謝れば全てを許す?
無理な相談だ。機会を逸した謝罪なぞ、もはや意味はない。
※4/29 脱字訂正、一部修正。
ーside和也ー
楽しい俺の隠匿ライフが露見した直後の休み時間。日課の様にのほほんからお菓子をねだられてる最中、そいつは来た。
「すいません、少々よろしいでしょうか?」
「断る、去れ。・・・・あっ、のほほんテメェ、アル○ォートだけ2つ取ったな!?」
「えへへ~、早い者勝ちなのだ~」
「ふざけろっ! バラエティーパック分けてやってんのに、ひとりで同じ物を取る大罪を知れ!」
「えっ? いや、あの~・・・・?」
まぁ無視するがな。今はのほほんと今日のお菓子争奪戦の真っ最中だ。下らん事にかまけてたら全部持ってかれるわっ!
ああ、そう言えば危惧してた通り入学初日から毎日布仏にお菓子を狙われる日々が続いている。
しかも格納領域に隠してても気付くなんて人間離れした嗅覚を見せてくるもんだから、今じゃ諦めてお菓子を分け与えてる・・・・
いや、ホントなんで格納領域内のお菓子までバレるんだよ?
で、そんな事してたら布仏の事を『のほほん』って呼ばせて貰ってる。
「じ、実は先日の事について改めて謝罪をさせて頂きたいのですが・・・・」
「興味ねぇ。つか、こんな極東の猿に構ってねぇでどっか行け。目障りだ」
そもそも今さら金髪と話す理由なんざない。話した所で無意味だし、構うだけ時間の無駄だ。
しかし、それでも懲りずに話し掛けようとしてる金髪を見てか、のほほんが微妙にしかめた様な面を浮かべてる。
なんぞや?
「う~ん・・・・ ねぇ、あっきー。少しだけセッシーのお話聞いてあげたら~?」
「なんでよ? そもそもイギリスの貴族で代表候補生様な奴が、野蛮で品性の低い極東の猿に話なんかある筈ねぇだろ?」
あったとしても、俺に対する恨み事か逆恨みを言いたいだけだろ? そんな事にいちいち耳を傾ける必要性はないだろうに。
しかし、それでものほほんは納得いってない様だ。
「む~、取り敢えずあっきーはセッシーとお話すべきだと思うな~」
「えぇ~え。どうしてもか~?」
「どうしても~」
「今日はもうお菓子あげなくなっても?」
「・・・・・・・・・・」
いや、そこは躊躇すんなよ。
しっかし、別に相手してやる気がないし、俺の
「・・・・はぁ~あ。分かった分かった。おい、何の用だ? 3分間だけ相手してやる」
「っ! ありがとうございます!」
いや、そんな大袈裟に礼を言われても迷惑なんだが・・・・ ほら見ろ、気付けば周りの奴等までこっち見てんじゃねぇか。
「それでは改めまして。先日はわたくしの発言で不快な思いをさせ、申し訳ありませんでした。特に秋風さんには指摘されていたにも関わらず、謝罪が遅れてしまった事をお詫び致します」
ああ、やっぱりそう言う話しか。と言うかだ・・・・
「・・・・で? それが?」
「・・・・えっ?」
わざわざそれを、俺に言う必要性があったか?
「だから、それがどうしたよ? クラスの奴等に謝罪しとくのは当然だったとして、俺に謝罪する意味は? それを俺が受ける必要性は? ・・・・言っとくが、俺はお前の謝罪なんぞ受け取る気は毛頭ないぞ?」
「そ、そんな・・・・!」
いやいやいや、そんなショックですみたいな顔した所で当然だろ?
そもそもが金髪と織斑一夏の下らん喧嘩に巻き込まれたのが切欠だぞ? それなのに散々好き勝手言ったのは何処のどいつだよ?
そう、目の前の金髪と、なんか遠くから恨みったらしい視線を向けて来てる織斑一夏だ。
「俺は謝罪を受け取る気はない。ついでに言えば仲良くするつもりもな。ただ安心しな、代わりに俺はお前と関わる気はねぇから。今後は俺の事なんざ気にせず生活しててくれ」
「っ・・・・!」
だからこその妥協案は、どちらもこれ以上関わらない事。これが今回の騒動で最も平和的な妥協案だ。
それに対し金髪が悔しそうに俯こうが、この一週間で下した金髪に対する評価の結果だ。俺の知ったこっちゃない。
まぁ周りからは俺の対応に不服と言いたげな視線がちらほら感じられるが、何人かは思う所がある様な奴等も居るみたいだが。
とは言っても・・・・
「和也っ! お前、どうしてセシリアの謝罪を受けないんだよっ!」
こいつがどうやっても、俺に突っ掛かって来るのは予想出来てた・・・・
「なんだよ織斑一夏・・・・? どう受け応えようと俺の勝手だろうが? 後、呼び捨てにすんじゃねぇよ」
「あっきー、それはダメかな~?」
鼻息荒く近付いて来る織斑一夏に振り向き様に中指立てようとしたら、のほほんに止められた。
てか、のほほん? 止めるのは良いけど、中指掴んだまま捻んのは止めてくんない? それはそのまま中指の骨を折るやり方よ?
「そもそもセシリアが謝ったのに、なんでお前は謝んないんだよ! そうすれば全部丸く治まってるじゃねぇか!」
「のほほん、それ痛い。クッキーあげるからマジ離して」
「じゃあコレは止める~?」
「止める止める。だから離せや」
「っ! 聞けよっ!」
るっさいわ。のほほんの奴、見た目に合わず結構な力で中指押さえてんだぞ? 一般人なら関節のひとつは外されてたわ。まぁ対価にクッキーを提示したら離してくれたから良かったが。
しっかし、金髪が謝ったのに、ね~・・・・?
お前がそれ言うか?
「じゃあなんだ? テメェは謝ればなんでもかんでも全て水に流すってぇのか?」
「相手が謝ったんだぞ! 許すのが人として、男として当然の事だろ!」
「男とかは関係ねぇだろ、馬鹿かテメェ? そもそもこれは俺と金髪の問題だろうが。テメェに首を突っ込まれる筋合いはねぇだろ」
「友達が喧嘩してたら止めるのは当たり前だろ!」
・・・・・・えっ? なに言ってんの?
「? なんだよ?」
「・・・・なぁ金髪。お前、コレと友達か?」
「い、いえ。織斑さんとは別にそう言う関係では・・・・」
「そうか・・・・ 因みに俺も、こいつと友達になった覚えはねぇ。ついでに言えば、なりたいとも思わねぇ」
「っ!? なんでだよっ!」
いや、勝手に人のこと友達発言されりゃあ誰でもそう思うだろ? オマケにこいつ、基本的に俺に対して敵意しか向けて来てないのに。
つか、どんな思考回路してんだよ? 正直、背筋が凍えて来る様な気色の悪い発言だったぞ・・・・
「・・・・オッケー、金髪。俺はお前の謝罪は受け入れない。そして今後は授業以外じゃ互いに関わらない。これでこの話は終わり、良いな?」
「なんでだよっ! それがおかしいって話なんだろ!」
「ついでに言やぁ! テメェなんかにダチとか呼ばれたくねぇんだよ! なんなんだテメェ? 金髪みたいに他の奴等に詫びる訳でもなく、気色悪いこと言って話しに割り込んで来てよぉ! 迷惑なんだよ、クソッタレがっ!」
ホント、なんなんだこいつ!? 騒ぎは大きくするわ、勝手な考えでいちゃもん付けて来るわ、自分勝手に割り込んで来るわ・・・・ 女尊男卑主義者の相手するよりシンドイわっ!
ーーキーンコーン、カーンコーン・・・・
「全員席に着け、授業を始めるぞ」
「・・・・おう、担任様のお出ましだ。とっとと失せろ」
「グッ! 俺は絶対、お前の態度は認めないぞ・・・・!」
「知るか! もう話し掛けてくんなっ!」
「煩いぞお前等! 何時まで騒いでる!」
お宅の弟さんが原因だよ! ちーちゃんは知らん事だけどっ!
兎も角、授業を始める為にちーちゃんが来たお陰でこの場はお流れになったが、教室の中はクッソ最悪な空気になっちまったじゃねぇか・・・・!
ちーちゃんはちーちゃんで俺や織斑一夏に原因があるみたいな気配には気付いてるみたいだけど、どうしてそうなったかの真相は知らねぇし。
いやホントさ・・・・ 保護者に直接抗議すんぞ!?
ーside和也 outー
繰り返しお伝えします。
この作品は、『セシリアアンチ』では御座いません!
(  ̄□ ̄)
いや、仕方ないんだ。どうやっても代表決定戦後のセシリアとは和解なんぞさせられんのだ。寧ろ、遺恨を残さない方が難しいでしょ?
と言うか、ハーレムタグが付いてるのにハーレム要素が未だに見えないのって・・・・
あっ、次話から漸く授業内容とか代表戦に向けて動いて行きますんで。
(  ̄▽ ̄)
まぁ、まだ鈴とか出ませんけど。
では、ターンエンド!