セシリアとの絡み? 無いよ?
進めないと絡める場所まで行けないんだもの。
ーside和也ー
クラス対抗戦で盛り上がっていた筈のアリーナに突然の襲撃者が現れた。
しかもそれが
「簪、のほほん。こんな状況だ、お前等はさっさと避難しろ。いや、どちらかと言えば他の奴等の避難を手伝ってやれ」
見れば他の奴等はパニックになってるのか我先にアリーナの出口に殺到してて、避難の動きに冷静さがない。しかも出入口が詰まってるか知らないが、人の波も全くなくなってない。
・・・・アリーナに閉じ込められた? もしも相手の目的が生徒達の殲滅ならそうするだろうが・・・・ 今はそこを気にしてる場合じゃねえか。
しかし、そんな俺の言葉も簪は簡単には受け入れてくれなかった様だ。
「っ!? な、なら和也も!」
んな真似、出来る訳ねぇだろ? 少なくてもアレは、
そう考えるや俺は簪の言葉を無視して、直ぐ様ISを展開する。破壊されたアリーナのシールドは復旧間近。復旧が済めばアリーナの中に入るのに余計な時間を食う・・・・・・
「駆けるぞ・・・・『如月』!」
なら、今必要なのは機動力。瞬間、俺の身体を『如月』が包む。
爪が付いた籠手と具足を装着した腕部と脚部。不必要な装飾を廃した西洋甲冑の様な胴体と頭部。姿勢制御の為の四枚の翼。両足に四つ、背部に付いた大型のブースター。そして、鈍く光る灰色のカラーリング・・・・ これが『如月』。
『如月』の展開が完了すると同時に、俺はその場から跳躍。PICを駆使し簪とのほほんに影響が出ない位置まで飛び上がると、そのままブースターに火を着ける。
「っ!? 和也っ!」
「あっきー!」
下で二人が叫んでるが、止まってる場合じゃねぇんだ。帰ったら文句のひとつも言われるか、最悪嫌われるかも知れないが・・・・
「誰の仕業か知らねぇが、
身内の技術を、好き勝手に使われて黙ってられるかよ!
ーside和也 outー
ーーーーーーーーーーーーー
ーside鈴ー
一夏との試合の最中、後一歩って所でそれは現れた・・・・
「なんだって言うのよ、一体・・・・!」
アリーナのシールドを破壊する程の攻撃。しかもそれをしたのと同じのが十二体とか、どう考えても危険は少ないなんて甘い考えは出来ない。
「管制室と連絡は取れない、か。なら・・・・ 一夏! ここはワタシが受け持つから、あんたは退がりなさい!」
どう考えても緊急事態。ならワタシとの試合でSEが殆どない一夏を戦場に残しておく訳にはいかない。
代表候補生でもあるワタシは兎も角、まだISに触れて間もない一夏じゃ今の状況は危険過ぎる。
「な、なに言ってんだよ鈴! 女の子ひとり残して逃げるなんて、男らしくない真似が出来るかよ! 俺も戦うぞっ!」
「っ!? 何言ってんのよ馬鹿っ!」
ホント、何言ってのよ!? 男らしくないとか以前に、今の状況分かってんの!?
「あんたねぇ、自分の状況考えなさいよ! SEも殆ど残ってないのに、どうやって戦う気なのよ!」
「そんなの、気合でどうにかする!」
「~っ!? ホッント! 馬鹿じゃないのっ!?」
意味が分かんないわよっ! そもそもISのSEなんて気合でどうにかなる様なもんじゃないでしょ!?
「大丈夫だ! 俺が鈴を、守ってやるんだぁ!」
「っ! 馬鹿、戻りなさいっ!」
そうこうしてる内に何をとち狂ったか、一夏は所属不明機達に突っ込んで行った。この状況で、ワタシを守るなんて事を叫びながら。
こんな状況じゃなければワタシを守ろうとする一夏の姿に胸をときめかせてたかも知れない。だけど、今はそんな状況じゃない。
アリーナのシールドを破壊するような攻撃をして来る様な相手なのよ? 少しでも冷静な奴なら、慎重に行動しなきゃいけないって事に気が付く筈。
しかもアリーナにはワタシ達の試合を観戦していた他の生徒達だってまだ避難出来ずに残ってる。そんな状況で闇雲に突っ込む様な馬鹿な真似をするなんて・・・・
「なんで・・・なんで、よ・・・・ 一夏ぁぁぁあっ!」
馬鹿とかそんなレベルじゃない。愚か。そうとしか言い様がないじゃない・・・・!
もう、分かんない。自分が信じてた相手が、何を考えてるのか。何を根拠に、ワタシを守るなんて言ってるのか。何を想って・・・・
「うおぉぉぉぉおっ! 俺が相手・・・・っ!?」
「一夏っ!?」
ワタシは、一夏を好きになっていたのか・・・・ 所属不明機に突っ込む途中で完全にSE切れを起こしISの展開が解除されていく一夏を見て、ワタシは自分のこの気持ちがなんなのか分からなくなった。
「わ、悪い鈴・・・・」
「馬鹿っ! なんで闇雲に突っ込んだりしたのよ!? ああ、もうっ! アイツ等はワタシが引き受けるから、今度こそあんたは避難しなさいよね!」
「そ、そんなこと出来るかよ! まだ手はある筈だ、俺だって戦う!」
「いい加減にしてよ! 今はそんなこと言ってる場合じゃ・・・・っ!? ちぃ! 動いて来た!」
「う、うおおおっ!?」
いや、もう分かってた。分かっちゃったのかも知れない。ワタシの、一夏に対する想いが、気持ちが、少しずつ消えて行く感覚を。
こんな馬鹿みたいな真似をされたから?
守るって言葉だけは立派な姿を見せられたから?
自分の状況すら理解出来ない分からず屋だったから?
ワタシの告白を、想いを、ほんの少しでも分かってくれようともしなかったから?
動き出した所属不明機を前に一夏を抱えて逃げながら、ワタシの中に在った想いが消えて逝く・・・・
「(くっ! 一夏を抱えながらじゃ思うように動けない・・・・!)」
「お、降ろしてくれ鈴! 俺がアイツ等を引き付ける、その間にお前だけでも・・・・」
「それ以上喋るんじゃないわよ! 現実は漫画とは、違うの! なんも出来ない奴が、奇跡なんか起こせる訳ないじゃない!」
ああ、消えて逝く。今日まで抱いて来た恋心が、心の中で支えにしてきた想いが、幻の様に消えて逝く・・・・
もう一夏に対する恋心なんて、欠片も残されてないかも知れない。出来るなら、今にでも一夏を放り投げたい。
だけどワタシは中国の代表候補生だから。その肩書きを背負ったワタシが、危険な状況に陥った一般人を見捨てる訳にはいかないから・・・・ 泣き出してしまいたい気持ちを押し込めて、今は一夏を安全な場所に逃がさなきゃ・・・・
「っ!? 鈴、後ろだ!」
「っ!? しまっ・・・・」
注意が逸れてたのかも知れない。気付けば所属不明機の内3機が、ワタシ達の直ぐ後ろまで迫ってる。
アリーナのシールドを破壊した武器は使わないのか、それぞれが左腕にブレードを展開してる。
気が動転して『龍砲』が使えない。迫る所属不明機を前に、反撃する事が出来ない。・・・・せめて最期に、一夏だけでも逃がさなきゃ、代表候補生として格好が付かないわよね?
そう思うとワタシは一夏を抱える力を強め、これから受けるであろう衝撃に目を瞑った・・・・ だけど。
ーーバキィィィィィンッ!
来るであろうと思った破壊音はワタシからじゃなく、その後ろから聞こえて来た。そこでは・・・・
「・・・・先ずは、3機」
見慣れない灰色をしたISが、直前まで迫ってた所属不明機を破壊している姿が目に飛び込んで来た・・・・
ーside鈴 outー
Q.碌に戦わなかったし。なんでや?
.A.文章力が足りないから。
自分で言ってて悲しくなるわ。
( ノД`)…
ああ、次回でゴーレムは潰します。素敵なパーティを始めましょう。
A.文章力が足りな・・・・
るっさい! ターンエンド!