IS-問題児なオリ主の生活   作:柳命

35 / 59

 やっと出張終ったぞ~い。

※6/16 脱字訂正。




第34話 実技演習② ーVS山田真耶ー

 

ーNo sideー

 

 一組と二組の生徒達が観客席で見守る中、アリーナの中心に浮かぶ四つの影。

 

 ラファール・リヴァイヴを駆る真耶。それに対するのはセシリアのブルー・ティアーズ、鈴の甲龍、そして和也の睦月の3体。

 

[それではこれより模擬戦を始める。・・・・始めっ!]

 

ーードゥン!

 

 千冬の合図を皮切りに全員が一斉に動き出した。鈴は両手に双天牙月を構え、和也は拡張領域から取り出したアサルトライフルを片手に構えながら。

 

 それに対し真耶はラファールの持つアサルトライフル『ガルム』から銃弾を撒き散らし、迫る二人から距離を取る様に旋回を始めた。

 

「おい鈴。(やっこ)さんは射撃戦がお得意なようだ。動き止めて蜂の巣にされんなよ?」

 

「誰に言ってんのよ! あんたこそ、しっかりフォローしなさいよ!」

 

「はっ! 自分本意な俺に無茶な注文だなぁ!」

 

ーーダダダダダダダッ!

 

 そう軽口を叩きながらも和也の動きは止まらない。弾丸を撒き散らす様に旋回する真耶を見定めながら、その軌道上に合わさる様に引き金を引き続ける。

 

 だが、真耶とて元代表候補生。和也が放つ銃弾を躱し続けながらも、逆に二人を誘導する様な動きを見せていた。

 

「(ああ、こりゃ駄目だ。なまじ共闘みたいに動いてみたが、肌に合わねぇや) ・・・・鈴。こっからは別れて左右から攻めんぞ。なまじ固まってると良い的だ」

 

「くっ! 仕方ないわね・・・・ あんた、誤射するんじゃないわよ?」

 

「流れ弾くらいは多目に見てくれよ」

 

 そう言葉を交わすと和也と鈴は真耶へと向かい左右へと別れる。

 

 真耶が引き射ちしつつ距離を取り此方の動きを制限してくるなら、こちらは二方向から攻める事で真耶の動きを制限する。それが和也と鈴の考えだった。

 

 更にそこにセシリアが後方から狙撃を行えば真耶の動きはより一層制限する事が出来るのだが・・・・

 

「くっ! 当たら、ない・・・・!」

 

 そのセシリアは、開始位置から動かず真耶に掠りもしない狙撃を続けているだけだった・・・・

 

 いや、このセシリアの選択も状況によっては悪くはなかった。前衛を和也と鈴に任せ自身が後衛として援護と狙撃に徹する。更にブルー・ティアーズのBT兵装によって手数を増やせていれば、セシリアの取った選択も間違ってはいなかったのだが・・・・

 

「(なんであの馬鹿、未だにビットの展開すらしてねぇんだ? 様子見にしても2つくらいは展開しとくもんだろ?)」

 

 セシリアの頭から、ビットを展開すると言う選択肢が抜け落ちている。そう和也に思わせる程、今のセシリアはこの模擬戦に意識が向いていないのが目に見えていた。

 

 ここで普通の感性を持った相手ならばセシリアに声のひとつでも掛けて、意識を模擬戦へと向けさせるくらいはしただろう。

 

 だが、元よりセシリアに興味も関心も抱いていない和也は・・・・

 

「鈴っ! 隙出来るまでまだ突っ込むなよ、ちょっくら抉じ開けてくらぁ!」

 

 最初からセシリアを数に入れてない様に鈴にだけ指示を飛ばし、アサルトライフルを射ちながら真耶へと突撃を仕掛けて行った・・・・

 

ーーダダダダダダダダッ!

 

 互いにアサルトライフルを撃ち合いながら距離を取ろうとする真耶、そして距離を詰めようとする和也による二人の銃撃戦。

 

 未だどちらも銃撃の直撃は受けてはいない。それどころか時折飛んでくるセシリアからの狙撃すら目を向ける事なく躱し、互いに差を着けれぬ距離を維持したままの状況を続けていた。

 

「(たくっ、『睦月』じゃ無理な突破は厳しいか。これが『如月』や『皐月』なら機動力で、『弥生』か『長月』だったら制圧力でごり押せんだが・・・・ 流石に、この装備で傲ってない操縦者は骨が折れるか)」

 

 そう和也が考えるのは、相対する真耶の実力。

 

 所持するIS全てを十全に扱えるだけの技量と努力はあるが、和也の基本スタイルは『状況に合わせた武装の切り換え』が主となっている。

 

 様子見であれば使い勝手の良い『睦月』を。機動力なら『如月』を。手数なら『文月』を。突破力なら『皐月』を。制圧力なら『弥生』を。殲滅力なら『長月』をと、IS学園に来てからだけでも、和也は状況に合わせたISを瞬時に切り換える戦い方を根底としていた。

 

 だがそれも先の騒動の後に結んだ轡木との誓約により、今はそのやり方を取る事が出来ない。

 

 それでも尚、切り換えなどしなくとも生半可な相手に遅れを取る様な腕をしていないが・・・・ 目下の相手である真耶に対しては、和也も自由に手の内が使えないのは少々厄介とは思っている。

 

 だが、それでも・・・・・・

 

「(仕方ねぇなぁ、ちぃとばかし・・・・) 俺も本気で行くか・・・・!」

 

 和也にとっては真耶も、()()()()()()()の相手でしかない。

 

 特にそれが、()()()()()()()()()()()()()訓練用の量産機でしかないなら尚更だ。

 

ーーダダダダッ、ドゥンッ!ドゥンッ!

 

 その瞬間、アサルトライフル同士の撃ち合いだった中に、今までとは違った大きな発砲音が混ざり込む。

 

「なっ!? ショットガン、ですかっ!?」

 

「ハッハッ! 悪いな山田先生、こっちも手の内は多いんだよっ!」

 

 それは空いていた筈の和也の手に新たに握られたショットガンから響き渡る発砲音。

 

 それは本来なら相手と距離を詰めてこそ真価を発揮する筈の物だったが、和也はそれを真耶の行動範囲を狭める為に使う。

 

 牽制の為に撃ち合っていたアサルトライフル同士の銃撃戦。そこへ僅かではあるが、動きは制限してくる様に加わったショットガンによる銃弾の散布は、決定打ではなくとも確かに真耶の動きを僅かに鈍らせた。

 

「そこぉぉぉおっ!」

 

「っ!? くっ!」

 

 その僅かな隙を突くように、間髪入れず投げ込まれる鈴の双天牙月のひと振り。それには真耶は一瞬苦い顔をしながらも、双天牙月に対し片方の手に握られていたガルムの銃弾が火を吹く。

 

 だが、和也にとっては撃ち合っていたガルムがひとつ減るその一瞬が欲しかった・・・・

 

「そいつは、悪手だぁ!」

 

 刹那、自らに向けられていた銃身が減った直後に瞬時加速(イグニッションブースト)により和也が真耶との距離を一気に詰めに掛かる。

 

 一瞬。ほんの一瞬だけ、向けられていた弾幕の勢いが減れば良かった。

 

 その一瞬さえあれば全身装甲(フルスキン)である和也にとっては、従来のISと違い正面からの撃ち合いで大きくダメージを負う事はない。

 

 生身を晒してるか晒してないか。その差は和也にとっては大きく、そして・・・・

 

「零距離っ!」

 

 ショットガンの着弾による衝撃は、明らかに生身を晒してる方が大きい・・・・!

 

ーーダァンッ! ダァンッ! ダァンッ!

 

「かはっ!?」

 

 至近距離で放たれその身に受けるショットガンによる衝撃。それは幾ら絶対防御によって守られているとしても、真耶の動きを止めるには十分過ぎるダメージとなる。

 

 そしてそこに詰め寄る、もうひとつの影・・・・

 

「貰ったぁぁぁぁあっ!」

 

 この好機を逃さんと残っていた双天牙月を振り上げ、一気に詰めよって来る鈴の甲龍。

 

 それをハイパーセンサー越しに確認し身体を動かそうとも、視界の先には更なる追撃をせんとショットガンを構える和也の姿・・・・

 

 真耶にもまだ手はある。拡張領域内にある手榴弾を使い、その爆発によって再度距離を取ると言う選択肢が。

 

 だがそれも眼前の和也が直ぐ様ショットガンで手榴弾を撃ち抜けば、至近距離での爆発によって真耶も必要以上のダメージを受けSEを大きく削られる事になるだろう。

 

 そこまでして数巡。真耶は先程の和也が言った『悪手』の意味を知る。

 

「(ああ、そうですね。あそこは凰さんの攻撃を射ち落とすより、素直に回避するだけで十分でした)」

 

 二丁のガルムを以て均衡を保っていた以上、わざわざそれを崩す必要はなかった。そうしなくとも、対応出来る要素はまだ残っていた筈なのに・・・・ 真耶は咄嗟に、誤った選択をした。

 

 それが招いたのが今の状況であり、そして・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

[そこまでぇ!]

 

 管制室の千冬から、模擬戦終了の通信を入れさせる結果となった・・・・

 

ーNo side outー

 

 

 





 三人称sideから書いて、慣れないことはするもんじゃないって思った。もう滅多にしない、そう決めた。

 と言う訳で、ようやっと出張が終った。もう拘束時間16時間はグリゴリ・・・・じゃなくて、こりごりよ。
 (  ̄Д)=3

 さて、早く続き書こ。
 (  ̄▽ ̄)

 では、ターンエンド。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。