魔理沙がスタートダッシュをわざと遅らせ後ろに着いた。しかし、魔理沙には後ろに着いたのにはわけがあった。それは橙の走りを見ようとも思っていたが他にも彼女には考えがあり、それはいつか言った大神の言葉を思い出し後ろについたのだ。
大神「お前はお調子者だからな、先行を選んではかっ飛ばして先行ぶっちぎりで勝ってきたが。」
大神「1度後ろを走ってみろ、どれだけ相手が早くてもどれだけ相手が遅くてもしばらく後ろを走ってみて相手がどんなに速いかどんなにコーナーを速く攻めれているかがわかる。」
大神「やってみるといいぞ。」
魔理沙「なんでだよ、前走ってればミラーだけで相手の速さがわかるはずだろ?」
大神「それはミラー越しでしかわからないことだ、後ろに着けばさらにわからないことがそこでよくわかるようになる。」
大神「前で走っていたらいつかは抜かれる、相手にそれだけの戦闘力を見せつけてるんだから当たり前だ。」
大神「後追いで走ってみればわかることがある、前ではわからないことも沢山あるだからよ。」
橙のSWと魔理沙のFDは第1コーナーに入る。減速しドリフトで駆け抜けるが、魔理沙は早速あることに気づいた。
そう、橙はドリフトをせずグリップでコーナーをクリアしたのだ。さらに、橙のSWは魔理沙のFDよりブレーキングが遅く減速も浅かった信じられない速度でコーナーに侵入するがブレーキランプはついたままでコーナーをクリアした。
魔理沙(あいつ…まさか左足ブレーキでコーナーをクリアしたのか?)
左足ブレーキはサーキットなどで使われる高テクニックで、当然左足をブレーキペダルに置き左足でブレーキをするがオートマ車と違いMT車では当然初心者がやるとエンストを起こす。いかにクラッチとブレーキを使いこなすかが肝になる。橙はカート上がりでよく幻想峠を走ることがあるため左足ブレーキを軽々とこなすことが出来るのだ。
相手にはオーバースピードで侵入しブレーキランプを焚きながら走るので勘違いされがちではあるが左足ブレーキはとても難しい高度なテクニックだと言える。
魔理沙「なるほどな、橙の走り方はすげぇな…でも勝負はこれからだぜ。」
橙「魔理沙さんには悪いですけど、負けにゃせんよ!」
一方、霊夢の方はと言うと。魔理沙の帰りを待ちながら自動販売機で買ったお茶を飲んでいた。だが魔理沙が上りを指定のは珍しくなかったが橙相手に上りで勝負はとても驚く事態だ。大神から借りているデモカーに上りと言うのは橙にはあまりにも考えられなかった事態であり、わざわざ魔理沙がSW相手に借りたFDを使い自分のテクを試しに勝負する。霊夢はそれだけで魔理沙が成長していると思いつつあったのだ。
霊夢(魔理沙が上りの一本勝負をしてさらに後追いを選ぶなんて…考えられなかったなぁ、私…魔理沙より遅れてるな…早くロードスターの特性を掴んで魔理沙に追いつけるように―。)
と思っていると見慣れない車が1台やってきた。それはミッドナイトブルーの日産 フェアレディZのZ240(S30)だった。しかし、乗っているドライバーが紫だとわかると霊夢はジト目で紫を見た。
霊夢「やっぱりあんただったのね…。」
紫「あら、霊夢相変わらず苦戦してそうね…そのロードスターに。」
霊夢「まぁ…ちょっとね。」
霊夢「それにしても貴方今までハコスカっていうのに乗ってたじゃない、なんなのこの車。」
紫「日産のフェアレディZ S30型ってやつよ、昭和はこれが人気な車でもあったのよ。」
霊夢「へぇ…、それじゃ"こいつ"に霊力…いや妖力があるのは何故かしら?」
紫「これは意志を持って危ない車なの。」
霊夢「意志を持つ車ね…それって付喪神とかそういうのかしら?」
紫「いえ、違うわ…詳しくはわからないけれど…この車は自らドライバーを選んでる車なのよ、外の世界ではこう呼ばれてるのよ。」
紫「"その車はまるで、狂おしく…身を攀じるように走ると言う"てね。」
紫「それで、この車は何度も事故を起こしてるのよ…同姓同名な子を選んでね。」
霊夢「確かにそれは危険ね…下手したら人が死ぬわ。」
紫「実際ドライバーが死んでるわ…2回くらいね。」
霊夢「!?」
紫「最初の事故は"この子"を可愛がってた子でね、明け方に黒いポルシェと勝負してクラッシュ…ドライバーは病院に運ばれた時には既に死でいたらしいわ…。」
紫「そして、その数年後…そのZに選ばれたドライバーも同じように事故で死亡…可哀想な話よね…それで炎上しZは幻想郷にやってきたの。」
霊夢「そんなに危険な車が幻想郷に…。」
紫「幻想郷でも被害は出せないから流石に私が引き取ったわ…この子外の世界では"悪魔のZ"とまで呼ばれた恐怖の車なの…だから私がこのZの"朝倉アキオ"という役を取って私はこの車の本当の命が尽きるまで走らせようと思ったのよ。」
霊夢「つまり、その"朝倉アキオ"っていう走り屋が事故で死んで貴方がその代わりをしてるってわけね。」
霊夢「それでちゃんと成仏するまで走らせてあげたいと…。」
紫「そうよ、そうしないと彼が浮かばれないからね。」
と会話をし、しばらく黙り込むと紫は自動販売機へ向かいコーヒーを買いに行った。"悪魔"とまで呼ばれた謎の妖力持ちのZ、見ただけで速そうな車だと言えるそのカラーリングと状態。外装パーツはオーバーフェンダーに昭和の時代に居そうなフロントエアロパーツにアルミ純正リアバンパー、霊夢が以前つけてたワタナベホイールのより深リムで8スポーク仕様ではあるが黒とシルバーのツートンカラーだとよくわかる。
怪しくも濃く夜の都会に似合う青色、小さめなダックテールスポイラー。車内を見てみると細かいメーターはひとつも無く、ただ320km/hまで振ってあるスピードメーターがメーターボードに収納されていた。それ以外は純正パーツのみで、スペシャルなパーツは特にはなかった。シートはブリッド製のフルバケットシートで霊夢のより違うタイプとわかる。それも運転席だけではなく助手席にも同じフルバケットシートが付けてあった。ベルトはどうやらスパルコ製の5点式シートベルトではあったが、ロールケージはレーシングカーそのものだと言えるだろう。霊夢はエンジンに詳しくなかった、いやメカに詳しくなくエンジンやメーターの事はよくわからなかったがどれだけ速いかは一目見て物凄い車だと理解する。
霊夢はそのZに徐々に惹かれていった、だが首を横に振り自分のロードスターを見た。危険とわかっているその車に手を出せば自分は自分でなくなってしまうんじゃないかと恐怖したからだ。Zそのような力があると霊夢にはそう感じられたからだ。紫はその身を捨てても大丈夫だと思いそのZを乗り続けていると確信するほどだ。霊夢はその"何か"を捨ててしまえば、きっと自分は消えてしまう。霊夢はそう思いあのZに関わらないようにしようと考えた。
一方魔理沙の方は、未だに魔理沙は後ろについていた。だがまだ中間地点、魔理沙は勝負をかける場所を考えしばらく橙のSWを泳がせておこうと思ったのだ。
魔理沙「車の性能のせいなのかはわからねぇけどコーナーは速く左足ブレーキでクリアしてく…でも立ち上がりはこっちの方が上だな。」
魔理沙「ストレートはこっちの方が上だ…多分このバトル…勝てる!」
橙「なかなか離れない…いくら"魔理沙さん"のFDでも速すぎじゃにゃいの!?」
橙「でも、コーナーはこっちの方が上…コーナーに入れば僅かに離すことはできる!」
橙「MRの底力見せてやるにゃ!」
といいアクセルを全開に吹かした。ストレートでは魔理沙に分がある、コーナーでは僅かに遅れをとる。そんな繰り返しをしていると魔理沙が勝負に出た。
橙「にゃ、にゃにぃ!?」
魔理沙「ストレートでアクセル踏むなら馬鹿でもできる、確かに速いけどまだまだだぜ、橙!」
橙「魔理沙さん…この先知らないの?」
橙「この先はキツい右、2台ならで抜かすセクションなんて無いよ!」
2台は減速しコーナーに入る。アウト側にいた橙は必死に外に膨らむのを抑える。魔理沙はインを取っているが魔理沙も外に膨らむのを必死に抑えていた。すると魔理沙は気づいてなかったが、知らず知らずのうちに自分が思った通りのアクセルワークが出来るようになっていた。それは偶然なのか、それが成長なのか今の魔理沙には知る由もなかった。
長く続くコーナー、その時魔理沙のFDが前に出た。しかし、橙のSWのフロントバンパーに接触してしまい傷がついてしまったが魔理沙はお構い無し。次はきつい左、だが魔理沙のFDは前に出ている以上巻き返しは効かない。もうすぐゴールなのだから。
橙「なんで…なんで!?」
橙「こっちはFRより限界の高いMRなんだよ!?」
橙「コーナリング性能ならこっちの方が上なのに…ピーキーなFD相手に負けちゃうなんて!」
橙「冗談でしょ…!?」
と言うと橙はアクセルを抜いた。それは完全なる敗北を意味する。橙は負けを認め自分のできる限りの全力を出しても魔理沙に勝てなかったのだ。魔理沙は真っ先にゴール地点である駐車場へと向かい確実なる勝利を感じた。しばらくすると、魔理沙達は霊夢のいる幻想郷の麓にある駐車場へと向かった。
着くと、霊夢と紫が仲良く楽しそうに話していた。
橙「紫しゃま、いらしたのですね!」
紫「まぁね、少し気分転換にここに来ただけよ。」
魔理沙「いやいや、橙はなかなか速かったけどまだSWのこと全部わかってねーだろ。」
橙「あはは、バレちゃいましたか…最近藍しゃまが乗っていいと認めてもらったばっかりだったので、まだまだ慣れてないんです。」
紫「それでもかなり成長したと思うわよ、時々貴方の運転見せてもらってるけど綺麗にコーナーも攻めれてるし、ドラテクも以前より上手くなってると思うもの。」
橙「本当ですか、嬉しいです!」
霊夢「まぁ、自分の実力がわかった以上いいトレーニングになったんじゃない?」
魔理沙「まぁな、それになんとなくだけど私の理想な走りが出来たと思うし…このまま走れば十分に成長する気がするんだ。」
霊夢「そう、それはいいんだけどさ…あんたどっかでぶつけてきたでしょ…橙のフロントバンパーも傷ついちゃってるけどさ、ドアに傷がついてるわよ。」
魔理沙「え?」
と言うと魔理沙は大神から貸してもらったFDのサイドドアを見ると助手席側のドアに僅かに傷がついており黒ずんでいた。それどころかアルミドアな為凹みが大きく目立つほどの傷つき方だった。
魔理沙「う、うわぁ!!」
魔理沙「やべぇ…やべぇよ…これやべぇよ…大神にバレたらやべぇ…。」
紫「あらあら…きっと橙とぶつかったのね…これ藍に怒られるわよ…?」
橙「わ、私は悪くありませんよ、魔理沙さんがぶつかってきたんですから!」
魔理沙「ヤメロォ!」
魔理沙「ほ、ほら、拭けば傷なんて取れるだろ?」
霊夢「やめなさい魔理沙、何したって取れるわけじゃないんだからそれ。」
魔理沙「う゛そ゛だ゛!!」
霊夢「…。」
次の日、魔理沙が大神にこっぴどく怒られたのは言うまでもないが成長を大神も感じられる物だと実感した。
大神(全く…魔理沙のやつはどんどん先へ行こうとするな…これじゃ俺遅れ取りそうだな。)
大神「俺も練習しなきゃだな。」
大神(ところで…このアルミドア…ピンキリで治すとしたらいくらすんのかね…まずはドア制作からで材料集めると…うわぁ…これからの出費考えるとますます気が重い…。)
と頭を悩ませると店のドアが開く音が聞こえ、大神はレジの方へと向かった。するとそこには紫と藍がそこに居た。
どうやら藍は魔理沙に当てられたSWのフロントバンパーを治して欲しいとの事だった。SWのフロントバンパーを見てみると、傷がついており黒ずんでバキバキに割れていた。
大神(こりゃ…派手にやったな魔理沙のやつ…まぁ小破だけだったからよかったんだろうが…流石にこりゃひでぇわ。)
藍「どうでしょうか、あの魔法使い大神様に借りたFDでぶつけてしまったので許して欲しいと申しておりましたが…あれで許せるとでも…橙と同じように愛していた私のMR-2をここまでされて黙ってられませんよ…。」
大神「まぁな、それは自分の自慢の愛車をぶつけられちゃあれこれ黙ってられねーよな…でも魔理沙の肩持つようで悪いけど、俺のFDはそこまで傷が凄いもんでもないんだよ…だから少しの傷で返してくれたあいつなりに成長してるんだと俺は思うね。」
藍「何がですか、魔理沙が苦労してるのはわかりましたがこれは酷すぎます!」
大神「ま、まぁな…。」
大神(GReadyのエアロパーツ取り寄せんのめんどくさいんだよな…あの手のエアロパーツはあんまり出回ってないし…。)
大神は面倒くさそうに考えていると、あることを思いつき藍に提案してみた。
大神「なぁ、藍…俺とバトルしてみねぇか?」
藍「は?」
大神「ちょっとした懸けさ、お前が勝てばGReadyのフロントバンパー取り寄せてやる。」
藍「それで貴方が勝てば?」
紫「私の車を上げるのは?」
大神「なら、Porscheを貰おう…黄色の930カレラ。」
紫「OK、決まりね。」
藍「え、よろしいのですか紫様?」
紫「大丈夫よ、負けてもポルシェはいくらでもあるしね。」
大神「車は下り専用の車用意しておく、楽しみに待ってな…場所は後程伝える。」
藍「わかりました。」
バトル翌日、場所は幻想峠を大神は指定した。
だが本人はまだ来ない、来ていたのは紫と藍と橙のみだった。
だが紫は楽しみに今回のバトルを待っていた。そう大神が八雲家と勝負するのはこれが初めてではない、あの外の世界では"迅帝"とまで呼ばれたドライバーに勝負をし勝利した獣人なのだから。
するとエンジン音が聞こえてきた、それが大神だとわかる。
2人の目の前に止まると藍達は驚いた。
紫「あら、日産のシルビアじゃない。」
大神「日産シルビアS15のスペックSだ、紫は旧型のシルビア数台持ってたよなS10とかS12とか。」
紫「旧車はいいわよ…クラシックていうのがいいのよ。」
大神「うんそれ言えてる(棒)。」
藍「S15とは…少し反則なのでは?」
大神「そうでも無いぜ、ただこいつはFRの自然吸気なだけでなんのレギュレーション違反な所はない。」
大神「それともお前は同じMR-2みたいなMRの車と勝負しかしてないのかな?」
藍「面白い…私のSWを馬鹿にしますか…。」
大神「それじゃ証明してみろその速さをな。」
啀み合う2人、FRという自然吸気のS15とMRというSW20といったコンセプトの違い。そして理解出来るのは2台とも同じ約300馬力ほどある事だ。
果たして藍は大神に勝てるのだろうか、それとも大神は藍に屈してしまうのだろうか。
昨年はお世話になりました…大神です数日すぎてのこの言葉です。流石にあけおめは言えないのが辛いですがお久しぶりです。
皆さんもうすぐ受験ですね、僕も免許を取るために教習所に通っております。あまり理想通りに上手くいかず狙ったとおりの状態でなかなか上手く言ってる感じはしませんがとりあえず頑張っております。
これからもどんどんと出していきたいと思います。是非ともこの小説と私をよろしくお願いします。
あ、あとPS4とNFSHEATゲットしました、なかなか楽しくて冬休みついついやりこんでしまいましt(ry
こうしてると投稿遅れるんですよね、わかります。頑張って書かせて頂きますのでよろしくお願いします。