信頼されてるのか、されてないのか・・・・
ーsideダリルー
1時限目が終わった休み時間。私はクラスメートから聞いた話に驚きの声を上げていた。
「はぁ!? 和也が懲罰房!? なんでそんな事になってんだよっ!」
「そ、そんなこと聞かれても私だって知らないわよ~。私だって一年が話してるの聞いただけなんだから」
その話を小耳に挟んだのはほんの偶然だ。たまたま隣の席の奴が和也が懲罰房に入れらたって話をしてたのを、偶然にも聞いたからだ。
「話を聞いたって、なんでそんな事になってんだよ! 確かにアイツは授業はよくサボるし、食堂じゃ常に弁当食べてて食堂のメニュー頼まないし、隠れてタバコ吸ってるし、学園の敷地内で勝手に住居作ってるし、ブリュンヒルデはよくからかってるし、女尊男卑の先公には喧嘩腰に挑発するし・・・・」
「あぁ~あ・・・・ ダリル? そこだけ聞くと、和也君が懲罰房に入れられない理由が見当たらないんだけど・・・・?」
・・・・あれ? ホントだ。自分で言っててなんだが、逆になんで今まで懲罰房に入れられてなかったんだ?
「・・・・うっうんっ! 兎も角、そんな問題児でもいきなり懲罰房なんて普通はおかしいだろ! 今更だしっ!?」
「あっ、自分で今更って言っちゃうのね」
いや、だって『遂に入れられたか!』って思っちゃったし。
それでも昨日まで普通にしてた奴がいきなり懲罰房に入れられたなんて、簡単には納得出来ねぇよ。
「う~ん。私も詳しい話を聞いた訳じゃないんだけど・・・・ ダリルは昨日の件って聞いてる? ほら、一年のクラス対抗戦の話」
「あん? 昨日・・・・?」
そう言えば、昨日の一年のクラス対抗戦がやってたアリーナで非常事態が起きたとかなんとかって話があったな・・・・
その煽りを受けて三年のクラス対抗戦も中止になったし、当事者の一年達は箝口令だかで詳しい内容を公言出来なくなってたし・・・・ まさか、それが?
「・・・・ここだけの話なんだけど、その時に一年の方にテロかなんかの襲撃があったんだって。で、それを和也君が織斑先生の指示も受けないで勝手に撃退したのが問題になったらしくて・・・・」
はっ? 襲撃を撃退して、それで懲罰房行き? んな、バカな話があんのかよ・・・・?
確かにあん時は一年の居るアリーナから爆発音も聞こえたし、代表候補生である私達も詳しい説明もなく避難させられたけど・・・・ 寧ろ、なんで私達に出撃要請が来なかったんだよ!
「・・・マジ、ふざけてんのかよ・・・・? つか、その内容じゃ教員部隊は出撃してねぇのか?」
「うん。なんでも、一年のアリーナは隔壁まで降りて、一切の出入りが出来なかったみたいよ? 当然、ISの格納庫も行ける訳なかったって」
「・・・・それで結局、襲撃した奴を撃退した和也が懲罰房? マジ、頭悪いんじゃねぇか・・・・?」
「あっ。でも私だって詳しい話は知らないからね? これだって部活の後輩から掻い摘まんで聞いた話だし」
「あぁ~あ、うん。分かってる分かってる」
けどホント、頭痛いぜ・・・・ なんでブリュンヒルデはそんな時に代表候補生を呼ばなかったんだよ? なんの為の専用機か忘れてんじゃねぇか?
けど、そん時は私も面倒だったから状況の説明とかも求めなかったし・・・・ ああ、もうっ!
「こりゃあ、昼休みに凰の奴から話を聞き出すしかねぇか・・・・」
兎も角、今欲しいのは正確な情報だ。となれば、実際にクラス対抗戦に参加してた奴に聞くのが一番だ・・・・
箝口令? 知らねぇな。
・・・・こう言う時、個人回線のアドレスを交換してなかったのが痛いな。正直、必要になるとは思ってなかったし。
まっ、昼休みになりゃあ分かんだろ?
ーsideダリル outー
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ーside簪ー
和也が学園に来ていない。それを知ったのは昼休み、食堂で本音に会った時だった。
「あっきー、昨日のせいで懲罰房に入れられちゃったんだって~・・・・」
昨日のせい。つまりそれは、アリーナを襲った敵に向かって行った事と言うのは直ぐに分かった。
分かったけど、それがどうして懲罰房に入る事になるかが分からなかった・・・・
「・・・・本音、どうして和也が懲罰房に入らなきゃいけないの?」
「う~ん、分かんない。織斑先生も詳しい話は教えてくれなかったし。けど、あっきーも納得して入ったっては言ってたよ~」
納得して? それは、和也が自分でこうなるって分かってたって事?
「なに、それ・・・・?」
「・・・・もしかして、お嬢さまなら詳しい話を知ってるかも知れないよ? 私、聞いてみよーか?」
確かに、お姉ちゃんなら和也が懲罰房に入った詳しい理由を知ってるかも知れない。
いや、もしかしたらお姉ちゃんが和也を懲罰房に・・・・? 可能性は0じゃないけど、それなら和也が納得して入るとは思わないし・・・・ でも。
「・・・・ううん。お姉ちゃんに聞くのは止めて。最悪、それで和也の立場が余計に悪くなっちゃうかも知れないし」
「うーん、分かった~」
変に私が動いて和也の立場が悪くなったら悪いし。
和也は普段から問題行動が多いから先生達から見た印象は悪い筈だし、変に普段の事を蒸し返すと結局は懲罰房に入れられちゃうかも知れないし・・・・ あれ? それなら別に気にしなくても良いのかな?
・・・・ううん、それは今は関係ない筈。たぶん。ちょっと自信なくなっちゃったけど。
「取り敢えずかんちゃん。あっきーの件はお嬢さまに直接は聞かないけど、少しくらいは調べておくよ~」
「・・・・うん。お願い」
結果的にみんなを守ったのに、守った人だけが罰を受けるなんて納得がいかない。
罰を受けるなら、私みたいに代表候補生でありながらいざと言う時に動く事すら出来なかった人間が受けるべきなのに・・・・
いや。それも私の、勝手な思い込みなのかな? けど・・・・・・
「・・・・専用機、完成させなきゃ・・・・」
あの時みたいに、怖がるだけで何も出来ないのはもう嫌だ・・・・
もしも未完成の専用機が完成してたとしても、私は怖くて動けなかったかも知れない。でも、それでも何も出来なかった訳じゃなかった筈だ。
またあんな事が起きた時に・・・・ 私は何も出来ず、ただ指を咥えて見てるだけなの?
「・・・それだけは、嫌だから・・・・」
だから、専用機を完成させなきゃいけない。代表候補生としても、お姉ちゃんに私を認めて貰う為にも、ただ騒ぎを指を咥えて見てるだけなんて事をしない為にも・・・・
私は、改めて専用機を完成させる事を自分の心に決意した・・・・
そう言えば、さっきから別の騒がしい席から和也の名前が聞こえてた気もするけど・・・・ 気のせいかな?
ーside簪 outー
アカン。書いてて簪編は蛇足だった感が酷い。別に盛り込めば良かったか・・・・
そして仲の良いダリルから見ても問題児な和也。だって優等生な訳ないし、普段の行動を見れば懲罰房に入ってもおかしくない事してるんだもの。擁護してて自信は失うよね。
では、ターンエンド~。