々子「何か伺っている?」

幽々子「まさか、負けた!?」

幽々子「いや、そんなはずはないわ…必ず何か仕掛けてくるに違いないわ。」

コーナーが多いセクションに来た、幽々子は逃げる、だが光も追いかける。そして、光はなにかに気がついた。

光「何か欠点があるはずなのよ…ジムカーナの経験がある幽々子なら何かボロを出すはず…。」

光「何か欠点が…。」

光「ッ―!」

いよいよゴール地点Sコーナーに入った、左コーナーR32がマスタングの横に並ぶ。

幽々子「!?」

光「あなたの欠点は右コーナーで無理にインに寄せる習性があるわ…つまり…。」

光「"右コーナーが下手くそだ"って事よ!」

右コーナーに入った、すると光のR32は右コーナーになるとイン側へと変わる。インに入られてしまっては幽々子も打つ手は無い、もはやゴールは目前だ。

幽々子「やられた…これじゃスーパーチャージャーの力もドリフトのトラクションの力も発揮出来ない!」

立ち上がりで幽々子のマスタングと並ぶ。しかし、ストレートでは光のR32が物を言っていた。ついには半車身分前に出ていた。

ゴールし勝ったのは光だった。

しばらくし、2人は車のボンネットに座り話していた。光はR32のボンネットがカーボン仕様のためフェンダーに座るほかなかった。

幽々子「ふぅ…完敗ね、それにしてもあんな所からどうやって?」

光「簡単な話しよ、貴方はジムカーナ慣れしてるからあれだけど…下りの時貴方はおよそ数センチ僅かに隙間をあけているのよ。」

光「ジムカーナなら対向車は来ないけど、峠なら対向車が来ると思っていたから貴方に僅かに弱点を与えていたってだけの話しよ。」

幽々子「なるほど…つまりは私は対向車にビビってイン側に寄りすぎてたって話しってことでしょ?」

光「いや、少しアウト側によってたのよ…左コーナーの時は対向車が来た時良けれるかもしれないけど普通車線にいる車が来ても良けれるように貴方は少しアウト側にね。」

幽々子「…そういうこと…それは負けてしまうわね…。」

幽々子「霊夢に伝えておいてくれるかしら…"もう一度勝負'がしたいって。」

光「わかったわ、伝えておく。」

幽々子「ありがとう…"大神"。」

次の日、大神は霊夢のロードスターのエンジンを引き上げ別のエンジンに載せ替えた。ボンネットやトランクなどをカーボンにしFRPパーツに来てあるバンパーやフェンダーをカーボン仕様に変更。ボディもさらに軽量化を加えボディ補強も行った。リトラクタブルも純正の物からカーボン仕様に変更。ウイングはNOPRO製のウイングをそのまま使うが少しウイングを斜めにしダウンフォースを稼げるようにした。そして峠へ。

南がロードスターのテストドライバーになり大神がロードスターの記録を取った。

南「これ…結構凄い車ね…こんなんじゃ足がついて行かないわ…。」

大神「ああ、マジですげぇけど問題は足回りか…NOPROの足回りから良い奴に変えないとマジですっ飛んで行きそうだしな…ついでにスタビライザーも変えないと…所々曲げられてないところがある。」

南「それは、足回りがついてきてないのもあるんじゃないの?」

大神「だからだよ、ところでお前の足大丈夫か…さっきからぶつけてるぞ?」

南「痛い。」

大神「でしょうね。」

南「これは"フルバケ"入れないと霊夢の足骨折するわよ…。」

大神「ついでにロールケージも入れないと、もしもの時があったら…。」

南「そうね。」

といい1度大神の店のガレージに戻り、ロールケージとフルバケットシートを追加した。ロールケージは赤に塗装されており防音剤と内張りを剥がした。そしてフルバケットシートはブリッド製のZETAⅢを使い霊夢の背丈に合うように調節した。もちろん助っ席のシートもフルバケットシートだ。

シートベルトはスパルコの物を使うがこれで前よりも良くなったと言える。そして足回りはBlitz製のDamper ZZ-Rを使い前だけキャンバー角を付けた。ショックアブソーバーやアーム類、メンバーもかなり良いものに変え完全に即ドリ仕様になった。そしてスタビライザーは赤色に塗装してしまったがCUSCOのスタビライザーを使った。エンジンは競技用に組まれた20Bの3ローター仕様のロータリーエンジンで。最高でも300〜450までは出ると大神は判断した。現在は200馬力ちょっとあるがそれでもまだ改造の見込みは沢山ある。あと残すのはメーター類のみだ。

南「あとはメーターのみね…タコメと水温、油温あとはバキューム計も必要ね。」

大神「ああ、メーターはどっかで探せばあるし…ここまで来たら1万以上はぶん回るはずだ、ノーマルスケールのタコメじゃダメだな。」

南「そうね、明日から探す?」

大神「そうだな…でもとりあえずこれで一応完成だ…霊夢に持っていく。」

南「え、これで完成なの?」

大神「ボディやエンジンと足回りは完璧に仕上がったしロールケージやフルバケも入れた、あとはメーターを残すのみだが…これは霊夢に必要な事だ。」

南「ノーマルのメーターで走れってこと言ってるの大神?」

大神「そうだ、あいつには色々と頭使って欲しいからな。」

南(ここまでする大神も始めてね…。)

次の日、霊夢は何も知らず大神の店で席に座り茶を飲んでいた。だが霊夢の後ろ姿はとても哀愁漂う姿であまり気が進まない感じであった。

南「お茶飲んで少しは落ち着いたかしら?」

霊夢「…ええ…。」

南「それは良かったわ、まだロードスターの事気にかけてる?」

霊夢「…。」

南(あら…ド直球過ぎたかしら…。)

南「…ついてきて、貴方にプレゼントを上げるわ。」

霊夢「お金?」

南「お金になるとすぐ飛びつくわね…違うわよ。」

霊夢は南に連れられ、大神の店のガレージの方まで歩かされた。しかし、プレゼントというものは何も無くシャッターが閉まっており車どころか人もいなかった。

霊夢「…これの何処がプレゼント?」

南「お楽しみはここからよ?」

霊夢「からかってるんだったら私帰るわよ?」

大神「からかっちゃいないさ。」

と言うとガレージの中にいた大神はガレージのシャッターを上げ、霊夢に車を見せつけたのだ。霊夢の目には治った赤色のロードスターが映っていた。そう、ロードスターは完璧に治ったのだ。それも進化して霊夢の元に戻ってきたのだ。

霊夢「え…これって…。」

霊夢「ど、どうしたのよこれ…治ったの、この子もう―。」

南「走るわ、言ったでしょ?」

南「"生き返らせてあげる"って。」

大神「エンジンは載せ替えたがな…ほら、自慢の愛車が戻ってきたんだボケっとしてないで乗ってみろよ。」

霊夢「う、うん。」

霊夢はロードスターに急いで乗り込んだ。だが霊夢はあることに気がついた。

霊夢(ドアが軽い…簡単に開けられる…。)

そして霊夢はナビシートに乗るとフルバケットシートのせいでセミバケットより目線が低くなったことに感じた。ハンドルを触ってみると前よりハンドルが重たくなったことを感じた。車の中を見渡すと、見たことがない棒が乗っかっておりそれがロールケージだと気がつくのに数分以上もかかった。さらに、覆いかぶさっていたカバーが外されたことに気がつくとうるさそうだなと霊夢は感じた。そしてクラッチを入れ1足に入れるとクラッチの固さが前より感じるようになり、クラッチを離そうとした時霊夢は何かを感じた。

霊夢「!?」

霊夢はロードスターを発進させ、幻想峠へと向かった。

大神(わかるやつにはわかるんだよなぁ、クラッチを繋いだ瞬間…なんとも言えない違和感って言うのが。)

南「あの子しばらくスランプになりそうね。」

大神「あいつが何処まで気づき、何処まで速く走れるかだろうな…。」

そして霊夢の不敗神話が再び始まろうとしていたのだが、霊夢にはある問題に立ち向かうことになる。




皆様13話、大神の本気を読んでいただき誠にありがとうございます。
最近教習所に通っており、ちょっと暇が無くなってきました。しかし、皆様にいち早く小説が出せるよう努力していきますのでよろしくお願いします。
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